八名信夫が徹子に語った悪役俳優の生活事情「死ねば死ぬほど生きていけるんだ」

スポーツ報知
八名信夫

 悪役として多数の映画やテレビドラマに出演した俳優の八名信夫(84)が28日に放送されたテレ朝系「徹子の部屋」(月~金曜・正午)に登場し、悪役ならではの事情について語った。

 八名は俳優になる前はプロ野球・東映フライヤーズ(現北海道日本ハムファイターズ)で投手だった。しかし、23歳の時にケガのため現役引退。そのときに(球団オーナーで親会社の)東映の大川博社長の命令として映画俳優になることになった。

 俳優になるも出演料は(当時の貨幣価値で)1回400円で1か月2000円たらず。「これじゃ食っていけない。ある時、悪役を見ていて、高倉健さんに撃たれて倒れると砂煙が立った。あれならオレはできる」と思い、監督に「(身長)1メートル82センチあるから、俺が倒れるから迫力ありますよ」と売り込んで、悪役の道へと進んだ。

 転向して気づいたのは「死ぬと次の仕事がすぐできる」ということ。また「主役にケガをさせなかった。運動神経があったんですね。主役は立ち回りがめちゃくちゃでくる。悪役は合わせていかないといけない」とプロ野球選手になれたほどの運動神経の良さを感じる事もあったという。

 演技の評価が上がってくると「悪役のクラスが上がってくる。上がると、出演が長くなる。そうすると次の仕事ができない。早く死んだほうが経済的。死ねば死ぬほど生きていけるんだ」と悪役俳優ならではの事情を懐かしそうに語っていた。

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