[通信技術] Win32プロジェクト(以前からある仕様でのプロジェクト)で作成されているのならば、WinSockでOKです。 WinSockで検索すると、サンプルが見つかります。 CLRプロジェクト(新仕様でのプロジェクト)ならば、同期式(イベントに関係無く、送受信)ならWinSockでOKですが、非同期式(イベントに関連させて処理)ならばNGです。 イベントに対する処理の記述方式の構造が違うからです。 よって、Socketクラスを使うか、もしくはTcpListenerクラス(サーバー側)、TcpClientクラス(クライアント側)を使って下さい。 CLRの場合は、 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1124856931 で紹介している本を参照。 C♯用ですが、「C♯は、VB風にポインターを使わないようにしたC++改良言語」と頭に置いておくと、C++プログラマーにも参考になります。 DirectXならば、DirectXの通信機能のDirectPlayを使っても良いです。 DirectPlayを解説している章のあるDirectXの本で学べます。 上記のどれを選択しても、上記で述べた方法でサンプルコードを入手すれば、基本は問題無いです。 TCP自体が通信に関わる各種処理をやってくれますので、接続先のホストとポートを指定すれば通信が可能です。 よって、ネットワークの知識は、ホストとポートを指定して通信をするという基本的な知識だけで大丈夫です。 [プログラミング技法] 前述の範囲が分かれば、あとは、ネットワークの知識とか、通信技術とかの問題ではありません。 プログラムの作りの問題です。 P2Pにすれば、サーバーの負担を、接続された各マシンで分担するので、良いと思います。 一般にP2P専用の通信機能があるわけでは無く、前述の通信技術で、各マシンのそれぞれが、サーバー兼クライアントになるような作りにするだけです。 通信時間がかかりますので、電文は可能な限り最小限にします。 例えば、キャラクター形状全体の情報を全て通信したら、通信時間がかかって無理です。 よって、キャラクターの位置座標だけ通信します。 エネミー等は、位置座標だけでも良いのですが、主キャラは、動きも転送したいです。 しかし、キャラクター形状全体の情報は多過ぎですので、各種アクション（技）にIDを割り当て、そのIDだけ転送します。 上記のような工夫をしても、それでも通信時間で間があくものとして設計する必要があります。 接続相手の情報が返ってくる前に、相手の動きが予測可能ならば、その予測で処理をしてください。 送られて来た相手の情報と、予測での処理が一致していなければ、実際の情報に合うように強制修正しなければなりません。 例えば、キャラの動きを予測した処理にしていたら、実際の情報と一致していなければ、その位置に強制移動させます。 そうすると、キャラがワープしたみたいに飛び跳ねてしまいますが、しかし、通信時間があるので、それは仕方ないです。 また、自分のパソコンでは、自分が勝ったのに、相手のパソコンでは、相手が勝ったことになっているとします。 その場合では、引き分けにして、強制修正します。 将棋のような細かい動きは無いゲームなら、相手の情報と常に合わせて進行が可能です。 しかし、格闘ゲームやアクションゲーム等ならば、随時、コマ送りのような動きになってしまいます。 よって、通信で間があくものとして設計する必要があります。 このように通信機能の問題というより、作りの問題です。 [コツ] 「勝った/負けた」とか、「技をかけた/かけられた」といった類の処理は、単なる数値上での処理だと割り切って下さい。 CG上での問題ではありません。 しかし、プレイヤーにとっては、逆に数値上は関係無く、見た目だけが重視です。 もちろん、最終得点とかは、プレイヤーにとっても直に感じ取れるものですが、それ以外はプレイヤーにはあまり関係無いです。 例えば、「攻撃力100の技をかけた」と言っても、数値だけでは、プレイヤーは強い技なのか分かりません。 強そうなアクションがあって、初めて強い技だと実感します。 何が言いたいのかと申しますと、内部処理としては単なる数値処理と割り切ります。 また、ゲームの価値（面白さ）としては、逆に見た目が思っているより重要という事を考えて設計して下さい。 [通信技術 No.2] 通信は、電文を送受信するという形式ではなく、サーバーの機能をエクスポート（外部公開）する形式ならば、Win32プロジェクトでは、COM/DCOMで作ります。 CLRならば、.NETリモート処理です。 COM/DCOMを作ったことがないのならば、.NETリモード処理の方が分かりやすいです。 CLRに抵抗を感じているのならば、通信部はCLRで行い、ユーザーインターフェイスはWin32でも良いと思います（旧新混合）。 http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/72x4h507.aspx しかし、普通、ソケット（電文の送受信）だけでも十分ですので、無理はせずに参考まで。