難しくない、面倒じゃないWi-Fi

2010年6月30日 06:00
(法林岳之)

 前回前々回のエントリーで紹介したアクセスポイントモードからもわかるように、N-04BはIEEE 802.11b/g準拠のWi-Fi(無線LAN)が搭載されており、Wi-Fiが利用できる自宅やオフィス、公衆無線LANサービスでは、最大54Mbpsでの高速通信が可能だ。

 Wi-Fiは高速通信やパケット通信料の節約など、さまざまなメリットがある半面、初心者にとってはちょっと難しそうで、ハードルが高く感じられる機能のひとつ。すでに、パソコンやスマートフォンで利用している人も自宅の無線LAN環境のセキュリティ対策がきっちり設定してあると、新たに機器を追加するのに、MACアドレスフィルタリングなどの設定を変更する必要もあり、意外と設定に手間が掛かってしまう。

 そんな難しそうで、面倒そうなWi-Fiをカンタンに設定するために、N-04BはWi-Fi周りの設定が一新されている。たとえば、無線LANアクセスポイントに接続する設定を作成する部分では、従来モデルから業界標準規格の「WPS(Wi-Fi Protected Setup)」には対応していたんだけど、N-04Bでは新たにNECアクセステクニカ製の無線LAN対応製品に採用されている「らくらく無線スタート」、バッファローの無線LAN対応製品に採用されている「AOSS」に対応しており、いずれも設定モードに入り、ボタンを2回ほど、長押しするだけで、カンタンにセットアップができてしまう。初心者だけでなく、慣れたユーザーにとってもこのセットアップの簡単さは魅力。

 我が家はボクがこういう仕事をしていることもあり、すでに無線LAN環境がひと通り、整ってるんだけど、今回、自分のケータイをN-04Bを切り替えるにあたり、仕事部屋の無線LANアクセスポイントを「AtermWR8700」に変更した。実は、この製品。結構、以前から期待していた製品のひとつで、IEEE 802.11n/a/b/g準拠、2.4GHz/5GHz帯の同時利用可能というのがポイント。つまり、N-04Bやスマートフォン、PSPやニンテンドーDSなどのゲーム機は2.4GHz帯のIEEE802.11b/g、スループットが必要なパソコンは5GHz帯を利用するIEEE802.11n/aで接続することができ、両周波数帯を同時に利用できるため、どちらもフルに使ってもお互いにパフォーマンスに影響が出にくいというわけ。

 また、N-04BでWi-Fiを使うと言えば、もうひとつ忘れちゃいけないのがWi-Fi経由でiモード公式サイトが使えるNTTドコモの「ホームU」。ボクは従来モデルから利用し続けていて、とにかく『爆速iモード』が快適。NTTドコモの夏モデルでは他にもWi-Fi搭載モデルがラインアップされているけど、ホームU対応はN-04BとN-08Bだけなので、当面はこれを使い続けたい気分。ちなみに、ホームUは月額使用料が490円だけど、Wi-Fiを経由したiモード及びiモードフルブラウザのパケット通信料は無料だし、通話料は約30%OFF(料金プランによって異なる)になるので、対応ブロードバンド回線を契約しているユーザーは、一度、検討してみる価値があるかも。


 


アクセスポイントモードの気になる料金体系

アクセスポイントモードの気になる料金体系

2010年6月23日 06:00
(法林岳之)
アクセスポイントモードなら最大4台までの機器を同時に接続できる

 前回のエントリーでは、N-04Bのアクセスポイントモードを使い、iPadやPSP、ニンテンドーDSなどをWi-Fiで接続できるという話を説明したけど、大事なことを書くのを忘れてました。すみません。そうです、料金です。

 「パソコンにケータイをつないで、インターネットしたら、すんごい請求が来たんだって!」という話は、読者のみなさんも何度となく、耳したことがあるはず。ボクも仕事の関係でお会いした消費相談員の方々に、そういう事例が多いことを何度となく、うかがってました。しかし、そんなユーザーの声が届いたのか、最近はいくつかの条件の下に、パソコンとケータイをつないでもパケット通信料が『青天井』(上限なしという意味)にならないケースが増えてきている。

 たとえば、N-04Bで利用するアクセスポイントモードの場合、パケ・ホーダイ ダブルを契約していれば、パケット通信料の上限額は「1万395円」になる。従来は「1万3650円」だったんだけど、6月1日の改定で引き下げられ、約1万円で済むようになった。一方、アクセスポイントモードの接続先で「mopera U 128K」を選んだときは、128K通信になるので、こちらはパケ・ホーダイ ダブルを契約していれば、フルブラウザを使ったときと同じ「5985円」が上限になる。

 また、パケット通信料以外に掛かる料金として、NTTドコモのプロバイダーサービス「mopera U」の月額使用料が315円(ライトプランの場合)、掛かるけど、同じ回線でiモードを契約している場合、5月1日から『ISPセット割』が適用されるようになり、それぞれのプロバイダー契約について、月々157.5円が割り引かれる。従来はiモード月額使用料が315円、mopera Uライトプランの月額使用料が315円で、合計で月々630円が掛かっていたけど、両方で157.5円が割り引かれるため、合計で月々315円で収まるというわけ。まあ、カンタンに言ってしまえば、月額使用料が実質半額になるってことですな。

 さて、料金の話はこれくらいにして、アクセスポイントモードの使い勝手の話。まず、アクセスポイントモードで接続するのはいいけど、電話が掛かってきたときはどうなるのか。実は、マルチアクセス対応なので、アクセスポイントモードの接続を切断することなく、ちゃんと着信に応答することが可能。ちなみに、マルチアクセスはFOMAの音声通話とパケット通信を同時に利用できる機能で、現行モデルはほとんどが対応している。メールについては、何度か、試したところ、アクセスポイントモードを終了しないと、着信しないようだ。

 また、同時に接続できるWi-Fi対応端末は最大4台だけど、設定で1~3台に変更することも可能で、この2台以上に設定するときは、あらかじめ登録した端末しか接続できないように、MACアドレスフィルタリングを設定する。接続の設定は「らくらく無線スタート」「AOSS」対応なので、PSPやニンテンドーDS、パソコンもカンタンに設定できる。iPadやiPod touchは残念ながら、今のところ、いずれにも対応していないので、手動設定が必須だけど、暗号化キーを正しく設定すれば、ちゃんとつながるので、慌てずにじっくりと試してみて欲しい。

MACアドレスフィルタリングの設定画面 接続台数の設定画面


防水、フルHD、無線LAN……まさに「全部入り」なF-06B

防水、フルHD、無線LAN……まさに「全部入り」なF-06B

2010年6月21日 06:00
(甲斐祐樹)
スライドしてから液晶が横に回転する「スライドヨコモーション」

 スマートフォンを除けば富士通初のスライドケータイとなった「F-03A」、スライドののち液晶が90度横に回転する「スライドヨコモーション」を搭載した「F-09A」と、着実にスライド機構をバージョンアップしてきた富士通のスライドケータイ。2010年夏モデルのスライドヨコモーション端末「F-06B」では富士通お得意の防水にもついに対応してきました。

 しかも今回はフルHD動画対応、無線LANアクセスポイント機能搭載と、ハイスペックな「PRIME Series」の中でも頭一つ抜けた高機能ぶり。富士通が元々搭載してきた指紋認証センサーやBluetoothなどの機能も含めて、まさに「全部入り」といっても過言ではない高機能な携帯に仕上がっております。

 ハイスペックすぎて見どころがたくさんあるF-06Bですが、使っていて楽しいのは動画機能。ファイル形式は3gpながらもコンパクトデジタルカメラ顔負けの動画が手軽に撮影できます。今まで動画を撮りたい時はカバンの中からデジタルカメラを探し出していたのですが、F-06Bのおかげでちょっとした場面でも気軽にきれいな動画を撮影できるようになりました。

 動画・静止画どちらもヨコモーションスタイルで撮影できるのもF-06Bの嬉しいところ。折りたたみ型や普通のスライド端末だと、横長の動画を撮影するのに携帯を横にして持たなければいけないのに対し、スライドヨコモーションのF-06Bならキー部分は縦のまましっかり握りつつ片手でも簡単に写真撮影できるので愛用しています。

 最大4台まで接続できる無線LANアクセスポイント機能は、外出先でその威力を発揮。もともと持ち歩いているイー・モバイルの電波が届かない場所でもドコモならつながる、というケースも多く、利用シーンが飛躍的に増えています。そのぶん月額料金もかさむのでイー・モバイルの解約も検討しつつ、「無線LANアクセスポイントにしている時は音声通話はできるものの、他の機能がほとんど使えない」ところが課題でまだ踏み切れてはおりません。また、電池も2時間近く使っているとほぼ空になってしまうため、外部バッテリーの運用も検討したほうがよさそう。

 スペックやヨコモーションには大変満足しているF-06Bですが、もともと富士通の携帯電話を使っていたユーザーとしては、オペレータパックによるインターフェイスの大幅変更がややネック。今までの富士通携帯と似ているようで似ておらず、さりげなくなくなった機能もいくつかあるため、今までと同じようでまったく新しい環境に適合するのに苦労する毎日です。

横長写真もしっかりホールドして撮影できる どこでもネットにつながる無線LANアクセスポイント機能

マナーモードのON/OFFタイミングを設定「ライフスタイル設定」

マナーモードのON/OFFタイミングを設定「ライフスタイル設定」

2010年6月18日 06:00
(すずまり)
ライフスタイル設定

 前回、母のケータイに前日の活動内容を自動的にメールしている件について触れましたが、なんと、毎日午前4時32分に送信されていたそうで……。そのせいでメールの着信音で一旦目覚め、その後新聞配達の音で目覚めてしまい、相当睡眠を阻害していたらしいです。ふとしたやりとりで発覚しました。時間が早すぎて困るんだったら早く教えてくれればいいのに! 即設定を確認、変更したところ、通知メールで目が覚めてしまうことはなくなったそうです。

 マナーモードにして寝ればいいのではないか、と思ったのですが、設定、解除のどちらも忘れてしまうこともあるでしょう。かく言うアタシも、マナーモードにしたまま鞄に入れ、すっかり忘れて1日過ごしていたこともありますからね。

 で、こういう場面で便利なのが、Fケータイに以前からある機能「ライフスタイル設定」です。これはトータルカスタマイズ、マナーモード、プライバシーモードの3つについて、時刻、繰り返し(毎日か曜日指定)を指定しておける機能です。

 例えば「午前0時になったらマナーモードをON」「午前7時にマナーモードをOFF」という2つの設定を登録しておくと、寝ている時間は自動的にマナーモードになりますので、安眠を確保したい方は試してみるといいでしょう。ついでに「午前8時から9時までマナーモードをON」にしておけば、朝の通勤時間帯は自動的にマナーモードにできます。

 ただひとつ要望があるとすれば、マナーモードの選択でしょうか。現在は変更しない、ON、OFFの3つから選べるのですが、マナーモードそのものも設定で通常モードと、かなり細かいレベルまで設定できるオリジナルモードの2種類が用意されています。ライフスタイル設定でマナーモードをONにすると、普段有効にしているマナーモードになるわけですが、ここでオリジナル設定ができたら、まさにライフスタイルにあわせたカスタマイズになるのでは、という気がするのですが、いかがでしょう。

ライフスタイル編集画面 こちらはオリジナルマナーモード設定

 


iPadでも使えるN-04Bのアクセスポイントモード

iPadでも使えるN-04Bのアクセスポイントモード

2010年6月16日 06:00
(法林岳之)
N-04BとiPad

 ここのところ、ケータイではWi-Fiが話題になることが多い。Wi-Fiを搭載することで、混雑した3Gのネットワークを避け、自宅のブロードバンド回線やオフィスのネットワークを経由して、より高速にインターネットに接続しようという考えだ。

 今回からボクが使うNTTドコモのNEC製端末「N-04B」もWi-Fiを搭載した端末だ。NECは2004年の法人向けモデル「N900iL」で初めてWi-Fiを手掛け、個人向けモデルでは2008年6月発売の「N906iL」で初搭載。その後、2009年5月発売の「N-06A」、2009年12月発売の「N-02B」でも搭載し続けるなど、国内のケータイではもっともWi-Fiの実績を持つ。

 その分、内容も充実していて、他のWi-Fi対応端末ではまだ採用例がほとんどないユニークな機能も搭載される。たとえば、N-06AやN-02BからN-04Bに継承されたアクセスポイントモードもそのひとつ。前述のように、ケータイに搭載されるWi-Fiの多くは、ケータイを「クライアント」として使い、インターネットへアクセスする手段を3GからWi-Fiに切り替えるというもの。これに対し、N-04Bのアクセスポイントモードは、その名の通り、N-04Bを無線LANアクセスポイント(Wi-Fiルーター)として動作させ、他のWi-Fi対応製品からのアクセスを中継して、3Gネットワークにつなぐというもの。つまり、無線LANの親機としての役割を担うわけだ。

アクセスポイントモードの設定画面

 たとえば、つい先日、発売されたばかりのiPad。3G+Wi-FiモデルとWi-Fiモデルがラインアップされているけど、そのどちらもWi-Fiを使うことにより、N-04Bのアクセスポイントモードでインターネットに接続ができる。特に、Wi-Fiモデルの場合、インターネットに接続したいのに、Wi-Fiスポットが近くに見つからないため、接続できないといったことが起きるが、そんなときもN-04Bのアクセスポイントモードを使えば、安心というわけ。3Gモデルもエリア外のときは、N-04Bがあれば、人口カバー率100%のFOMAハイスピードのネットワークが使えるので、心強い。

 接続はいたってカンタンで、単純に接続するだけなら、N-04Bで[MENU]-[便利ツール]-[Wi-Fi]-[アクセスポイントモード]-[接続開始]を選ぶだけ。あとはWi-FiをONにしたiPadなどでサーチして、「N04B」で始まるワイヤレスネットワーク(アクセスポイント)を見つけて、接続するだけ。ただ、この状態ではセキュリティが設定されていないので、[アクセスポイントモード]メニュー内の[アクセスポイントモード設定]-[セキュティ方式設定]で、[WPA-PSK/TKIP][WPA-PSK/AES]などを選び、キー(暗号化キー)を設定しておく必要がある。

 また、接続先は出荷時に4つの項目が設定されていて、出荷時設定は[mopera U 128K]が選ばれているけど、これは下り方向が最大128kbps、上り方向が最大64kbpsで通信をするモードで、PSPやニンテンドーDSなどのゲーム機のように、それほど高速性を求めない環境を想定したもの。パソコンやiPadのように、ある程度、大容量のデータを高速に送受信したいときは、接続先を[mopera U]に設定する。こちらは速度の制限がなく、N-04Bの下り7.2Mbps、上り5.7Mbpsというパフォーマンスを活かせる設定。接続の手間はあるけど、レスポンスもなかなかいいし、N-04BのアクセスポイントモードとiPadのWi-Fiモデルという組み合わせは意外に「アリ」かも……。(参考:アクセスポイントモード設定方法『N-04B』(mopera)


悩ましいBluetoothヘッドセットの選択

悩ましいBluetoothヘッドセットの選択

2010年6月15日 06:00
(太田亮三)

 Xperiaをメイン端末にしたことで、通信方式的にCDMA 1X WINからW-CDMAに移行したわけだが、通信方式の違いなのか、あるいは端末自体の設計なのか詳細までは分からないものの、音声通話の品質に若干の違いがあるようだ。率直に言うと、Xperiaに変えてから、騒がしいところで通話していると、相手から「周りの音がうるさくてよく聞こえない」と言われてしまうことが多いのだ。普段でも通話の最中に「それ何の音?」などと聞かれることがあり、話者には気にならない音も大きく拾っているようだ。

XperiaとBH-700

 そうなると行き着く答えは、Bluetoothヘッドセットだろうと考え、手持ちの製品などを動員してひとしきり試してみた。最も有力な、というか使いたかったのがノキア製の「BH-700」。シンプルなデザインでボディはホワイト、筆者のXperiaにぴったりだと思ったのだが、唯一にして最大の難点は、通話時になぜか変な音が発生してしまうこと。これはXperiaとBH-700の組み合わせで発生し、BH-700のノイズキャンセルのアルゴリズムに起因していると思われるのだが、相手には「カタン」「パタン」といった、何かを叩くような音が頻繁に聞こえてしまうのである。調べてみると、BH-700の周囲でわずかな音が発生した場合、なぜか増幅されたようになって、「パタン」という音として相手に伝わってしまうようだ。そのほかの仕様に問題がないだけに残念だ。

 すでに「本日の一品」でも簡単に紹介したゼンハイザーの「VMX 100」はハイエンドモデルだけあってさすがに通話品質は問題なし。このあたりはデュアルマイク、DSPといった高性能機ならではの恩恵が受けられる。しかし最近はメガネ野郎となっている筆者にとって、耳掛け型はできれば避けたい形状なのが事実。さらに、高機能でかつ入手から時間が経過しているためか、バッテリーの持ちが思っていたよりもよろしくない。Xperiaとセットで充電する勢いでないと不安になり、さらに充電中はペアリングが切れるため、接続・再接続などでなにかとテンポが悪くなってしまうのだ。

VMX 100 EZX 60

 期待の星として最近登場したのは、ゼンハイザーのエントリーモデル「EZX 60」だ。頭を激しく動かさないなら、BH-700同様に耳掛けフック無しでも利用できる印象で、待受時間なども最新モデルの水準で問題なし。しかしこちらはエントリーモデルとしてノイズキャンセル機能の弱さがネックになってしまった。室内では問題ないと思われるが、とある半地下の通路で通話していたところ「いったい何処の雑踏にいるのか」と場所を聞かれてしまったことがある。うるさい場所ではなかったのだが、ビルの設備や遠くの道路の音など、とにかく周囲の音を盛大に拾うようだ。話者の声は問題なく聞こえるので、ひとまず役目は果たしているのだが、インテリジェンスなノイズキャンセルには期待できないといったところだろうか……。

 一度足を踏み入れてみると、思いのほか奥深かったBluetoothヘッドセットの世界。まだまだ最高の1台を探す旅は続きそうだ。

 


バッテリー2つで助かったかも

バッテリー2つで助かったかも

2010年6月11日 06:00
(関口聖)

 先日、同僚K氏の結婚披露宴の二次会へ出席した。夕方から、ということでケータイ片手に電車に乗って会場を訪れ、楽しいひとときの後、三次会、四次会と結局朝まで過ごした。最終的には男だらけのカラオケ大会になっていたのはさておき、一晩充電なしで過ごした「F-04B」は、ちょうど帰宅直前にバッテリーが尽きた。

 この日の会場は初めて訪れる場所。Google Mapsを起動してGPSで現在地を確認しながら向かう。ここで本体バッテリーの目盛りが1つ減り、少し不安になって省電力モードをONにしてみる。それでも屋外に出ると見づらくなるので、やっぱり省電力モードはやめて、Google Mapsを見ながら移動したかと思えば、Twitter経由で同じ会場へ向かう人々とやり取りして、さらに「ケートラ」「まちつく」「コロプラ」などなどの位置ゲーも欠かさずプレイ。しかし会場へ到着した後は、あまりケータイを使うこともないので、省電力モードにしておいた。会場を移動し、「今夜は帰れないかも」と家族へ電話し……と一通り使い、気づけば朝。

 各種機能をそれなり、いや結構積極的に使って、約12時間、充電なしで過ごした。途中、使わない時間もあったがオートGPSはONのまま。予想よりも長持ちしたな、というのが正直なところだが、これは「F-04B」にバッテリーが2つ(本体に1つ、キーユニットに1つ)あるからだと思う。どちらも650mAhで、単体で見ると大容量とは言えないが、本体側のバッテリー残量がなくなるとキーユニットから補充される仕組みで、そこも安心できたポイントの1つだ。最初から「GPSは使わない」「バックライトは切っておく」といった設定をしておけば、もう少し長く駆動しただろう。とは言え、バッテリー2つのおかげで一晩助かった形で、セパレートケータイだからこその恩恵に、「F-04B」がまたひとつ気に入ったのであった。

 


BlackBerry Boldでネットサーフィン

BlackBerry Boldでネットサーフィン

2010年6月9日 06:00
(瀬川あずさ)

 いきなり映画の話題で恐縮ですが……4日公開の米映画、『セックス・アンド・ザ・シティ2』(SATC2)のジャパンプレミア&試写会に行ってきました! 心地よいストーリー展開はもちろん、4人の女性がファッショナブルな洋服を身にまとい、街中を闊歩する姿にうっとり。彼女達はもう、世の女性の憧れの的ですね。そのスクリーンの中で、主人公のキャリーや弁護士のミランダが携えていたのがそう、BlackBerry。彼女達がスマートにこの端末を使いこなしている姿を目前にし、私にとってのBlackBerryの価値が一気にあがってしまいました(単純でごめんなさい)。

 そんな訳で、BlackBerry Boldへの愛着もますます高まり、暇さえあればトラックボールをくるくる動かし、両手でカチャカチャとキーをたたいている日々なのですが、最近はネット検索にもBlackBerry Boldを使う機会が増えました。もちろんこの端末、フルブラウザ対応で、インターネットも問題なく見ることができるのですが、「iPhoneに比べて画面が小さいし、すこし使いにくいのでは?」と勝手に思っていました。

メニューキーを押したところ
「アドレスを送信」の画面

 しかし、いざ使ってみると、メニューキーから一操作するだけで拡大・縮小ができ、画面もワンクリックで移動可能。限られた面積の中、極力少ない動作で最大限のパフォーマンスを示してくれるのです。とにかくこの“メニューキー”が非常に優秀。「ズームイン」や「ズームアウト」だけではなく、「ブックマーク」や「検索」など、Webページ表示中に利用可能なさまざまな機能はここからすべてワンプッシュで使うことがます。

 意外に頻繁に利用するのは「アドレスを送信」機能。例えば、今見ているサイトを人に知らせたいと思った時に、この機能を選択するだけで、閲覧サイトのURLを記載したメールを勝手に作成してくれ、すぐに送れるような状態にしてくれるのです。これは、お店情報を送る時などに便利。そのレストランのホームページを検索したらすぐ、ボタン一つで情報送信ができるのは、結構使えますよね。

 さらにタッチパネル式の場合だと、指や爪が邪魔をして他の項目を選択してしまうことがあるのですが、キーボード&トラックボール式だと確実に選びたいURLに飛ぶことができて嬉しい限り。ビジネスマン向けとばかり思っていたBlackBerry Boldですが、実は、思った以上に女性に優しい端末なのかもしれません。そんなワケで最近はBlackBerry Boldでのスムーズなネット検索機能を活用し、あちこちのWebサイトをいったりきたりしながら情報収集に勤しんでいます。


誤配信された新バージョンのXperiaをテスト

誤配信された新バージョンのXperiaをテスト

2010年6月4日 06:00
(石野純也)

 既報のように、5月28日にXperiaの更新ファイルが誤配信された。ドコモは当日中に「テスト中のソフトが誤って配信されてしまったので、ドコモショップの故障取扱窓口で対応する」というアナウンスを出していたが、時すでに遅し。筆者の端末にもアップデートの通知が来ており、ドコモから告知があったのは、すでに思う存分テストした後だった。新バージョンは想像以上に使い勝手がよくなっており、細かな改善点もチェックしたかったので、その週末の土日はドコモショップへ行かず、様子を見たが、結局は「正式な更新ファイル」と認定されたので一安心。約1週間ほど使ってみたので、使用感を(勝手に)簡単にレビューしていきたい。

 新バージョンの大きな変更点は2つ。1つ目が、文字入力ソフト「POBox Touch」の改善だ。新バージョンではカスタマイズの幅が広がっており、日本語入力時のQWERTYキーボードから特定の文字を非表示にすることが可能なった。キーのタッチの認識率も高くなっているようだ。また、「記号アシストエリア」に表示する文字の入れ替えが実現。「笑」や「泣」など、絵文字代わりに文末に使う漢字も設定できる。

QWERTYキーボードから特定の文字を非表示にできる 「記号アシストエリア」に表示する文字の入れ替え

 

POBox Touchがフリック入力に対応

 自分にとって最も影響が大きかったのが、フリック入力への対応だ。XperiaもAndroid端末のため、アプリを追加して文字入力方式を変更することはできたが、POBoxの辞書とフリック入力を同時に使えるのがありがたい。テンキーを連打する「トグル入力」と「フリック入力」はオン・オフの選択ができ、同時使用も可能。実は、iPhoneを使っていた時からどうもフリックに馴染めず、最終的には連打で出すのがちょっと大変な「え」段と「お」段だけをフリックで入れるようになったが、新バージョンのソフトはこの打ち方が可能になっている。また、感度を「小」にしたら、間違ってフリックが反応することが少なくなった。文字とフリックのポップアップが指と重ならないため、フリック初心者の練習にも向いている。

 変更点の2つ目が、Mediascapeとmora touchの連携。Mediascapeのマイミュージック画面に、mora touchの「ピックアップ」と「トップ10」のサムネールが表示され、ここから、直接mora touchの楽曲購入ページに飛ぶことができる。この変更によって、“ネットと連携したエンターテインメント”を打ち出すMediascapeの位置づけが、より明確になったと感じた。ちなみに、設定には、サービス選択も用意されている。今後、mora touch以外が選べるようになる可能性もありそうだ。

Mediascapeとmora touchが連携 今後はmora touch以外が選べるようになる可能性も?

 正確な検証したわけではないので断言できないが、電池の持ちも若干よくなった気がする。事務所兼自宅から歩いて池袋駅まで行き、山手線に乗って恵比寿まで移動しながら頻繁にXperiaを使ってみたが、電池は10%程度しか減らなかった。以前のバージョンは、もっと消費が激しかったと記憶しているので、ひょっとしたら電力周りの改善があったのかもしれない。

 今回のタイミングは誤配信となったが、発売からわずか2カ月でこれだけの機能が加わったのは、ユーザーとして素直にうれしい。好調なXperiaの売れ行きへの、追い風にもなりそうだ。秋にはAndroid 2.1への対応が予定されているが、今回のような、OS以外のバージョンアップもぜひ続けてほしい。

 


「Flickr by PixelPipe」でXperiaがネットカメラに

「Flickr by PixelPipe」でXperiaがネットカメラに

2010年6月1日 06:00
(甲斐祐樹)

 Xperiaを使い始めてはや2カ月。といってもAndroid自体はHT-03Aから使い続けているので大きな感動はないのですが、HT-03Aと大きく違いを感じるのはハードウェアスペックであるカメラの性能です。

 3.1メガピクセルのカメラを搭載したHT-03Aもなかなかいい写真が撮れましたが、8.1メガピクセル画素のXperiaはデジタルカメラ顔負けといってもいい多機能ぶり。「ポートレート」「夜景」「ドキュメント」など9種類のシーンセレクトや顔認識といった機能に加え、露出補正やホワイトバランス、手ぶれ補正といった機能も搭載していて、ほんとにデジタルカメラ感覚で使えます。

 こんなハイスペックなカメラで撮影した写真を、さらに便利にしてくれるのが「Flickr by Pixelpipe」というアプリ。愛用しているオンラインフォトサービス「Flcikr」へアップロードできるアプリです。

 利用にはFlickrだけでなくPixelpipeというサービスのユーザー登録も必要になるのですが、撮影済みの写真から好きなものだけを選択してFlickrにアップロードできます。出かけた時に携帯電話で撮った写真は、今までUSBでPCにつないで取り込んだり、1通ずつメールしたりするのがかなり面倒だったのですが、このアプリのおかげで帰り道カバンに入れている間にアップロードできるようになって大変便利になりました。

 撮影した写真を無線LAN経由でアップロードできるSDカード「Eye-Fi」という製品もありますが、あちらは撮影した写真がすべてアップロードされてしまい、好きな写真だけピンポイントでアップする、ということができません。手ぶれ対策として1つのシーンを複数枚撮っておく私としては全部の写真がアップしてしまうと大変な数になってしまうため、Flickr by Pixelpipeのほうが私に合っているようです。

 撮影した写真をそのままアップロードできる、というのはデジカメにはない携帯電話ならではの機能。さらに選んだ写真だけを自由にアップロードできるこのアプリが、Xperiaでのカメラライフをもっと楽しくしてくれています。