作者が決定的な解答を示していない。 よくネタにされる「お前が考えた結果が真実」なんて曖昧な話はこれが元になっている。 まず、ヤス＝シャノン＝カノン＝三代目ベアトリーチェの同一人格。 劇中の描写は全て叙述トリックで「人格」を「人数」とカウントして「人間の数」を「人数」にしていない。 そして、ヤスの人格同士で恋をこじらせてジェシカ、バトラ、ジョージそれぞれに肩入れし始めた。 そして行ったのが最後までにバトラが約束を思い出して告白するかどうかという賭け。 この過程で財産分与を巡った孤島殺人事件が起きるが、これらのエピソードは最終的に生き残ったバトラが創作した劇中劇という設定。 事実として残っているのは事件を通してエバ、バトラ、ヤスの3人が生き残り、そのうちヤスは自殺、バトラは記憶喪失でエンジュの時代まで消息不明でエバが財産を継承する。 劇中エピソードで何回も行われた親族同士の殺し合いは劇中劇の設定で、真実のエピソードにまで含まれているかは明言されていない。 真実を暴くと爆弾、ヤス、親族同士の殺し合いという救われぬ現実だけがエンジュを傷つけるから「真実を暴く事がよいことではない」と敢えて隠されている。 親族殺し合いの有力候補として挙がるのはバトラと両親や、幾子＝ヤス説も有力ではあるが作者のスタンスで明示していないので謎のまま。