(1)「つまり、あなたが100人束になっても、絶対に勝てないということです。」
(2)「しかしそれでも、あなたがこの子を倒せる確率は、0.00001%というところでしょうか。」
(3)「おわかりかしら? あなたには万に一つの勝ち目もないということです。」
(4)「……ですので、恐れずに立ち向かうあなたの勇気を讃え、ひとつハンデを差し上げましょう。」
(5)「この子は左腕一本で戦います。」
(6)「まぁ、それでもあなたに負ける気はまったくしませんが。」
「…………それにしても何かしら、さっきからピンポンピンポンと」
(7)「いずれにせよ、万に一つの勝ちもない!」
「……もう、さっきから何なのよ、このピンポン?」
(8) あなたの最大の戦闘力に望みを賭けて、それでもまったく届かないことに絶望なさい!
また鳴った! イライラする、何ですかこれ?!
(9) ……どのタイミングまで踏み込み、どのタイミングで殴り抜き、吹き飛ばし、完全に勝利するか、そのビジョンが完全に見えていた。
(10) 山羊の脳裏に、今日までの辛く長かった日々が蘇る……。
(11) 先輩たちにいびられながらの鍛錬の辛い日々…。
<背景画像>
たーべーらーれーるー!
左:山羊
右:ブレード出したベルゼブブ
(12) そんな日々に、わずかに垣間見えた先輩たちの温かな気遣い。
<背景画像>
「ここは、俺に任せて先に行け!」
「先輩!?」
中央:山羊
手前右:ブレード出した山羊
(13) そして初めて実力を認められ、仲間として認めてもらえた日の喜び…!
<背景画像>
「待たせたな!!」
「みんな…。どうして此処に……。」
ブレード出した山羊×3
<背景画像>(一瞬)
ょぅι゛ょ ょぅι゛ょ はぁはぁ
中央:山羊
右:真里亞
左:ベルン
(14) ずっと親不孝だった。
(15) ……そうさ、実は俺、今回の仕事を終えたら足を洗って、故郷に帰るつもりだったんだ。
(16) ごめんな、妹の山羊子、お兄ちゃん、迷惑ばかりかけてたな。
(17)(18)(19) それに俺、…じ、実は幼馴染がいて、帰ったら結婚することになってるっすーーー!!!
「ぎゃーーーッ!!! ダメぇえええぇえ!! 負けフラグ立て過ぎちゃらめええぇええええぇえ!!」
(20)「ほっほっほ!! 約束は破るためにあるのでしょうがー!!」
「ぎゃー、また立ったあああぁ!!」
――負けフラグの詳細は自分も気になってたのでまとめてみました。速くて読めないのはたぶん「ょぅι゛ょ ょぅι゛ょ はぁはぁ」くらいだと思いますが。