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ヨーグルトの栄養と効能~選び方や食べ方のコツまで徹底解説~

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ヨーグルトの栄養と効能

当記事の執筆は、シンクヘルスブログ編集部が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

腸活の定番であるヨーグルト

たくさんの種類のヨーグルトがお店に並んでいて、どれを選んでいいのか悩んでしまいますね。味はもちろん、栄養素など気になるところです。

そこで今回は管理栄養士の観点から、ヨーグルトの栄養について詳しく紹介していきます。
ぜひ最後までお付き合いください。

ヨーグルトの栄養成分と効能効果

ヨーグルトはたんぱく質、カルシウムを豊富に含み、吸収されやすい形になっています。

さらに腸内環境を整える乳酸菌・ビフィズス菌も含まれているので、健康食品と呼ばれるのも納得ですね。

筋肉や皮膚を構成するたんぱく質

たんぱく質は筋肉や皮膚、髪を作るだけでなく、ホルモンや免疫物質の材料にもなり、私たちの体にとって非常に大切な栄養素です。

そのようなたんぱく質ですが一般的なヨーグルト100g中に3.6g含まれています(卵1/2個のたんぱく質に相当)。さらにたんぱく質が豊富なヨーグルト(ダノンオイコス、森永パルテノ、明治TANPACTなど)は100g中10gもんぱく質が含まれているものもあります。

嬉しいことに、ヨーグルトは牛乳由来のたんぱく質が発酵によって、より吸収されやすい形になっています。

骨の材料になるカルシウム

骨を強くするカルシウム

カルシウムは骨の材料になり、不足すると骨粗鬆症の原因になります。平均的な日本人の食生活では不足しやすく、意識してしっかりとりたい栄養素のひとつです。

そしてヨーグルト100gには、120mgと豊富にカルシウムが含まれています。

実はカルシウムは非常に吸収しにくい栄養素です。しかし、牛乳に含まれるカルシウムは他の食品に比べて、比較的吸収しやすい特徴があります。そしてヨーグルトに含まれるカルシウムは、牛乳よりもさらに吸収しやすい乳酸カルシウムになっています。ヨーグルトは貴重なカルシウム源ですね。

腸内環境を整える乳酸菌・ビフィズス菌

ヨーグルトといえば乳酸菌やビフィズス菌ですね。どちらもすでに「腸によさそう」というイメージを持たれているかとは思いますが、今回は少し詳しく説明します。

腸内には1000種類100兆個の細菌が生息していて、健康にいい影響を与える善玉菌(プロバイオティクス)、悪い影響を及ぼす悪玉菌、どちらでもない日和見菌に分けられます。

これらの細菌は腸内で日々陣取り合戦をしている状態です。乳酸菌は主に小腸に、ビフィズス菌は主に大腸に生息する善玉菌で、ヨーグルトを食べるとこれらの善玉菌が増えるというしくみです。

ただし、ヨーグルトの中のビフィズス菌や乳酸菌がそのまま腸まで届いて定着するかといえば、そうではなく多くの菌は死んでしまいます。しかし、死んでしまった乳酸菌やビフィズス菌も腸内の善玉菌が増えるのを助けるのです。

近年はプロバイオティクスの研究が進んで、生きたまま腸まで届く乳酸菌・ビフィズス菌が発見されています。

また、乳酸菌・ビフィズス菌といってもその種類は非常に多く、それぞれ特徴があります。内臓脂肪を減少させる、免疫力を高めるなどの効果が期待される菌も発見されており、ますます目が離せませんね。

ヨーグルトは商品毎に菌種が違いますし、腸内細菌の種類も人によって違います。どのヨーグルトがどれだけ腸内細菌に影響するのかは、かなり個人差があるようです。

そこで同じヨーグルトをしばらく続けて食べてみて、ご自身にあったものを見つけるといいでしょう。

参考記事:ヨーグルトの糖質&カロリー量は低め〜ダイエットでの活用法も解説〜

ヨーグルトと牛乳の違い

ヨーグルトと牛乳の違い

ヨーグルトは牛乳から作られているため、無糖のヨーグルトと牛乳はカロリーやたんぱく質、カルシウム等の量はほぼ同じです。しかしヨーグルトの方が発酵の影響で、より吸収しやすい形になっています

たとえば牛乳を飲んだらお腹がゴロゴロするけれど、ヨーグルトなら大丈夫という方がいます。これは乳糖不耐症といって、牛乳に含まれる乳糖を分解できないことから起こる症状です。

ヨーグルトは牛乳と比べて乳糖が20~40%分解されているため、お腹がゴロゴロしにくいのです。

最近注目のヨーグルトの種類と特徴を紹介

お店のヨーグルトコーナーにはたくさんのヨーグルトが並んでいますね。それぞれのヨーグルトの特徴を解説します。

水切りヨーグルト

ギリシャヨーグルトとも呼ばれます。一般的なヨーグルトより水分が少なく濃厚な味わいです。

たんぱく質量が多いのが特徴で、一般的なヨーグルトの3倍近いたんぱく質がとれます。ただし、カロリーも2倍近いのでカロリーを気にする方は要注意です!

カスピ海ヨーグルト

乳酸菌の一種であるクレモリス菌で作られるヨーグルトで酸味が少なく、独特の粘りが特徴です。

クレモリス菌は、カスピ海近くの長寿で有名な地域で食べられていた菌種だそうです。

豆乳ヨーグルト

牛乳ではなく、豆乳から作ったヨーグルトです。原料の豆乳の特徴を引き継ぎ、コレステロールゼロで、イソフラボンを含みます

豆乳は牛乳よりも糖質が少ないので、糖質が少ない商品が多いのも特徴です。

また、豆乳ヨーグルトは牛乳アレルギーの方も食べられます。乳製品アレルギーでヨーグルトが食べられない方は、ぜひお試しください。

機能性ヨーグルト

機能性ヨーグルト

腸までとどく・免疫力を高める・睡眠の質をよくする、などの機能をうたったヨーグルトのことです。

機能性ヨーグルトには、数多くの乳酸菌やビフィズス菌の中から、とくに健康に有効な菌が使われています。いろいろな商品があり、特定保健用食品(トクホ)(※1)や機能性表示食品(※2)のもの、トクホではないが企業が研究結果を公表しているものがあります。

(※1)特定保健用食品(トクホ):生理的機能などに影響を与える保健機能成分を含む食品で国の審査を受けたもの。ヨーグルトでは「生きたまま腸に届く」「おなかの調子を整える」「内臓脂肪を減らすのを助ける」等があります。
(※2)機能性表示食品:国のルールに基づき保健機能を表示することが認められた食品。トクホと違って国の審査はなく、届け出制です 

飲むヨーグルト・フルーツ入りヨーグルト

実は飲むヨーグルトは、プレーンヨーグルトを薄めて作ったわけではありません。発酵して固まったプレーンヨーグルトを攪拌してできます。つまり、栄養成分プレーンヨーグルトとあまり変わりません。

ただし、市販の飲むヨーグルトは砂糖やその他の甘味料が加えられているものが多いです。糖質制限中の方や糖尿病の方は注意しましょう。

また、果汁や果肉・アロエ等が入ったヨーグルトもあります。こちらも糖分が加えられていることが多いので注意が必要です。

ヨーグルトの酸味が苦手な方は加糖のヨーグルトよりも、プレーンヨーグルトにバナナやリンゴを加えたものがオススメです。

脂質0のヨーグルト

脂質を含まない無脂肪乳から作られたヨーグルトです。

乳脂肪が気になる方にも、安心して召し上がっていただけます。メーカーにもよりますが、やや酸味が強いものが多いようです。

ヨーグルトメーカーで作ったものの成分

特定のヨーグルトを菌種としてヨーグルトメーカーで作ったヨーグルトは、元のヨーグルトと同じものしょうか。実は、基本的には元の菌種と同じものができます

ただし、元のヨーグルトに複数の菌が使われている場合、その割合が違う可能性はあります。なぜなら、菌によって適切な温度など条件がことなり、優勢になる菌がかわってくるためです。

なお、ヨーグルトを自作する時はヨーグルト菌以外の雑菌が入らないように、注意しましょう。

ヨーグルトはいつ食べるのがいい?

ヨーグルトはいつ食べるのがいい?

結論から申し上げますと、ヨーグルトを食べるタイミングは朝、昼、夕それぞれに良さがあります

たんぱく質は一度にたくさんとるよりも、適量を何回かに分けて食べた方が私たちの体の中で有効に利用されます。

朝食は夕食と比べて、たんぱく質が少ない場合が多いので、朝ヨーグルトを食べることでたんぱく質の補給になります。

また「朝は食欲がなく食べられない」という方もヨーグルトなら食べられるかもしれません。そのような方は、朝ヨーグルトを食べるのがオススメです。

日中、小腹が空くこともあるかと思います。そのような時は間食として、ヨーグルトを食べるのはいかがでしょうか。ヨーグルトは菓子類と比べて、カロリーや糖質が低めで満足感もあります

20~2時の腸がもっとも活性化する時間帯なので、その前に乳酸菌やビフィズス菌を腸に届ける算段です。

また、カルシウムの吸収は夕食時が最も高まるとの研究もありますので、貴重なカルシウム源であるヨーグルトを夕食に食べると効果的です。

このように、朝・昼・夜のそれぞれにヨーグルトをとるメリットがあります。ご自分のライフスタイルにあわせて選んでみてください。

ただし、「じゃあ、朝も昼も夕もヨーグルトを食よう」といって食べ過ぎはよくありません。乳脂肪のとり過ぎやカロリーオーバーになってしまいます。ヨーグルトや牛乳のような乳製品の摂取量は、1日200g程度が目安です。

ヨーグルトを食べてはいけない人

健康によい魅力がいっぱいのヨーグルトですが、食べないほうがいい人もいます。

先ほど説明しましたように、ヨーグルトは乳糖が消化しやすい形に分解されています。そのようなヨーグルトでもお腹がゴロゴロするような乳糖不耐症の方は、ヨーグルトは控えた方がいいでしょう。

また当然ですが、乳製品アレルギーの方もヨーグルトは食べられません。

なお、「腸活のためにヨーグルトを食べたいのに、体に合わない」という方は、納豆などの他の発酵食品や食物繊維を積極的に食べるとよいですよ。

まとめ

ヨーグルトの栄養成分や種類、食べるタイミングについて説明してきました。

まとめますと、

・ヨーグルトはたんぱく質、カルシウムが豊富で、ヨーグルトに含まれる乳酸菌・ビフィズス菌は腸活に有効
・ヨーグルトによって含まれる菌の種類が異なり、さまざまな健康効果が期待できる
食べるタイミングは朝、昼、夕それぞれメリットがある
・健康によいとはいえ、お腹がゴロゴロする方は無理にヨーグルトを食べない方がいい

以上です。

腸内環境を整えると、さまざまな健康効果が期待できることが解明されつつあります。今後もヨーグルトから目が離せませんね。

それでは当記事を参考に、ご自身のお体やライフスタイルにあったヨーグルトを見つけられると幸いです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

【参考文献】
グリコ株式会社 ヨーグルトは体にいいと言われるのはなぜですか 知っていますかヨーグルトの違い
株式会社明治  ヨーグルトの栄養
        TANPACT
一般社団法人 日本乳業協会 乳と乳製品のQ &A
厚生労働省 e-ヘルスネット  腸内細菌と健康
農林水産省 食事バランスガイド
酪農学園大学 酪農ジャーナル+
ダノンジャパン株式会社 オイコス
森永乳業株式会社 パルテノ

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