定額データプランでXperiaを使う

2010年4月21日 06:00
(石野純也)

 待ちに待ったXperiaをついに購入した。ただ、電話やメールのメイン機として活用しているiモード機はどうしても手放せない。そこで、SH-01BとXperiaの2台持ちを試すことにした。Xperiaを新規契約する手もあったが、料金の安さや、PCとの使い回しを考慮し、今回はあえて定額データプランを利用している。料金の詳細は、この記事で確認してほしい。

 少々複雑だが、Xperiaの購入方法は次の通り。まず、使用していたSH-01BからXperiaへ機種変更をし、SIMカードを元の機種に戻す。次に、元々VAIO Xに挿していた定額データプランのSIMカードを、Xperiaに入れた。つまり、2枚のSIMカードで、3台の端末を使い分けるようにしたというわけだ。これで、Xperiaの料金は月々5985円(2年縛りの「定額データ スタンダード割」を契約した場合)。定額データプラン対応の「mopera U U定額HIGH-SPEEDプラン」の525円を入れても、6510円だ。残念ながら電話はできないが、モデムや通信モジュール内蔵PCにSIMカードを入れてもOK。コストパフォーマンスは非常に高い。

 ただし、この契約形態には、気をつけるべき点も多い。1つ目がAPNの設定。Xperiaにあからじめ用意されているのは、「パケ・ホーダイ ダブル」の定額用APNと、mopera Uの設定用APNだけである。ここに、手動で定額データプラン用のAPNを作成しなければならない。アドレスの記述を間違えたり、選択を誤ったりすると、料金が青天井になってしまうため、初期設定には細心の注意が必要だ。定額データプランには、「mopera U U定額HIGH-SPEEDプラン」以外のAPNへの接続を、ネットワーク側で制限するオプションもあるので、なるべくならこれを利用したい。2つ目がサポートの問題。定額データプランでの運用は、ドコモの推奨環境ではないため、何かあっても自己責任になり十分な回答を得られない可能性がある。また、先に述べたように、音声通話が利用できず、Timescapeの魅力も半減してしまう。

 なお、定額データプランの接続先は、必ずしもmopera Uである必要はなく、対応プロバイダも多い。試しに、mopera Uより105円安い「IIJmio」のAPNを作成してみたが、こちらにも無事につながった。設定にはある程度の知識が必要で、自己責任も求められるため、万人向きとは言いがたいが、腕に自信があればトライしてみる価値はある。

 


HT-03AからXperiaへAndroid同士で機種変更

HT-03AからXperiaへAndroid同士で機種変更

2010年4月15日 06:00
(甲斐祐樹)
Xperia SO-01B

 HT-03Aを入手してからというもの、大のAndroid好きになってしまった私。話題のAndroid端末「Xperia」も、まるで当たり前かのごとく発売日にゲットして参りました。これで今の時点では、日本国内のAndroid搭載の携帯電話は全機種制覇です。あくまで今のところ、ですが。

 機種変更手続きは非常に簡単で、FOMAカードを差し替えて、HT-03Aで使っていたGoogleアカウントを設定すれば電話帳やGmailの設定は自動で完了。アプリは再度ダウンロードそて入れ直しが必要ですが、パソコンに接続することもなくここまで簡単に移行できるのは感動です。

 Androidは2台目ということもあって、初めてAndroidを触った時のような驚きはないのですが、XperiaではCPUの高性能化や画面の大型化で使い勝手は非常に良くなりました。HT-03Aでは、音楽を聴きながらだとブラウザやアプリの動作が緩慢になっていたのですが、Xperiaでは何の違和感もなく音楽再生を併用できています。

 ただし細かいところでは、筆者の環境では、ブラウザの読み込みで最後で引っかかるケースが見られ、このあたりはアップデートに期待したいところ。また、タッチ操作もやや感覚が違っていて、HT-03Aは指で画面をはじく感覚だったのが、Xperiaでは画面の上で指を引きずるような操作のほうが精度が高いようです。

 インターフェイス面では、HT-03Aと比べて、検索ボタンとトラックボールがありませんが、ソフトキーボードに左右カーソルが用意されているので、文字変換時は予想よりも不便は感じていません。

 充電やパソコンとの接続に使う本体のポートは、miniUSBではなくmicroUSBを採用。ケーブルさえ用意すればパソコンにつないだり充電したりという機能は問題なく使えます。また、ステレオミニのイヤフォンジャックが搭載され、直接イヤフォンを装着できるのが便利ですね。

HT-03Aと比べて、検索ボタンとトラックボールはありません 充電、パソコンとの接続はmicroUSB。ステレオミニのイヤフォンジャックを搭載

 Xperiaならではの特徴としては、やはりカメラの高性能化が一番の魅力。8.1メガピクセルのオートフォーカスカメラは、トイカメラアプリやアップロードアプリと組み合わせることで、デジカメ以上に便利に使えています。

 ソフトウェア面では音楽、写真、動画を集約した「MediaScape」、Twitterやmixi、メール、写真などを時間軸で集約できる「TimeScape」を搭載。MediaScapeについては「音楽を聴きたい」「写真を見たい」という目的が決まっている場合には操作が増えてしまって煩雑な印象に。TimeScapeもTwitterはその場で返信できないこともあり、現在はmixiの新着通知ツールとして使っている状態です。

 「POBox Touch」はQWERTY入力では大変便利ですが、iPhoneの頃からフリック入力に慣れてしまったため、結局はOpenWnnフリック対応版を入れて使っています。結果としてせっかくソニー・エリクソンが作ってくれたアプリの大半を使わないという結果に……。まあ、好きなアプリを選べるのがスマートフォンの魅力なのでそれもまたよしということにしておきます。

 Androidの経験があるおかげでほとんど苦もなく使えているXperiaですが、一点つまづいたのが同期の設定。HT-03AではGoogleアカウントを設定した時点で同期していたのですが、Xperiaでは「Google Sync」をオンにしなければいけません。購入当初はこれに気がつかず、会社のスケジュールが同期されなくてあやうくスケジュールを無視してしまいそうになりました……。

Timescapeはmixiの新着通知ツールに…… HT-03Aと初期設定が異なる同期の設定

 そして最大の課題は電池の消費。HT-03Aも消費が早かったですが、Xperiaの消費はそれ以上で、1日持たすのが大変です。照明をこまめに設定変えたりGSMをオフにしたり音楽はXperiaで聴かなかったりと思いつく工夫をしてますが、一番いいのは外部バッテリーをこまめに持ち歩くことかもしれません。

 


料金プランを見直し、「ガンガンメール」に

料金プランを見直し、「ガンガンメール」に

2010年4月9日 11:00
(太田亮三)

 携帯電話の料金プランは、契約時などに一度決めてからはあまり変更せずに使っている。深い理由はなく、手軽に料金プランを変更できなかった昔の感覚を引きずっているだけだ。しかし、複数の端末を使っている筆者は、数カ月以上といった期間で利用料を抑えたい時期が出てくるのもまた確か。というのも、ドコモの回線で使う端末をXperiaに変えたからだ。そこで、週末にXperiaを買うため外出した際、喫茶店で休憩している間に料金プランの見直しを試みた。

 メイン端末の座をXperiaに譲るにあたり、通話はau回線からドコモ回線への「フル転送」に設定し、EZwebのメールアドレスについてもGmailへ転送する設定にした。これにより、メール以外のパケット通信を控えれば「ガンガンメール」が魅力的ということになる。筆者のように端末が手元にある場合、何かの都合で電源を入れるとメールを一気に受信するという事態になるので、メールが無料なのは心強い。

 さて、今回はあまり詳細まで調べていない状態で、外出先から変更することにしたので、EZweb上の料金プラン変更ページで得られる情報が頼りだった。料金プランの変更ページでは、同時にプランの解説も見られるが、必要最低限という印象で少々心もとなく感じた。携帯電話でしか情報収集を行わない人もいるだろうから、最後の砦(?)である料金プラン変更ページでは、できるだけ詳細な情報な用意してほしいところだ。

 今回の変更で、「プランSSシンプル」+「ダブル定額ライト」から、「ガンガンメール」(プランEシンプル)に変更した。また、公式サイトなどの有料契約の情報一覧を見ると、今ではほとんど使っていない月額315円の公式サイトの契約を見つけてしまったので、今回はこちらも見直し、解約した。

 料金プラン変更の操作自体は、EZwebのブラウザでアクセスする限り、EZwebの4桁のパスワードだけで手軽に変更でき、数分で終了した。変更手続きが受理されるとCメールが届く。適用は来月からだ。

 一連の操作を行って改めて考えてしまったは、昨今注目を集めている「SIMロック解除という選択肢が増えるかもしれない」という話題だ。現時点では携帯電話業界にこの制度が導入されるかどうか、その時期も内容も不透明と言わざるを得ないが、今回のように携帯サイト上から手軽に料金プランを変更できる仕組みを、利用できる端末とそうでない端末がある、といった状況になる可能性もある。ユーザーの利便性とどう関連してくるのか、注意深く見守っていく必要がありそうだ。