大阪ってどんなところ?大阪府の文化・食べ物・お祭り・府名の由来などを紹介!

大阪ってどんなところ?大阪府の文化・食べ物・お祭り・府名の由来などを紹介!

47都道府県を順にご紹介するシリーズ、今回は「大阪府」です。大阪府は日本で2番目に狭い面積ですが、西日本の中心的な大都市です。都市部には高層ビルが立ち並びますが、仁徳天皇陵古墳や応神天皇陵古墳など規模が大きな古墳をはじめとして、歴史的建造物も数多く残っています。

2025年には大阪・関西万博が開催されることで注目が集まる大阪府の魅力をたっぷりお届けします。

大阪府とは

はじめに、大阪府の基本情報をご紹介いたします。

府の位置

大阪府は近畿地方に属し、東経約135°、北緯約34〜35°に位置します。南北に長い形で京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県に隣接し、西は瀬戸内海へとつながる大阪湾に面しています。

府名の由来

かつては「大坂」と表記され、「オオザカ」と呼ばれることが多かったのですが、明治元年に現在の「大阪」に変更し、読み方も「オオサカ」になりました。地名の由来は坂のある地形からと考えられています。「坂」が「阪」になったのは、「坂」をへんとつくりに分解すると「土に返る」と読めることから縁起がよくない、「士が反する(武士にそむく)」という意味を連想させることが理由といわれています。

文化

文化

大阪府に伝わる文化のうち、主なものをご紹介いたします。

食い倒れの街

古くから「京都の着倒れ、大阪の食い倒れ」という言葉があり、京都の人は衣服に、大阪の人は飲食にお金をかけるといわれています。大阪は海の幸や山の幸に恵まれ、江戸時代には「天下の台所」といわれるほど全国の食材が集まってきたため食文化が栄えました。

また、大阪の料理が発展したのは、船場商人の存在も関係しています。船場商人が商談のために料理屋を使ったことで、料理人の腕に磨きがかかっていきました。堺で良質な包丁が作られたことや、近隣に灘、伊丹、池田などの名酒どころがあることも、大阪の料理の質が向上した理由といわれています。現代では、たこ焼きや串カツなど大阪名物の安くておいしいグルメを楽しみに国内だけでなく海外からも多くの観光客が訪れています。

笑いの文化

「大阪人が2人寄れば漫才になる」といわれるほど、大阪には笑いの文化が根付いています。大阪では「おもろい(おもしろい)」が最高の褒め言葉ともいわれています。

大阪は笑いの聖地といわれていて、お笑いや演芸を楽しめる劇場が多数ありますが、中でも有名なのが難波にある「なんばグランド花月」です。ベテラン芸人や若手芸人まで吉本芸人のお笑いを生で楽しめるスポットで、「吉本新喜劇」は週替わりの新作が連日上演されています。

また、大阪には全国で唯一の演芸資料館「大阪府立上方演芸資料館(ワッハ上方)」があり、上方演芸を楽しめる企画が開催されています。映像機器による演芸人との記念撮影やにらめっこ対決ができるコーナー、落語家に扮して写真撮影ができる落語の高座セットなど楽しいコーナーも充実。入場料は無料なので気軽に大阪の笑いの文化を楽しめるでしょう。

堺打刃物

堺の刃物生産は600年の歴史があり、15世紀に加賀国(現在の石川県)から包丁鍛冶集団が堺へ移住したことが始まりといわれています。16世紀にはポルトガルから日本に鉄砲とたばこが伝来しますが、堺では包丁鍛冶技術を生かした鉄砲とたばこの葉を刻むたばこ包丁の製造が盛んになります。江戸幕府からは「堺極」の極印を入れて販売することが認められ、隆盛を極めました。

堺が得意にしているのは、職人が一本ずつ手仕事で作る「打刃物」です。包丁は両刃が主流ですが、打刃物の包丁は片刃構造が特徴です。鋭角で切れ味が良いため食材の断面は美しく、やわらかな食材でも繊維や細胞膜を壊さずに切れます。プロの料理人用包丁では、国内シェアのほとんどを誇ります。

 

食文化・有名な食べ物

食文化・有名な食べ物

続いて、大阪府の主な食文化をご紹介いたします。

お好み焼き

大阪はお好み焼きやたこ焼き、イカ焼きなどの「粉もん」が有名です。お好み焼きは、ダシで溶いた小麦粉の生地に細かく切ったキャベツや肉などを入れて、鉄板で平たく両面を焼いたものです。家庭でも食べられますが、大阪府内の各地にお好み焼きを提供する店があり、観光客にも人気があります。

お好み焼きは、安土桃山時代に千利休が催した茶会で供された「麩の焼(フノヤキ)」という茶菓子がルーツといわれています。「麩の焼」は、水で溶いた小麦粉を銅板に伸ばして薄い生地を作り、味噌などを塗って巻いたり、クレープ状にたたんだりしたものです。江戸時代末期には、溶いた小麦粉を焼いて食べる習慣が庶民に広がり、明治時代後期にはメリケン粉、キャベツ、ソースを使った洋食焼きが登場。その後、具材に豚肉や野菜を使うなどしてお好み焼きに進化していきました。

泉州水なす

水分を多く含む水ナスは、大阪の泉州地域(岸和田市、貝塚市、熊取市、泉佐野市)で栽培されている伝統野菜です。海が近く、適度な気温や湿度に恵まれた泉州地域は水ナスの栽培に適していて、他の地域で栽培しても泉州水なすのようには育たないといわれています。

泉州水なすは一般のナスに比べて形が丸く、皮が薄くて肉質が柔らかいのが特徴です。アクが少ないので生食もできますが、一般的にはぬか床や調味液に漬け込んだ漬物として食べられます。

ミックスジュース

大阪名物のミックスジュースは喫茶店や駅のジューススタンドで人気です。大阪のミックスジュースはバナナ、りんご、みかん、桃などの果物を牛乳と一緒にミキサーで混ぜて飲まれます。戦後、大阪・新世界の果物店の店主が「完熟した果物は皮が傷むと売れなくてもったいない」という悩みからミックスジュースにすることを思いついたといわれています。ミックスジュースは評判になり、「千成屋珈琲」を開店して店のメニューになりました。ミックスジュースには、大阪の最後までムダなく使う「始末の精神」を見ることができます。

伝統行事・まつり

伝統行事・まつり

大阪府に伝わる主な伝統行事や祭りは、次のとおりです。

天神祭

天神祭は1,000年以上の歴史がある日本屈指のお祭りです。京都府・八坂神社の祇園祭、東京都・神田明神の神田祭と並び、日本三大祭りに数えられます。また、大阪三大夏祭りの一つでもあります。6月下旬から7月25日までの約1ヵ月間に諸行事が行われ、7月24日が宵宮(宵宮祭・鉾流神事・催太鼓・獅子舞氏地巡行)、25日が本宮(本宮祭・神霊移御・陸渡御・船渡御・奉納花火)です。

見どころは7月25日の本宮の夜、大川に多くの船が行き交う船渡御や、祭りの最後を締めくくるのは天神祭奉納花火です。天神様にちなんだ梅鉢の形に開く「紅梅」という花火も打ち上げられます。

住吉祭

住吉大社には一年を通して多数の神事があります。住吉祭は大阪中をお祓いする「お清め」の意義がある祭典です。

7月の海の日には、住吉公園まで巡行して海水で神輿を清める「神輿洗神事(みこしあらいしんじ)」が行われます。7月30日には「宵宮祭」、31日は「夏越祓神事(なごしのはらえしんじ)・例大祭」で、華麗に着飾った夏越女・稚児らが茅の輪(ちのわ)をくぐる夏越祓神事が行われます。

8月1日に行われるのは、大阪一の神輿渡御(みこしとぎょ)です。住吉大社の御神霊(おみたま)を神輿にお遷し、御旅所である堺の宿院頓宮まで行列を仕立てて巡行します。

岸和田だんじり祭

江戸時代中期に始まった岸和田だんじり祭は約300年の歴史と伝統がある勇壮な祭りです。1703年(元禄16年)に岸和田藩主岡部長泰(おかべながやす)公が京都伏見稲荷を城内三の丸に勧請し、五穀豊穣を祈願して行った稲荷祭が始まりと伝えられています。

日中の見どころは、豪快な曳行です。曲がり角でもスピードを落とさず、だんじりを直角に方向転換させる「やりまわし」は迫力があります。一方、夜は美しいちょうちんに飾られた華麗なだんじりの姿を楽しめます。

建築物・遺産

建築物・遺産

大阪府の主な建築物や遺産は次のとおりです。

大阪城天守閣

大阪城天守閣は、天下統一をめざす豊臣秀吉によって1583年に築城が開始されました。天守閣は1585年に完成しましたが、1615年の大坂夏の陣で焼失。徳川時代に再建されましたが、1665年に落雷で再び焼失し、天守閣のない状態が続いていました。現在見ることができる石垣や堀、大手門・多聞櫓・千貫櫓などの古建造物は、すべて徳川時代以後のものです。

現在の天守閣は1931年に市民の寄付によって再建されたものです。復興以後は歴史博物館として、豊臣秀吉や戦国時代、大阪城の歴史にかかわる豊富な文化財を収蔵し、展示室において随時入れ替えを行いながら公開しています。3Fには「黄金の茶室原寸大模型」、5Fには大坂夏の陣図屏風を再現した「ミニチュア夏の陣」などが常設展示され、最上階の8F展望室からは大阪城と大阪の街を一望できます。

住所:大阪府大阪市中央区大阪城1-1
公式サイト:https://www.osakacastle.net

あべのハルカス

あべのハルカスは、高さ地上300mを誇る大阪のランドマークです。あべのハルカスの名称は、「晴れ晴れとさせる」を意味する古語「晴るかす」から名付けられています。

展望台の「ハルカス300(展望台)」は、58階・59階・60階の三層構造です。16階の入場ゲートから専用エレベーターで最上部の60階に到達します。足元から天井までガラス張りの屋内回廊なので、空中散歩しているような体験ができるでしょう。59階にはハルカス300(展望台)グッズなどを販売するショップがあり、16階へ降りられるエレベーターがあります。58階は上空まで吹き抜け構造になっている屋外広場で、くつろぎながら景色を楽しめるフロアです。

天気が良ければ京都から六甲山系、明石海峡大橋、淡路島、生駒山系などを一望できるので、晴れ晴れとした気分を味わえるでしょう。

住所:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43
公式サイト:https://www.abenoharukas-300.jp/index.html

梅田スカイビル

1993年に誕生した梅田スカイビルは、2棟の超高層ビルを最頂部の39階、40階で接続させた世界初の連結超高層ビルです。2棟は大部分がガラスで覆われているため、青い空や白い雲がビルに映り込み、連結部の「空中庭園」が空に浮かんでいるように見えます。

35階から39階に斜めに伸びている部分は空中庭園へ向かうシースルーエスカレーターです。空中展望台は外周を1周できるスカイウォークとなっていて、大阪の街を一望できます。2008年には英紙「THE TIMES」にインドのタージマハル、イタリアのコロッセオなどと並び、「世界の建築TOP20」に選出されています。

住所:大阪府大阪市北区大淀中1-1-88 梅田スカイビル
公式サイト:https://www.skybldg.co.jp

府民の日

大阪府は府民の日を制定していません。近畿地方で県民の日が制定されているのは和歌山県と三重県のみです。府民の日はありませんが、大阪市浪速区は7月28日を「なにわの日」と制定し、毎年7月から9月までの期間、楽しいイベントを多数開催しています。

まとめ

お好み焼きやたこ焼き、串カツなど、安くておいしい名物グルメが多く、笑いにあふれる大阪には国内外から多くの観光客が訪れています。

人気のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」や、世界最大級の水族館「海遊館」など、大人も子どもも楽しめるスポットが多数あるので、家族や友人との旅行におすすめです。

休日を利用して、ぜひ大阪府に足を運んでみてください。

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