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Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71290-10
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cp

目的

Oracle ASMディスク・グループ間およびディスク・グループとオペレーティング・システム間でファイルをコピーできます。

構文および説明

cp src_file [--service service_name] [--port port_num] [connect_str:]tgt_file

表10-32に、cpコマンドの構文オプションを示します。

表10-32 cpコマンドのオプション

オプション 説明

--service service_name

デフォルト+ASMではない場合、Oracle ASMインスタンス名を指定します。

--port port_num

リスナー・ポート番号を指定します。デフォルト値は1521です。

connect_str

リモート・インスタンスのための接続文字列を指定します。

src_file

コピーするソース・ファイルの名前。

tgt_file

作成されたターゲット・ファイル名のユーザー・エイリアス、またはエイリアスのディレクトリ名。

cpでは、2つのリモート・インスタンス間でファイルをコピーできません。ローカルOracle ASMインスタンスが、操作のソースまたはターゲットのいずれかである必要があります。

cpコマンドを使用できるのは、次の場合です。

  • ディスク・グループからオペレーティング・システムへのファイルのコピー

  • ディスク・グループ間のファイルのコピー

  • オペレーティング・システムからディスク・グループへのファイルのコピー

一部のファイル・タイプは、cpコマンドのソースまたは宛先にできません。これらのファイル・タイプには、OCRおよびOCRバックアップ・ファイル・タイプがあります。Oracle ASM SPFILEをバックアップ、コピーまたは移動するには、spbackupspcopyまたはspmoveの各コマンドを使用します。

コピーしたファイルがOracle ASMディスク・グループ内に存在する場合、これらのファイルの形式はリトル・エンディアン・システムとビッグ・エンディアン・システム間で移植できます。この形式はファイルの書込み時にOracle ASMによって自動的に変換されます。Oracle ASM以外のファイルをOracle ASMディスク・グループにコピーしたりOracle ASMディスク・グループからコピーする場合、ファイルを別のエンディアン・プラットフォームにコピーしてから、一般的に使用されているユーティリティの1つを使用してこのファイルを変換できます。

ローカル・インスタンスのコピー(デフォルトの場合)には、connect_strは必要ありません。リモート・インスタンスのコピーの場合、接続文字列を指定する必要があり、Oracle ASMによりエコーしないプロンプトでパスワードを入力するように求められます。connect_strの書式は次のとおりです。

user@host.SID

connect_strパラメータではuserhostおよびSIDは必須です。デフォルト・ポート番号は1521であり、--portオプションを使用して変更できます。

接続権限(SYSASMまたはSYSDBA)は、ASMCMDの起動時に--privilegeオプションの使用によって決まります。詳細は、接続タイプの指定を参照してください。

関連項目:

接続文字列の詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。

src_fileには、完全修飾ファイル名またはOracle ASMエイリアスのいずれかを指定する必要があります。

ASMCMDコピー・プロセス中に、Oracle ASMサーバーは、次の形式でOracle Managed File (OMF)ファイルを作成します。

diskgroup/db_unique_name/file_type/file_name.#.#

db_uniq_nameASMに設定し、#は一連の数字です。コピー・プロセスで、ASMCMD cpは、宛先のディレクトリ構造を作成し、その場所から、作成される実際のOMFファイルにユーザー・エイリアスを作成します。

次に、cpコマンドの例を示します。1つ目の例では、dataディスク・グループのファイルをオペレーティング・システム上にコピーします。2つ目の例では、オペレーティング・システム上のファイルをdataディスク・グループにコピーします。3つ目の例では、dataディスク・グループのファイルをリモート・サーバーにコピーする方法を示します。ユーザーはパスワードの入力を求められます。

例10-41 ASMCMD cpコマンドの使用方法

ASMCMD [+] > cp +data/orcl/datafile/EXAMPLE.265.691577295 /mybackups/example.bak
copying +data/orcl/datafile/EXAMPLE.265.691577295 -> /mybackups/example.bak

ASMCMD [+] >  cp /mybackups/examples.bak  +data/orcl/datafile/myexamples.bak
copying /mybackups/examples.bak -> +data/orcl/datafile/myexamples.bak

ASMCMD [+] > cp +data/orcl/datafile/EXAMPLE.265.691577295 sys@myserver.+ASM:/scratch/backup/myexamples.bak
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