「…なるほどそなたの痛みは生まれながらにして運命付け られたものか…ならばその痛みに報いる悦びを与えようぞ… 食は人の快楽の多くを占める。その心の痛みが癒えるまで 美食の宴を続けようではないか…」 「ドイツ産の貴腐ワインにあやかった甘きアペリティフよ。 白ワインを紅きゴールデンドロップで染めたワインカクテルだ。」 名付けるならばブラッディ・クラウスか。そなたの兄を圧搾機に 掛けて絞り出した血のゴールデンドロップで染めてある。」 「ゴールデンドロップとは最後の一滴のことだ…紅茶で最も 貴重な一滴と言われている。血のゴールデンドロップも同じ… 人間から絞り出せる血液の貴重なる最後の一滴。 故にどんな人間からも一滴以上は取れぬ。」 「しかし妾は魔女。人を蘇らせることもまた容易い。 何滴でも同じ人間から絞り取れる…」 「お次は旬の野菜による二枚舌のサラダ風だ。お前がいつか 食い千切ってやりたいと願った絵羽の舌のサラダよ。 まだまだ続くぞ。留弗夫の顔の皮で包んだスズキのパイ。 脳みそを茹でたスープに肝臓のフォアグラだ！」 「嬉しいィだろォ右代宮楼座ァァァ 嫌がるフリなんかするなよ本当は嬉しいんだろォォ？」 「デザートは驚かそうと思って内緒にしていたがやはり明かしておこう 明かせばフルコースを食べ遂げようという励みにもなるだろう 真理亞とリンゴのオーブン焼きだよ。 こいつを食べればお前は全てから解放される。」 「―――我が持て成しに満足してもらえたか…？ ならば認めてもらおう。妾が魔女であることを。」 「くく…くくくくく あっははははは！ついに認めさせたぞ 完璧だッ！！！イッツパーフェクトッ！！」 「さあ真里亞を連れて行け！ 楼座に美味なオーブン焼きを振舞ってやれ！」 ※ベアトリーチェの台詞だけです。