ヘッダーをスキップ

Oracle Secure Backup インストレーション・ガイド
リリース10.1

B28440-02
目次
目次
索引
索引

戻る 次へ

2 WindowsでのOracle Secure Backupのインストール

この章では、Windowsオペレーティング・システムの稼働するホストにOracle Secure Backupをインストールする方法について説明します。

この章には、次の各項が含まれます。

開始前の作業

インストールを開始する前に、次の作業を実行します。

Oracle Secure BackupインストールのためのWindowsメディア・サーバーの準備

Oracle Secure BackupインストールのためのWindowsホストを準備するには、次の手順を実行する必要があります。

Windowsベースのメディア・サーバーでのドライバの無効化

メディア・サーバー・ロールに構成されるホストにOracle Secure Backupをインストールする前に、Oracle Secure Backupで使用する予定のテープ・ドライブおよびライブラリの既存のドライバを無効にする必要があります。既存のドライバは、これらのデバイスのサポートに使用するOracle Secure Backupのデバイス・ドライバと競合します。

Windowsプラットフォームでテープ・ドライブおよびライブラリのデバイス・ドライバを無効にするには、次の手順を実行します。

  1. 「コントロール パネル」で、「システム」をクリックします。

  2. 「ハードウェア」タブをクリックします。

  3. 「デバイス マネージャ」をクリックして「デバイス マネージャ」ウィンドウを開きます。

    システムにテープ・ライブラリが接続されていない場合は、手順8に進んでください。

    システムにテープ・ライブラリが接続されている場合は、引き続き、手順4に進んでください。

  4. ナビゲーション・ツリーの「メディア チェンジャ」を選択します。


    注意

    「メディア チェンジャ」デバイスは、システムにライブラリが接続されている場合にのみ「デバイス マネージャ」ウィンドウに表示されます。  


  5. 使用するライブラリを示すアイコンを選択して、右クリックします。メニューが表示されます。

  6. メディア・チェンジャのドライバを無効にします。

    32ビット版Windowsでは、「無効」を選択します。

    Windows ItaniumおよびWindows x64では、「削除」を選択します。

  7. 展開したリストに表示されているメディア・チェンジャごとに、手順56を繰り返します。

  8. ナビゲーション・ツリーの「テープ ドライブ」を選択して、テープ・ドライブのインストール済ドライバを表示します。


    注意

    「テープ ドライブ」がナビゲーション・ツリーに見当たらない場合、「その他のデバイス」の下にあるツリーにリストされている可能性があります。 


  9. 使用するテープ・ドライブを示すアイコンを選択して、右クリックします。メニューが表示されます。

  10. テープ・ドライブのドライバを無効にします。

    32ビット版Windowsでは、「無効」を選択します。

    Windows ItaniumおよびWindows x64では、「削除」を選択します。

  11. テープ・ドライブごとに手順910を繰り返します。

  12. ホストを再起動します。


    Windows ItaniumおよびWindows x64の場合の注意

    Oracle Secure Backupソフトウェアのインストール後、新しいテープ・ライブラリがシステムに接続される場合、次の手順を実行します。

    1. 新しく接続するメディア・チェンジャとテープ・ドライブの既存のドライバをアンインストールします。

    2. 次のコマンドを実行して、テープ・ドライブおよびメディア・チェンジャのデバイスに使用するOracle Secure Backupのドライバをインストールします。

      obdrvctl -add ob -device SCSI¥Sequential 
      obdrvctl -add ob -device SCSI¥Changer
      
     

Windowsメディア・サーバーでのRemovable Storageサービスの無効化

Removable Storageサービスを使用して、リムーバブルのメディア、ドライブおよびライブラリを管理します。Windowsホストがメディア・サーバー・ロールに構成される場合、メディア・デバイスを適切に管理するために、Oracle Secure Backupのデバイス・ドライバに対してこのサービスを無効にする必要があります。

Removable Storageサービスを無効にするには、次の手順を実行します。

  1. Windowsの「コントロール パネル」で、「管理ツール」をクリックします。

  2. 「サービス」をクリックすると、使用しているホストのサービスのリストが表示されます。

  3. 「Removable Storage」サービスを右クリックして、「プロパティ」を選択します。

  4. サービスが実行している場合、「プロパティ」ウィンドウで「停止」をクリックするとサービスが停止します。「スタートアップの種類」フィールドを「無効」に設定します。

  5. 「OK」をクリックします。

STORport Miniport Driverの使用不可

メディア・チェンジャのデバイスの管理にRemovable Storageまたはサード・パーティのプログラムを使用しようとすると、デバイスが適切に機能しない場合があります。また、次のいずれかまたは両方の症状が発生する可能性があります。

ホスト・バス・アダプタ(HBA)が、テープ・ドライブおよびライブラリのデバイスとホストとの接続にSTORport Miniport Driverを使用する場合、Oracle Secure Backupのデバイス・ドライバは、テープ・ドライブおよびライブラリのデバイスにバインドできません。デバイスと接続するファイバ・チャネルHBAに対してStorportベースのミニポート・ドライバをインストールすると、この問題が発生します。HBAデバイスに対してSCSIPortベースのミニポート・ドライバを使用する場合、問題は発生しません。

Oracle Secure BackupのWindowsインストーラsetup.exeの実行

次の手順を実行して、クライアント、メディア・サーバー、管理サーバー、またはこれらのロールの任意の組合せとしてOracle Secure Backupをインストールします。

Oracle Secure Backupのセットアップ・ウィザードにより、インストール・プロセス中にすべてのOracle Secure Backupファイルがローカル・ホストにコピーされ、Windowsのレジストリ・エントリが作成されます。

  1. 次のインストール・オプションのいずれかを選択します。

    Oracle Secure Backupのセットアップ・ウィザードが起動し、「ようこそ」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図2-1    「ようこそ」ダイアログ・ボックス


    画像の説明

  2. 「次へ」をクリックして操作を続けます。

    「README情報」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  3. 「次へ」をクリックして操作を続けます。

    「顧客情報」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図2-2    「顧客情報」ダイアログ・ボックス


    画像の説明

  4. 顧客情報を次のように入力します。

    1. 自分の名前を「ユーザー名」ボックスに入力し、会社名を「組織」ボックスに入力します。

    2. アプリケーションのターゲット・ユーザーを、「このコンピュータを使用するすべてのユーザー」または「自分専用(現在のユーザー)」から選択します。

  5. 「次へ」をクリックして操作を続けます。

    Oracle Secure Backupセットアップ・ダイアログ・ボックスが表示されます。(図2-3を参照。)

    図2-3    セットアップ・ダイアログ・ボックス


    画像の説明

    単一のホストに複数のロールを割り当てる方法は、「管理ドメインにおけるホストのロールの選択」を参照してください。Oracle Secure Backupのロールは、除外方式ではなく追加方式で指定します。ロールを選択する場合、次のオプションがあります。

  6. メディア・サーバーとして使用するWindowsホストをインストールするには、メディア・サーバー・アイコンのメニューをクリックします。図2-4に、メニュー・オプションを示します。

    図2-4    セットアップ・ダイアログ・ボックス: メディア・サーバー・メニュー


    画像の説明

    「この機能は、ローカル・ハード・ドライブにインストールされます。」を選択します。このオプションを選択すると、メディア・サーバー・アイコンからXが削除され、インストールにメディア・サーバーが含まれます。


    注意

    Windows 2000ホストに接続しているメディア・デバイスがない場合、メディア・サーバーとして使用するWindowsホストをインストールしないでください。

    メディア・デバイスが接続されていない状態でWindows 2000ホストにメディア・サーバー・ロールを構成すると、オペレーティング・システムは、引き続きOracle Secure Backupのドライバをロードしようとします。ドライバのロードの試行が繰り返されると、システムで使用可能なCPUサイクルの大部分が使用され、システムが使用できなくなります。 


    Windowsホストを管理サーバーとしても構成するには、引き続き手順7に進んでください。構成しない場合は、手順9に進んでください。

  7. 管理サーバーとして使用するWindowsホストをインストールするには、管理サーバー・アイコンのメニューをクリックします。図2-5に、メニュー・オプションを示します。

    図2-5    セットアップ・ダイアログ・ボックス: 管理サーバー・メニュー


    画像の説明

    「この機能は、ローカル・ハード・ドライブにインストールされます。」を選択します。このオプションを選択すると、管理サーバー・アイコンからXが削除され、インストールに管理サーバーが含まれます。

    RMANを使用してOracleデータベースのバックアップおよびリストアを実行する予定の場合は、管理サーバー・アイコンに付属のサブメニューに含まれるoracleユーザーの作成操作を有効にします。

    図2-6    セットアップ・ダイアログ・ボックス: oracleユーザーの作成メニュー


    画像の説明

    このオプションを有効にすると、インストーラによって、(oracleクラスの権限を持つ)oracleというOracle Secure Backupユーザーが作成されます。このユーザーにより、Recovery Managerを使用したOracleデータベースのバックアップとリストアが容易になります。Xが「oracleユーザーの作成」から削除されると、oracleユーザーが作成されます。


    注意

    • RMANでOracle Secure Backupを使用する予定の場合、oracleユーザーを作成するだけで済みます。

    • Oracle Secure Backupを使用して、Windowsクライアントでワンタイム・バックアップ、RMAN起動バックアップ、または権限の付与されていないバックアップを実行する場合、Oracle Secure Backupのインストールの完了後に、Oracle Secure Backupのadminおよびoracleユーザーを変更して、必要な権限を保持するクライアントで有効となるWindowsの資格証明(ドメイン、ユーザー名およびパスワード)をこれらのユーザーに割り当てる必要があります。この作業を行わないと、Oracle Secure Backupではバックアップ操作を実行できません。この要件は、管理サーバーとして機能するプラットフォームとは無関係に適用されます。

    • Oracle Secure Backupのoracleユーザーを作成する前に、このオプションの選択に関しては、利便性とセキュリティの間にトレードオフの関係があることを考慮してください。

     

    関連資料

    oracleクラスの詳細は、『Oracle Secure Backupリファレンス』を参照してください。 

    Oracle Secure Backupを使用してOracleデータベースをバックアップしない場合は、oracleユーザーの作成オプションは選択しないままとします。これは、デフォルトの状態です。

    手順67に記載されたオプション以外に、Oracle Secure Backupセットアップ・ダイアログ・ボックスでは、次の操作を実行できます。

    • インストール・オプションの詳細な説明を表示するには、「ヘルプ」をクリックします。

    • インストール先のフォルダを変更するには、「変更」をクリックします。

    • インストールに必要なディスク領域を表示するには、「領域」をクリックします。

  8. 「次へ」をクリックして操作を続けます。

    このホストを管理サーバーとして構成する場合、Oracle Secure Backupのadminユーザー・パスワード・ダイアログ・ボックスが表示されます。(図2-7を参照。)

    図2-7    adminユーザー・パスワード・ダイアログ・ボックス


    画像の説明

    Oracle Secure Backupの管理ユーザーのパスワードを選択し、確認のために両方のフィールドに入力します。パスワードの最大の長さは、16文字です。


    注意

    管理ユーザーのパスワードには、英数字の混在する8文字以上のパスワードをお薦めします。最大の長さは、16文字です。  


  9. 「次へ」をクリックして操作を続けます。

    「プログラムのインストール準備完了」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  10. 「インストール」をクリックしてファイルのコピーを開始します。

    プログレス・バーが表示されます。ファイルのコピーが完了すると、InstallShield完了ダイアログ・ボックスが表示されます。

  11. 「終了」をクリックして操作を続けます。

    Oracle Secure Backup構成ダイアログ・ボックスが表示されます。

  12. 「次へ」をクリックして操作を続けます。

    Oracle Secure Backupサービス開始ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図2-8    Oracle Secure Backupサービス開始


    画像の説明

  13. Oracle Secure Backupサービスを開始するモードとして、次のいずれかを選択します。オプションは次のとおりです。

    • 自動

      Oracle Secure Backupサービスは、ホストの再起動時に自動的に開始します。

    • 手動

      Oracle Secure Backupサービスは、管理者グループのメンバーであるユーザーが手動で開始する必要があります。

    • 無効

      Oracle Secure Backupサービスは無効になります。

  14. 「次へ」をクリックして操作を続けます。

    Oracle Secure Backupサービス・ログオン・ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図2-9    サービス・ログオン・ダイアログ・ボックス


    画像の説明

  15. 次のオプションのいずれかを選択します。


    注意

    デフォルトでは、Oracle Secure Backupサービスは、管理アカウントのローカル・システム・アカウントとしてログオンします。「このアカウント」オプションを選択すると、Oracle Secure Backupサービスに別のアカウントを指定できます。 


    • Oracle Secure Backupサービス・デーモン(および関連する下位デーモン)を完全な権限で実行する場合、「システム・アカウント」を選択します。

    • Oracle Secure Backupサービス・デーモン(および関連する下位デーモン)を、既存のWindowsユーザー・アカウントに関連付けられた権限セットで実行する場合、「このアカウント」を選択します。この場合、Windowsユーザー・アカウントの名前とパスワードを入力する必要があります。

      このオプションを指定する場合、選択するWindowsユーザー・アカウントが、次の基準を満たしていることを確認してください。

      • 選択するアカウントは、Backup Operatorsグループに属している必要があります。

      • このアカウントでは、ログイン時にパスワードの変更が要求されない必要があります。

      • このアカウントは、パスワードの有効期限が切れないよう設定する必要があります。

      • このアカウントには、バックアップおよびリストア権限を割り当てる必要があります。

      • このアカウントは、ファイルおよびディレクトリをリストアできる必要があります。

      • このアカウントは、サービスとしてログオンできる必要があります。

      • このアカウントは、オペレーティング・システムの一部として動作できる必要があります。

      • このアカウントは、割当て制限を増やすことができる必要があります。

      • このアカウントは、プロセス・レベル・トークンを置き換えることができる必要があります。

  16. 「終了」をクリックしてインストールを完了します。

    管理サーバーとして(またはメディア・サーバーと管理サーバーの両方として)使用するWindowsホストをインストールした場合、「コマンド プロンプト」ウィンドウがバックグラウンドで一時的に起動します。このウィンドウが終了すると、インストールが完了します。

これまでの作業をすべて実行したら、このホストへのOracle Secure Backupのインストールは完了です。管理ドメインのWindowsホストごとに、このインストール・プロセスを繰り返してください。


注意

インストール環境によっては、管理ドメインの構成など、追加の構成作業を実行する必要があります。

obtoolを使用してWindowsで管理ドメインおよびデバイスを構成する方法は、第3章「Windowsでのドメインとデバイスの構成」を参照してください。

構成作業は、Oracle Secure Backup WebツールまたはOracle Enterprise Managerでも実行できます。obtoolコマンドの詳細は『Oracle Secure Backupリファレンス』を、obtoolの使用方法は『Oracle Secure Backup管理者ガイド』をそれぞれ参照してください。 


WindowsでのOracle Secure Backupのファイアウォールの構成

Windowsホストをファイアウォールで保護する場合、ホストのOracle Secure Backupデーモンが管理ドメインの他のホストと通信できるようファイアウォールを構成する必要があります。Oracle Secure Backupには、ポート400および10000と、動的に割り当てられるその他のポートでリスニングするデーモン・コンポーネントが含まれます。

たとえば、Windows XP Service Pack 2およびWindows Server 2003には、デフォルト構成の場合にOracle Secure Backupで使用されるポートのインバウンド・トラフィックをブロックする組込みのWindowsファイアウォールが存在します。

Oracle Secure Backupで使用される動的割当てポートの番号は広範囲に及ぶため、Oracle Secure Backupデーモンの実行可能プログラムがすべてのポートでリスニングを実行できるようファイアウォールを構成する必要があります。


注意

Oracle Secure BackupのWindowsインストールでは、Oracle Secure Backupホームのbinディレクトリにobfirewallconfig.batというサンプルのバッチ・スクリプトが提供されています。

このスクリプトには、単一のネットワーク・インタフェースを保持するWindows Server 2003およびWindows XPシステムで、Windowsファイアウォールの構成を適切に変更するコマンドが含まれます。スクリプトを確認して、実際の環境に適しているかどうかを判断してください。このスクリプトは、インストールの完了後に実行できます。

他のファイアウォールの構成方法は、ベンダーごとに提供されているドキュメントを参照してください。Windowsファイアウォール用のサンプル・スクリプトを参照すると、ポートでのリスニング権限が必要な実行可能プログラムの名前を確認できます。 



戻る 次へ
Oracle
Copyright © 2006 Oracle Corporation.

All Rights Reserved.
目次
目次
索引
索引