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俳優 柄本明さんインタビュー(2022年9月25日掲載)

映画、テレビ、舞台などジャンルを問わずオファーが絶えない人気俳優・柄本明さん。今回出演する映画『夜明けまでバス停で』では、古参のホームレス役を演じます。唯一無二の演技で多くの人を魅了する柄本さんの「今」が知れる、自然体にあふれたお話をお伺いすることができました。


柄本明さんプロフィール

1948年生まれ、東京都出身。1976年劇団東京乾電池を結成。座長を務める。1998年「カンゾー先生」にて第22回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。以降、映画賞をさまざま受賞。映画のみならず、舞台やテレビドラマにも多数出演し、2011年には紫綬褒章を受章した。2015年には第41回放送文化基金賞 番組部門 『演技賞』受賞。2019年には旭日小綬章を受章。

映画、テレビ、舞台などジャンルを問わずオファーが絶えない人気俳優・柄本明さん。今回出演する映画『夜明けまでバス停で』では、古参のホームレス役を演じます。唯一無二の演技で多くの人を魅了する柄本さんの「今」が知れる、自然体にあふれたお話をお伺いすることができました。

映画『夜明けまでバス停で』~あらすじ~

 北林三知子(板谷由夏)は、昼間はアトリエで自作のアクセサリーを売りながら、夜は焼き鳥屋で住み込みのパートとして働いていたが、突然のコロナ禍により仕事と家を同時に失ってしまう。新しい仕事もなく、ファミレスや漫画喫茶も閉まっている。途方に暮れる三知子の目の前には、街灯が照らし暗闇の中そこだけ少し明るくポツリと佇むバス停があった…。
一方、三知子が働いていた焼き鳥屋の店長である寺島千晴(大西礼芳)は、コロナ禍で現実と従業員の板挟みになり、恋人でもあるマネージャー・大河原聡(三浦貴大)のパワハラ・セクハラにも頭を悩まされていた。
誰にも弱みを見せられず、ホームレスに転落した三知子は、公園で古参のホームレス・バクダン(柄本明)と出会い…。
これは、ある日誰にでも起こりうる、日本の社会の危惧すべき現状を描いた物語である―。

コロナ禍における「社会的孤立」を描いた今作品ですが、柄本さんがコロナ禍に対して感じていることを教えてください。

 困っちゃいましたよね、本当に。マスクをつけて生活しなくちゃいけないし。ウクライナで戦争も起きるし。何ていうか、色んなことのツケが回ってきたんじゃないかなって思います。今までの経済の右肩上がりとか、オリンピックとか、無理して無理して、そのツケがコロナ禍っていう形になってしまったというか。

 僕も演劇をやる上で、劇団員の中からコロナ陽性者が出ると公演が中止になってしまう、という可能性もありますし、不便を感じています。うち以外の劇団やイベントなんかもそうだよね。コロナが早く落ち着いて、もっとゆったりした国になって欲しいなと思います。

本作は、実際に幡ヶ谷のバス停で起きた事件をモチーフとしています。印象に残っているシーンはありますか。

 撮影が結構前だったから、あまり覚えてないんだけどね。でも高橋伴明監督とは古い付き合いで、歳も近いからお声をかけていただいて嬉しいね。お仕事ができて楽しかったです。

テレビ、映画、舞台など幅広く出演し、あらゆる役を演じられている柄本さんですが、今までで一番難しかった役は何でしょうか。

 全部難しかったですよ。簡単なことは一つも無いです。台本に書いてあることを間違わずに、言う。一見簡単そうに見えることがすごく難しいです。

役者の「やりがい」とは。

 「何かを探す」こと。役者に限らず、どんな仕事においてもだけど、人間っていうのはその仕事を通して何かを探しているんじゃないかなって思いますね。生きている限りはね。

お忙しい中でも、健康面で気をつけていることはありますか。

 睡眠が大事だと思います。7~8時間は寝たいと思っているので、その時間を確保するために、眠れなくても布団の中には入るようにしています。あとは、そんなに量は食べられないけど、3食取ること。好き嫌いは無いので、何でも食べます。朝は「もずく」「リンゴ」「バナナ」をだいたい毎日食べていて、青汁も飲んでいますし、サプリメントも取っています。

健康には気を使われているのですね。青汁は毎日飲まれているんですか。

 飲んだり飲まなかったり…。無くなったらストックを買うようにしています。やっぱり毎日飲んだ方がいいよね?(笑)飲むようにしようっと。

映画を拝見した際も感じましたが、立ち姿がシャキッとされていますよね。運動面で何か気をつけてやっていることはありますか。

 歩くようにはしているね。一日一万歩ってわけにはいかないけど。歩いたり、自転車乗ったりとかは意識しています。あとはストレッチも毎日やっているかな。

実は柄本さんは以前(2018年)も、この元気の輪に出演されています。4年前と比べてお体の変化は?

 うーん。まぁ割と元気だよね。今日腰痛いな、とか徐々にきている感じはするけど、まぁまぁ元気。…ぎりぎりかな。ぎりぎり元気(笑)。

 この歳だからね。同世代の仕事仲間と会ったときも「調子どう?」って、体や健康の話をするようになりました。若いときは、そういった話をする僕ら世代の人を見て「そんな話するんだ」って思ってたけど、気づいたら自分も仲間入りだね(笑)。

お歳(73歳)からは想像できないほどハツラツとしている柄本さんですが、今後どのように歳を重ねていきたいですか。

 何だろうねぇ…。劇団や芝居で、やりたいことはやってきた、という感覚はある。この歳になると、毎日が挑戦なんじゃないかなって思うけど、朝スッキリ、気持ちよく起きれたらいいなって思う。「足るを知る」というか、そういう気分になって、ゆっくり過ごしていきたいと思います。

ありがとうございました。最後に、柄本さんと同世代の方も多い元気読本の読者の皆さんに向けて、メッセージをお願いします。

 うーん。そんなに人様に言えるようなこともないけど…。「自分らしく」みたいなことかな。自分らしくとは何か、というのも難しい話だけどね。生きなくちゃしょうがない、っていうのは大変なことだけど、なるべく楽しく生きていきましょう、って思います。

10月8日(土)より新宿K’s Cinema、池袋シネマ・ロサ他全国順次公開

【監督】高橋伴明
【脚本】梶原阿貴
【配給】渋谷プロダクション
【制作会社】G・カンパニー ©2022「夜明けまでバス停で」製作委員会

【出演】板谷由夏 / 大西礼芳 三浦貴大 松浦祐也
ルビーモレノ 片岡礼子 土居志央梨 柄本佑 下元史朗
筒井真理子 根岸季衣 柄本明

【公式サイト】https://yoakemademovie.com/
【Twitter】@yoakemade_movie