無理は・・・ありませんよ。
南條殺しの赤字を回避できる仮説の一つとしては、その説が一番主流かもしれません。
アニメでは情報不足ですので、詳細を書き出してみます。
◆秀吉の遺体
『TIPS』より引用。
>第五の晩に、死亡。
>胸を“ベルゼブブの杭”にて抉られました。
>屋敷のホールで、胸を杭状の凶器で貫かれて死亡した。
>油断した。まだ生きていたなんて……。
秀吉の遺体発見時、彼の胸には“暴食の杭”が刺さっていました。
同行した留弗夫の額には“色欲の杭(アスモデウス)”が、
霧江の腹には“強欲の杭(マモン)”が同様に刺さっています。
遺体の位置は離れており、それぞれが犯人に対し抵抗を行ったと推測できました。
現場は、ゲストハウスに残った長男一家を除いた
戦人・絵羽・譲治・南條が確認しています。
南條の検死では、3人は「即死」でした。
秀吉と留弗夫の持っていた2丁のウィンチェスター銃やマスターキーは
現場にはなかったため、犯人が持ち去ったものと考えられています。
◆秀吉の死亡状況(魔法描写)
秀吉が死亡した際の魔法描写も併記しておきます。
シエスタ姉妹に殺された留弗夫・霧江を
エヴァ・ベアトリーチェは何度も蘇らせ、何度も殺します。
秀吉はそれに憤慨し、エヴァを更生させようとします。
鬱陶しく感じたエヴァは、絵羽との約束を反故にして彼を殺します。
近くに落ちていたウィンチェスター銃の発砲により、彼は射殺されました。
◆
これらの描写では「秀吉は確実に死亡した」ことになっています。
南條は3人を「即死」とし、彼らに杭が刺さっているのは戦人も確認しています。
よって『第3のゲーム盤世界』において、彼らは死亡したことになりました。
・・・ですが、『メタ世界』ではロノウェが赤字での復唱を拒否したことにより、
“第四の晩”以降の死体には、赤字での死亡保障が存在しません。
楼座と真里亞の赤字での死亡・他殺宣言以降は、
エヴァの赤字結界までの死体には「死んだ」と保証されていない訳です。
その死体をまとめましょう。
第四の晩:留弗夫(色欲)
第五の晩:秀吉(暴食)
第六の晩:霧江(強欲)
第七の晩:蔵臼(傲慢)
第八の晩:夏妃(憤怒)
第九の晩:譲治・南條
戦人が死亡を確認していない遺体は一つもありません。
それでも彼らを怪しむならば、彼ら自身の“死亡偽装”でしょうね。
秀吉のTIPSには『油断した。まだ生きていたなんて……。』と記されており、
彼が生存していたなら、あまりに直球すぎるヒントですね(笑)
如何にして杭が刺さった状況で死んだふりができたのか・・・。
普通のミステリ本ならば、探偵はこの工作のトリックを説明せねばなりません。
ですが、『うみねこ』の戦人は違います。
「悪魔の証明で説明不要!彼らは死んだふりをしていただけだ!」でいいのです。
まぁ、杭が刺さってすらいない遺体、
すなわち譲治に関してはその説明すら必要ない訳です。
戦人も他の遺体に比べると、諦めからかまともに死亡を確認していません。
「ゲストハウス二階の窓を通って屋敷に向かう」といった謎の行動、
「07151129」と書かれた部屋で紗音の遺体に寄り添って死亡するなど、
ぶっちゃけると、秀吉よりも譲治の方が怪しいかもしれませんね。
◆補足分
ああ・・・確かに南條は共犯の疑いが極めて高いです。
“誰”の共犯かが解からない点が一番問題ですが。
秀吉の犯行動機が朱志香にあるならば、
何故、当の朱志香は死んでいなかったのでしょう。
南條が共犯ならば、彼女を殺す事も可能だったはずです。
元々の殺害目標は南條かもしれませんね。
エヴァの赤字は、事件の状況を詳しく説明しています。
その内容から、突発的なものではない明確な殺意が感じられます。
何故朱志香を逃したのか、という問題は残ってしまいますがね。