「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
紙の本
2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? 巨大掲示板管理人のインターネット裏入門 (扶桑社新書)
著者 ひろゆき (著)
Web2.0に隠された真実とは? 2ちゃんねるが潰れないさまざまな要素を、それに関連するインターネット上の出来事を挙げながら検証する。2ちゃんねる管理人である著者と、佐々...
2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? 巨大掲示板管理人のインターネット裏入門 (扶桑社新書)
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
Web2.0に隠された真実とは? 2ちゃんねるが潰れないさまざまな要素を、それに関連するインターネット上の出来事を挙げながら検証する。2ちゃんねる管理人である著者と、佐々木俊尚・小飼弾の対談も収録。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ひろゆき
- 略歴
- 〈ひろゆき〉1976年神奈川県生まれ。2ちゃんねる管理人、東京プラス代表取締役、未来検索ブラジル取締役などで企画立案、プログラマーとして活躍。著書に「元祖しゃちょう日記」など。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
この思考能力はドラマ「ヒーローズ」並だよ!
2008/03/26 15:32
10人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:T.コージ - この投稿者のレビュー一覧を見る
●小飼との対談だけでもイイ!
「相手の話を聞くほうが好き」なひろゆきと「普通が何か理解できなかった」小飼の対談がイイ! カンタンな言葉で大切なコトやモノゴトの原理が語られちゃう! ベラベラ過剰なパフォーマンスとわかったフリ充満のいまどき、シンプルな言葉で真理を突く本書は、必読! 最終章?のひろゆきと小飼弾の対談だけでも読む価値がある一冊。とゆーより、読んどけ!ってな感じだ。
ホリエモン事件?当時、田原総一郎が司会するTV番組でインターネットの説明を求められて「一言でいうと自己責任の世界」と答え、なぜかそれを怒鳴りつける田原総一郎や大谷昭宏らのヒステリックな態度とは対照的に、ハアっ?てな態度とカン高い声で一挙に注目を浴びたかもしれない人が小飼。彼とひろゆきの対談だけでも読む価値十分でしょ。
面白いのは「そもそも、普通が何か理解できなかった」という小飼のスタンス…認識の基本となる規範が無い?…ので、それが逆に、彼に透徹した観察力や思考能力を与えているのかもしれない。先入観がなく、認識や思考の原点が<ゼロ>で、自らの視点でものを認識するというより、あらかじめ対象に即して認識…オブジェクトの論理そのものを把握する…ような稀有な才能の持ち主なのかも。過去5年間で全米最大ヒットのドラマ「ヒーローズ」のオブジェクトを読み取る超能力者みたいに!
●ネットって何よ、今さら聞けないし
この本、なんとWeb2.0がなんとかとかGoogleがスゴイとかいう風評?の真実がわかったりする。わかるっていいことで。そしていちばん大切なのは、たぶん、裸の王様を見抜けることで。そーゆー内容の本です。
ネットがどう発展しようがデーターベースによる個人の完全な把握は不可能だとか、匿名性を前提とした2ちゃんねるを<大衆>や<ネット>そのものに即して理解しているひろゆきは「ヒエラルキーが作られない完全フラットな場所」(吉本隆明的にいえば重層的非決定という属性=大衆社会の条件)と説明できちゃう。
小飼は資本主義の「行き着くところは、カネでカネを買うということ」という現前の厳然たる事実を、当り前のようにいう。だって当り前だから。そーゆーことは誰も指摘しないどころか、自民党から民主党、共産党まで、マネーゲームとかいって否定するだけなのがマヌケなリアル。貨幣の定義も出来ないで社会や経済を語るアカデミシャンや評論家とは違って小飼はcoolでhot。高城剛といい小飼やひろゆきといい、現場の人間の言葉くらい的を得ているものは無いという真実がココにある。公園や路上の車の中で暮らしたことがある小飼や高城のスタンスは失うものが無い<時点ゼロ>みたいなもの。透明なのだ、キット。
ネットへ国家レベルの検閲を繰り返す中国政府や、越境するネット市場や電子マネーへの課税やサイトの閲覧規制で犯罪や事故防止が出来ると妄想するミニ中国並みの日本政府…とは正反対に「インターネットによって引き起こされる問題の対処は、市場が決めることだ」とCoolなひろゆきの指摘がマル。
●世の中って、どーよ
ひろゆきの「マウスよりトラックボールの方がいい」というジャッジ、最近ジョグダイヤルを見なくなったなど共感できることも多過ぎな一冊でした。信号面の深さや容量のマージンなどハードとして優れているHD-DVD(かつてのβテープVIDEOも)が負けた(勝てなかった)ように別に正しいものが勝つワケでもないワケで。そーゆーのも重層的非決定なのかな?などと独り考え込んじゃいました。
<「みんながすごいと言ってるものは、すごいの法則」が当てはまります>とひろゆきが語る真理がホントにスゴイ! 同じようなコトをケインズが株式投資について言っていて、これがたぶん唯一の法則なんだけど。ついでにいうとこれがポストモダンのいちばんシンプルな説明でもあります。もうひとつついでにいうと、この法則を数式化したのが金融工学で毎年のようにノーベル賞がでます。まあ今年からはないかもしれないけどさ。
●経営者も読んどけ!
よくTVに出てるよーな(出てなくても)経営者とか事業家とかいう人たちも、この本の1章「ITのウソ」と2章「明るい未来への誤解を解く」だけでも読んどくといいかも。だって、そーすれば、大儲けできるかもしれないし…多少頭脳があれば、だけどさ。
部下には「お前の好きにやれ」といい、管理職の要諦は「一番大事なのは、なにをやらないかということ」だ…などなど管理職や組織のリーダー?にとって最高なコメントを繰り出す小飼。QCやISOで必要外のムダをだし(ついでに過労死や自殺者なんかもだしちゃって)、それが生産性向上や合理化だと思い込んでいるよーなよくいる管理職との違いは大き過ぎ。
この本を読んでるとS・ジョブスなんかも、まあこんな感じがする人なんだろ、と思う。
気負いなく語られている「もしも堀江さんが逮捕されていなければ…」など誰かが思っていることも超高度資本主義の簡明な説明になっていて納得。ビル・ゲイツに「カネを貸してくれ」と電話したのがジョブス復活の第一歩だったけど、そーゆーカコイイドラマを演じ、かつ面白いコト役に立つコトをヘーキでやってのけそーな可能性はホリエモンやひろゆきや小飼に期待されるキャラであるかもしれない。それぞれそーゆー担当っぽいもんね。
とにかく誰が読んでも 「ゲイツは卑怯なほどに商売上手」というようーなシンプルな言葉がわかりやすくてGood!でつ。
紙の本
なるほどこのニシムラ君ってのはすごくナチュラルに賢いのである
2008/11/25 05:51
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SnakeHole - この投稿者のレビュー一覧を見る
えっと,まず最初にはっきりさせておくと,オレは「2ちゃんねる」にほとんどアクセスしない。なんか言葉をGoogleとかで検索して,見つかった先が2ちゃんのドメインだとクリックしなかったりする。もちろん見るときもあって,ごく稀には役に立ったような気がすることもあるんだけど,「ああ,2ちゃんがあってよかったなぁ」と思ったことはない。
そんな風なので,この本の著者である2ちゃんねる管理人,西村博之クンに関して興味を持ってることがらというのは……強いて言えば裁判所に命じられた制裁金の不払い問題がどうなるか,というくらいである。
もちろんそれはニシムラ君がどうするかではなくて,裁判所など司法側が今後どうしていくつもりなのかなので,その答えを期待してこの本を買ったわけではない。ぢゃなんで買ったかというと,これを読んだ誰だかに「2ちゃんのニシムラ君が『セカンドライフ』についてあんたと似たようなことを書いてたよ」と言われたから,なんですな。
……なんかすげぇ前置きが長くなったが,とにかくそういうわけで2ちゃんに全然詳しくないオレが「2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?」という本を買うに至ったわけですお立ち会い。で,一読,なるほどこのニシムラ君ってのはすごくナチュラルに賢いのである。彼の喋りをそのまま文字にした(この本はそういう「バカの壁」方式で作られてる)地の文でもそれは分るんだけど,2本収録されている対談を読むともっとよく解る。
最初のジャーナリスト佐々木俊尚氏は彼の言うことを「身も蓋もなさすぎる」と言い,なんとか彼からポジティブな話を引き出そうとして失敗し,後半のプログラマー小飼弾氏は,興に乗って喋るうち彼と「どっちが身も蓋もないことを言うか競争」を始めてしまう(負けず嫌いなんだろうなぁ)。で,より口数の多いダンさんの知性に傷はつかないんだけど,西村君の方が賢いような印象が残るんだよな。
あ,最近多い「ネット有名人信者系活動家」のヒト達から「そんなことあるもんか。ササキさんをバカにするな」とか,「ダンさんはお前なんかよりとってもとっても凄いプログラマーなんだぞ(別にオレ,そのことに異論はないけどさ)」とか意味のない批判(意味,ないでしょ?)を浴びるのは業腹なので予防線を張っておくと,上は飽くまでオレの感想であります。つか,そういう人たちの存在こそが,ニシムラ君の言う「ブログの格差社会化」の現れなんだけど……。
で,結論,オレは別に2ちゃんねるが潰れても構わないんだが,この本でニシムラ君が言う「潰れない論理」は掛け値なしに正しいと思う。2ちゃんねるに潰れて欲しいひとはまず,論理的にこれを凌駕しなければなるまい。いやぁ,それはそれでなかなか楽しげな思考実験だと思うけど。