みんなのケータイ

5年ぶりに買ったノートパソコンにピッタリなモバイル回線を考えてみる

 ノートパソコンを、実に5年ぶりに新調しました。逆に言えばよくもまあ壊れずにいたなあという感じですが、それでも寄る年波には勝てず、かなり調子が悪くなっていたため、新しいパソコンを購入したわけです。

 CPUとメモリはなるべく高めにしましたが、最大のこだわりは「重さ1kg未満」。やはり軽量化は日本のお家芸ということで富士通の「LIFEBOOK UH」シリーズをチョイスしました。重量は約928gでした。

 スペックに関して一番の悩みは、5G対応にするか否か。値段も重量も増えますが、入れておいて困ることはないだろうと対応を選択。そうと決まったら、回線を検討しなければなりません。

1kgを切る軽さで14型液晶+5G対応のLIFEBOOK UHシリーズ

 ということで、PC用の通信回線です。自身が保有している回線を見直すと、NTTドコモ、ahamo、au、povo2.0、ソフトバンク、楽天モバイルの6回線。ソフトバンクは月額990円(5年間)の「データ通信専用3GBプラン」で、そもそもPCやタブレット用の回線で音声が使えないため、このSIMをPCに入れることにしました。

Windows 11のネットワーク設定。物理SIMのソフトバンクを挿入してネットに接続しています
eSIMにも対応。eSIM対応料金プランだったらすぐに利用開始できます

 とはいえ、候補は色々あります。ドコモの場合は「データプラス」(月額1100円)。ギガホ・ギガライトとセットで、スマホで使うデータ容量をパソコンでも使えるというもの。5Gギガホの場合、スマホは無制限ですが、データプラスは30GBに制限されています。

 現状、ドコモ回線は5Gギガライトなので、これはあまり意味がありません。以前は5Gギガホだったのですが、ドコモの回線品質が低下していて、対策が取られるまではギガライトに格下げしています。

 夏以降の対策で復調すれば、ギガホに戻すことも検討しますが、そうこうしていたら新料金プラン「eximo」が登場してしまいました。ギガホとギガライトを組み合わせたようなプランで、1GB未満、3GB未満、無制限という段階制。データプラスも対応するようですが、上限30GBは変わらず。

 同様のプランはauにも「タブレットシェアプラン 5G」(月額1100円)があります。スマホの利用は無制限でも、プランによってデータシェアは30~80GBになります(テザリングとも共用)。ソフトバンクも「データシェアプラン」(月額1078円)として、親回線がメリハリ無制限プランであれば30GBまで利用できます。

 楽天モバイルに同様のプランはありません。まあ、楽天モバイルを追加契約すれば、3GBまで1078円、20GBまで2178円、無制限でも3278円で利用できます。

 パソコンに必要な回線を考えてみると、スマホとは異なり移動中の回線利用はほとんどなく、取材先やカフェなどで使うことになるでしょう。その場合、比較的腰を落ち着けているため、スマホのテザリングでもあまり困りません。

 現状は楽天モバイル回線がデータ回線のメインで、複数スマホをこの回線でまかなうために普段から常時テザリングで使っています。これだとパソコンも開くたびに無線LANで繋がるため、使い勝手は内蔵SIMとそれほど変わりません。

 取材時は、Wi-Fiテザリングを控えるよう求められる場合もありますし、Wi-Fi側の混雑でスピードが出ない場合もあります。そういうときはUSBテザリングでもいいですが、5G内蔵が便利。ただ、その場合に使うのはせいぜいTwitterぐらいなので、それほどデータ容量はいりません。

 こうして見ると、ソフトバンクの「データ通信専用3GBプラン」は悪くない選択かもしれません。1時間110円、24時間550円などといった容量無制限のオプションもあるので、必要なときはデータ容量を追加できます。

 ただ、月額990円は5年間の期限付き(その後は1408円に値上げ)なので、povo2.0でデータ追加3GB(30日間)のトッピング(990円)を選んで、必要なときにデータ使い放題(24時間)の330円オプションを購入する、というのも良さそうです。難点としては、こうしたトッピングの購入がスマホからしかできないことですが、そう大きな問題ではなさそう。

 メインのデータ回線である楽天モバイルは、テザリングのデータも無制限なので、普段は無制限トッピングを買う機会はあまりないでしょう。心配なパターンとしては、楽天モバイルが繋がらないまたは速度の出ない場合です。

 その場合、パソコン用回線も楽天モバイルだと危機回避になりません。povo2.0はau回線ですが、「楽天モバイルが遅い=パートナー(au)回線も遅い」という可能性はあります。楽天モバイルがau回線のローミング契約をしているからですが、au側は「限られた周波数帯だけ、一部のエリアだけで、au回線に問題が出るような場合はローミングしない」としています。

ちなみにLIFEBOOK UHの対応バンド(左側のWU2/H1)。n1やn3も対応する反面、CAに対応しているかどうかの記載がありません

 そのため、楽天モバイルが遅いエリアでauも遅いとは限らないのですが、個人的な利用エリアで、今までauがあまり速くなかったこともあってauの「使い放題MAXプラン」から「スマホミニプラン」に格下げしている現状で、auにはそれほど速度を期待していません。

 そうなると、比較的、安定して速度が出ているソフトバンクの3GBを使うのが現時点の最適解のようにも感じます。とはいえ、まだパソコンが届いて1週間、取材に持ち出して使ってもいません。

 今回は手持ちの回線をベースに考えましたが、キャリアのサブブランドやMVNOも候補になるでしょう。今後も検討していきたいと思います。

eSIMだとWindows経由でのキャリアの契約が可能。日本だとauが候補として出てきますが、海外出張時に利用できるかも、という機能のようです

【お詫びと訂正 2023/07/11 14:11】
 記事初出時、NTTドコモへの取材に基づき、新料金プラン「eximo」契約時にデータプラスを契約するとeximoの料金をおさえながらデータプラスの料金で30GB使える、といった記述にしておりましたが、その後、ドコモから訂正があり、当該部分を訂正いたしました。