2 データ・センターでのCorente Services Gatewayの設定
データ・センターでCorente Services Gatewayを設定する必要があります。 この項では、データ・センター内の仮想マシンにCorente Services Gatewayをインストールするステップについて説明します。 この手順では、ホストでゲストVMとして実行するようにCorente Services Gatewayをインストールします。
環境の準備
次のように、オンプレミス環境を準備します。
- ゲートウェイをインストールするホストでsudo権限があることを確認します。
- 次のコマンドを実行します。
注意:
この項で説明する手順はOracle Linux 6に固有の手順です。 他のバージョンのLinuxの場合は、手順が異なることがあります。 詳細は、使用しているオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。
ホストの準備
次のように、ホストを準備します。
-
オンプレミス・ゲートウェイをインストールするホストに、40 GB以上の空きディスク領域があることを確認します。
/var/lib/libvert/images/
で使用されるパーティションが小さい場合は、ディレクトリを大容量ディスクにマウントします。
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物理ノード/ボックスを使用している場合は、BIOSから仮想化が有効になっていることを確認します。 通常このオプションは、BIOSの「Security」の下にあります。
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仮想マシンを使用している場合は、次のように仮想化のサポートを確認します。
仮想化の設定
インストールのためにホストを準備したら、仮想化をセットアップする必要があります。
注意:
インストールのためにホストを準備しているときに致命的なエラーが発生した場合は、仮想化に進む前にIT管理者に連絡してエラーを修正してください。
ネットワーキングの設定
NAT用の仮想ブリッジ(virbr0)の設定
この手順では、NAT (virbr0
)用の仮想ブリッジをセットアップします。
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標準的なlibvirtインストールではいずれも、仮想マシンへのすぐに使用できるNATベースの接続が提供されます。 このネットワークは、デフォルトの仮想ネットワークと呼ばれます。 次のコマンドを実行して、このデフォルトのネットワークを確認します。
# virsh net-list –all
デフォルトの仮想ネットワークが存在する場合は、次の例に示すように、コマンドの出力に
virbr0
と表示されます。# brctl show bridge name bridge id STP enabled interfaces virbr0 8000.000000000000 yes
-
(オプション): デフォルトの仮想ネットワーク(
virbr0
)が表示されない場合は、次のコマンドを実行します。# virsh net-define /usr/share/libvirt/networks/default.xml # virsh net-autostart default # virsh net-start default
注意:
エラー"dnsmasq: failed to set SO_REUSE{ADDR|PORT} on DHCP socket: Protocol not available
"が表示された場合は、次のコマンドを実行して、新しいバージョンのdnsmasq
をインストールします: # wget http://www.thekelleys.org.uk/dnsmasq/dnsmasq-2.73.tar.gz
# tar xvzf dnsmasq-2.73.tar.gz
# cd dnsmasq-2.73
# make install
# cp /usr/local/sbin/dnsmasq /usr/sbin
ここで、ステップ1および2を再度実行します。
ブリッジ・インタフェースの構成
次の図に、ブリッジ・インタフェースの構成を示します。
注意:
図中のネットワーク・インタフェースの名前は例にすぎません。ブリッジ・インタフェースは、ゲストVMのネットワーキング要件に適合するようにホストのオペレーティング・システムに作成されます。
インタフェース | 説明 |
---|---|
br0 |
インターネット用のブリッジ。 ホストのOracle Cloud Network用のPHYインタフェースがこのブリッジに接続します。 |
br1 |
オンプレミスのCorente Services Gatewayとオンプレミスのホスト間のプライベート・ネットワーキング用のブリッジ。 |
virbr0 |
NAT用のバックアップ・ブリッジで、使用しない場合もあります。 |
図に示すように、ホストには2つのブリッジを、オンプレミス・ゲートウェイには2つの仮想インタフェースを作成し、それらを接続する必要があります。 WANインタフェースはインターネットに接続し、LANインタフェースは内部ネットワーク用です。
次のステップを実行します。
-
NetworkManager
がchkconfig
に存在する場合は、NetworkManager
を無効にして、古典的なフレームワークを使用してブリッジングをサポートできるようにします:# chkconfig NetworkManager off # chkconfig network on # service NetworkManager stop # service network start
-
次のように、
/etc/sysconfig/network-scripts
ディレクトリでブリッジを作成し、物理インタフェースを変更します。ブリッジ 変更方法 ifcfg-br0
DEVICE=br0 TYPE=Bridge BOOTPROTO=static IPADDR= NETMASK= ONBOOT=yes DELAY=0 NM_CONTROLLED=no
注意: ホストのインターネット物理インタフェース(この例ではeth0)のIPアドレスおよびサブネット・マスクを入力します。
ifcfg-eth0
DEVICE=eth0 HWADDR=90:E2:BA:80:40:34 ONBOOT=yes TYPE=Ethernet BRIDGE=br0 NM_CONTROLLED=no
さらに、次の行を削除します。
IPADDR NETMASK BOOTPROTO
ifcfg-br1
DEVICE=br1 TYPE=Bridge IPADDR=192.168.37.10 NETMASK=255.255.255.0 BOOTPROTO=static ONBOOT=yes DELAY=0 NM_CONTROLLED=no
ifcfg-eth1
DEVICE=eth1 HWADDR=00:10:E0:5F:9A:B3 TYPE=Ethernet UUID=521fffed-8905-465a-a0ec-ea4739c62871 ONBOOT=yes NM_CONTROLLED=no BRIDGE=br1
eth1からbr1への接続はオプションです。
-
次のコマンドを実行して、ブリッジ・インタフェースを確認します。
# brctl show
次の例に示すような出力が表示されます。
Corente Services Gatewayのダウンロードおよびインストール
Corente Gatewayイメージをダウンロードし、このイメージ・ファイルを使用してCorente Services Gateway (オンプレミスのゲートウェイと呼ばれます)の新しい仮想マシンを作成します。
次のように、データ・センターにCorente Services Gatewayをダウンロードしてインストールします。