『政治とカネ』。 正確に言えば、『政治と農林水産の利権』です。 農林水産省の利権の構造は古くからあり、現在でも脈々と続いています。 緑資源機構の前身は、森林開発公団と農用地整備公団が統合された農林水産省直轄の特殊法人です。 『農林水産省官僚専用の天下り法人』の一つです。 松岡大臣の縄張りは、主にこの特殊法人です。 この法人は、林業関係と農林関係の二つの事業を行っています。 近年は林業事業に予算が配分されているので、林道の建設が盛んです。 金の流れは、 農林省（予算）→緑資源（工事発注）→緑資源専属の法人（丸投げ）→民間会社。 緑資源専属の法人から松岡大臣に政治献金が行われます。 また、緑資源から受注できる企業は限られていますので、受注できたらその企業からも政治献金が行われます。 緑資源に一端天下った官僚は一定期間そこに所属し、そこを退職したらさらに緑資源専属の法人に再度天下ります。 上記は日本の農林水産事業（利権）のほんの一つの利権構造です。 これ以外にも日本全国で同じ様な農林水産行政が延々と繰り返し行われ、この利権構造はすでに地元と完全に一体化し、根付いてしまいました。 質問者はご存知ないと思われますが、 日本の農林水産事業、つまり農林省は聖域化されています。 突付けばボロボロと出て来ます。 ただし、突付いた者には、全国の農林関係の団体から猛烈な抗議や、嫌がらせは必至です。 だからマスコミもここを単独で突付く事は止めています。 松岡大臣は、この利権の仕切り役の一人に過ぎません。 取調べを受ければ、知らぬ存ぜぬは通用しません。 他の影の仕切り役や、農林利権の裏の重鎮の存在も明らかになります。 大臣を辞めてもこの利権に加担した事実から逃れる事は出来ません。 大臣や緑資源で重要な役割を果たした者が自殺するのは、自分が自ら口を封じることで、この利権の構造を守ろうとしたことです。 言わば、『掟』のようなものです。 戦後の６０年で日本の行政は腐ってしまいました。