アニメで出てきたものは、十中八九『量産型さくたろう』でしょう。
真里亞の“さくたろ”は楼座手製の赤いマフラーを着けていましたが、
量産型さくたろうは巻いていない、と推測されます。
もっとも、原作でははっきり描写されてはいません。
アニメ最終話との繋がりから、恐らくさくたろう関連の物とは推測できますが、
「楼座が裂いた後、修復されたさくたろう」、
「量産型さくたろうのキット」、
「さくたろうではなく、さくたろうが巻いていた楼座手製マフラー」等々、
「楼座がさくたろうを引き裂いた日付より後に撮られた、さくたろうの映った写真」説もあります。
この様に、原作では別の場合が考えられており、
アニメ版も虚偽の情報が含まれているかもしれません。
◆
問題は、縁寿がそれを見つけたことにより、“魔法”を理解したことです。
仮に『量産型さくたろう』だった場合、彼女は何を感じ取ったのでしょうか。
・・・楼座を悪者にするならば、さくたろは既製品だったはずです。
それを「ママの手作り」と認識した、魔女マリアお得意の“魔法”でしょうか。
『第3のゲーム盤』では、ベアトリーチェが 真里亞の薔薇を復活していますが、
実際は「 別の薔薇に目印を括りつけただけ 」との見方が濃厚です。
これが事実ならば、縁寿は『量産型さくたろう』を見せるだけで
真里亞のさくたろうを蘇らせることができます。
・・・ですが、このことが事実だとすれば、あまりに哀しいことです。
楼座への愛情を持ちつつ、『量産型さくたろう』を説明する。
例えば、「さくたろうはアンチローザ製だった」とか。
アンチローザは、楼座が社長を務めるデザイン会社です。
愛娘に贈ったさくたろうが可愛がられているのを見て、楼座は商品化を決意。
真里亞が知らない所で、さくたろうは量産されていた・・・。
これが事実ならば、親子の愛情を損なうことなく、
さくたろうが2つ以上存在する理由を説明できますね。