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Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド
リリース10.2
E06040-02
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C LinuxおよびUNIXでのSCSIパラメータの確認

LinuxおよびUNIXプラットフォームでは、テープ・デバイスSmall Computer System Interface(SCSI)パラメータが不明の場合、インストールを開始する前に確認する必要があります。この付録では、LinuxおよびUNIXでのSCSIデバイス・パラメータを確認する手順について説明します。

この付録の内容は次のとおりです。

LinuxでのSCSIデバイス・パラメータの確認

Linuxでテープ・デバイス情報を取得するには、catコマンドを使用して/proc/scsi/scsiの内容を表示します。たとえば、次のようになります。

# cat /proc/scsi/scsi

例C-1は、2つのテープ・デバイスが接続されたstorabck05というホストのサンプル出力を示しています。

例C-1 /proc/scsi/scsiの内容のサンプル出力

Attached devices:
Host: scsi0 Channel: 00 Id: 02 Lun: 00
  Vendor: IBM      Model: ULTRIUM-TD2      Rev: 4772
  Type:   Sequential-Access                ANSI SCSI revision: 03
Host: scsi0 Channel: 00 Id: 04 Lun: 00
  Vendor: ADIC     Model: Scalar 24        Rev: 237A
  Type:   Medium Changer                   ANSI SCSI revision: 02

リストの1番目のSequential-Accessというタイプのテープ・デバイスは、テープ・ドライブです。リストの2番目のMedium Changerというタイプのテープ・デバイスは、テープ・ライブラリです。

各テープ・デバイスで必要な情報は、次の行に含まれています。

Host: scsi0 Channel: 00 Id: 02 Lun: 00

この出力は、次のように解釈できます。

Oracle Secure Backup論理ユニット番号としては、慣例的に、テープ・ライブラリとテープ・ドライブのそれぞれに0を割り当てます。

例C-1の出力に基づいて、表C-1にstorabck05のデバイス情報を要約します。

表C-1 storabck05デバイス・サマリー

デバイス ホスト・バス・アダプタ SCSIバス・アドレス ターゲットID SCSI LUN

ライブラリ

0

0

2

0

テープ・ドライブ

0

0

4

0


SolarisでのSCSIデバイス・パラメータの確認

SolarisでSmall Computer System Interface(SCSI)デバイス・パラメータ情報を確認するには、主に次の2つの作業を実行する必要があります。

Solaris Open Boot PROMからのメディア・デバイスのSCSIターゲットIDおよびLUNの調査

Solaris Open Boot PROMから、テープ・デバイスSmall Computer System Interface(SCSI)ターゲットIDおよびSCSI論理ユニット番号(SCSI LUN)パラメータを表示するには、次のようにします。

  1. メディア・サーバーrootとしてログインします。

  2. ホストを実行レベル0に移行します。たとえば、次のようになります。

    # init 0
    

    システムは停止し、その後Open Boot PROMのokプロンプトがコンソールに表示されます。

  3. okプロンプトで、Open Bootのauto-boot?変数をfalseに設定します。たとえば、次のようになります。

    ok setenv auto-boot? false
    auto-boot?     =    false
    ok
    
  4. okプロンプトで、Open Bootのreset-allコマンドを実行します。たとえば、次のようになります。

    ok reset-all
    

    システムはリセットされ、その後okプロンプトに戻ります。

  5. okプロンプトで、Open Bootのprobe-scsi-allコマンドを実行して、このホストに接続されているすべてのテープ・デバイスのSCSIパラメータを表示します。たとえば、次のようになります。

    ok probe-scsi-all
    

    各SCSIデバイスに対応する出力情報を確認します。たとえば、dlsun1976の出力の一部には、テープ・ライブラリおよびテープ・ドライブに関する次の情報が含まれています。

    /pci@1f,4000/scsi@3,1
    Target 0
        Unit 0        Removable Tape        EXABYTE EXB-85058SQANXR1
    Target 1
        Unit 0        Removable Device type 8      EXABYTE EXB-10e      1.8
    

    この出力は、次のように解釈できます。

    • 2つのテープ・デバイスが接続されているSCSIバスのデバイス・ツリー・パスは、/pci@1f,4000/scsi@3,1です。この値をメモしてください。


      注意:

      この値は、Oracle Secure Backupのテープ・デバイス構成では直接使用しませんが、「SolarisでのSCSIバス名インスタンス・パラメータ値の表示」のプロセスに従って各デバイスのSCSIバス名インスタンス・パラメータを確認する際に必要になります。

    • Targetの値は、ターゲットIDです。この出力例の場合、テープ・ドライブのターゲットIDは0で、テープ・ライブラリのターゲットIDは1です。

    • Unitの値は、SCSI論理ユニット番号(SCSI LUN)です。この出力例の場合、2つのテープ・デバイスのSCSI LUNは0です。

    この例では、各テープ・デバイスにOracle Secure Backup論理ユニット番号として0を割り当てます。

    確認したパラメータと、各テープ・デバイスに割り当てたOracle Secure Backup論理ユニット番号を記録してください。

  6. ホストを再起動してSolarisに戻るには、okプロンプトで次のコマンドを入力します。

    ok setenv auto-boot? true
    ok reset-all
    

SolarisでのSCSIバス名インスタンス・パラメータ値の表示

Oracle Secure Backupの各テープ・デバイスに使用されるSmall Computer System Interface(SCSI)バス名インスタンス・パラメータを確認するには、次のようにします。

  1. メディア・サーバーrootとしてログインします。

  2. Oracle Secure Backupホームのインストール・サブディレクトリにディレクトリを変更します。たとえば、次のようになります。

    # cd /usr/local/oracle/backup/install
    
  3. installdriverスクリプトを実行して、Oracle Secure Backupドライバをインストールします。たとえば、次のようになります。

    # installdriver
    NOTE: /usr/local/oracle/backup/.drv.solaris64/ob copied to /usr/kernel/drv/ob
    NOTE: /usr/local/oracle/backup/.drv.solaris64/ob.conf copied to /usr/kernel/drv/ob.conf
    NOTE: /usr/local/oracle/backup/.drv.solaris64/ob64 copied to /usr/kernel/drv/sparcv9/ob
    
    NOTE: The Oracle Secure Backup device driver has been successfully installed.
    

    インストール後、Oracle Secure Backupドライバは、このメディア・サーバーで制御可能なテープ・デバイスと関連付けられます。

  4. 次のコマンドを実行して、Oracle Secure Backupドライバと関連付けられたテープ・デバイスを表示します。

    # du -a /devices|grep ob|cut -f2
    /devices/pci@1f,4000/scsi@3,1/ob@0,0:glm1
    /devices/pci@1f,4000/scsi@3,1/ob@1,0:glm1
    

    この出力に、必要なテープ・デバイス情報が含まれています。

  5. 「Open Boot PROMからのメディア・デバイスのSCSIターゲットIDおよびLUNの調査」でSCSIバスを調べたときの出力情報を使用して、手順4の出力を解釈します。たとえば、出力の次の行を検討します。

    /devices/pci@1f,4000/scsi@3,1/ob@1,0:glm1
    
    • duの出力で、各テープ・デバイスに使用されるSCSIバスを識別するには、probe-scsi-allで出力されたデバイス・ツリー・パスと、手順4で出力された各テープ・デバイスのデバイス・ツリー・パスを照合します。

      たとえば、この例の場合、2つのテープ・デバイスに使用されるバスは、probe-scsi-allの出力である/pci@1f,4000/scsi@3,1と、duの出力である/devices/pci@1f,4000/scsi@3,1が一致することで識別されます。

    • duで出力されたパスのob@は、テープ・デバイスがOracle Secure Backupドライバにより制御されていることを示します。

    • ob@に続く2つの数字(この場合、1,0)は、各テープ・デバイスのSCSIターゲットIDとSCSI論理ユニット番号(SCSI LUN)です。この例では、SCSIターゲットIDは1で、SCSI LUNは0です。これらの値は、「Solaris Open Boot PROMからのメディア・デバイスのSCSIターゲットIDおよびLUNの調査」で確認したdlsun1976のExabyteテープ・ライブラリに対応しています。

    • コロン(:)に続く値は、このテープ・デバイスに必要なSCSIバス名インスタンス値です。この例では、この値はglm1です。

ホストdlsun1976の場合、手順4で出力された2つの行を解釈すると、表C-2の最終的なSCSIパラメータになります。

表C-2 dlsun1976のテープ・デバイス・サマリー

デバイス Oracle Secure Backup LUN SCSIバス名インスタンス SCSIターゲットID SCSI LUN

Exabyteライブラリ

0

glm1

1

0

Exabyteドライブ

0

glm1

0

0