レビュー

「ベヨネッタ3」全クリレビュー。よみがえったノンストップ・クライマックス・アクションの傑作

2022年10月28日、任天堂からNintendo Switch向けソフト「ベヨネッタ3」が発売された。今回は、本作を難易度「STANDARD」に設定し、ストーリークリアまで遊んだのでその感想を述べていこう。

発売されたばかりの「ベヨネッタ3」だが、すでに各メディアなどでレビューが掲載されており、海外のレビュー総合サイト「Metacritic」ではメタスコア88点、ユーザースコア7.6点(2022年11月7日時点)を記録するなどユーザーから高い評価を得ている。

特に、アクションゲームのパートにおいて高い満足度をあげているプレイヤーが非常に多い印象だ。ちなみに、筆者は本作が発売される直前に過去作である「ベヨネッタ」「ベヨネッタ2」をプレイ済み。結果から先にお伝えすると、過去作経験者としても本作は非常に楽しめる作品と感じた。

ただし、本作は過去作からの変更点や新要素が非常に多い。過去作経験者と言えど、これまでと同じ要領で遊べると思っていると、決してそうではない部分があった。いい意味を含めてひと癖、ふた癖もある作品に仕上がっている。

今回のレビューでは「ベヨネッタ3」の各ゲーム要素に触れつつ内容をまとめていき、最終的にどういった人におすすめできるゲームなのか、そして遊ぶ際にはどの点に注意すればより楽しめるのか、などを中心に述べていこう。

本作の主人公であるベヨネッタは、「スマブラ」シリーズにも、Wii U版「大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U」(2014年発売)から参戦しているため、キャラクターの知名度はかなり高い。そういった意味でも本作から「ベヨネッタ」デビューを考えている人も多いはずだ。

シリーズ未経験者の人も、ぜひ今回のレビューを購入の検討材料にしていただければうれしい。また、今回のレビューではゲーム内のストーリーについても触れており、場合によってはネタバレになってしまう恐れもあるので、その点に関しては注意していただきたい。

「ベヨネッタ3」とはどんなゲームなのか?

「ベヨネッタ」シリーズは、眼鏡と黒髪でおなじみのベヨネッタを主人公とするアクションゲームだ。その華麗かつ妖艶なビジュアルから炸裂する、豪快でサディスティックな戦闘が特徴となっている。

「アンブラの魔女」であるベヨネッタは、トレードマークである4丁拳銃を始め、多種多様な武器を扱いながら、魔界の巨獣を手なずけ、大小さまざまな異形の敵を地獄に葬る。拷問器具ですら利用するそのサディスティックな攻撃方法と、服がはだけるセクシーな演出など、ほかのゲームでは見られない唯一無二のキャラクターで、「ベヨネッタ」という作品でしか味わえない爽快感と満足感が存在する。

最新作である「ベヨネッタ3」でも、これらの持ち味は存分に発揮されている。さまざまな新要素や変更点はあるものの、敵からのダメージを回避し強力なコンボ技で怪物たちを倒し続け、最終的にはより高ランクを目指してやり込める、というシリーズで一貫されているコンセプトは継承しながら、アクションゲームとしても新たな領域を開拓している。次項からは、各要素について触れながら、本作ならではの注目点などを述べていこう。

魔獣召喚によって増した豪快さと、新キャラにより深みが増した戦闘・アクション

まずは、「ベヨネッタ」シリーズの核とも言える戦闘、アクションパートについてレビューしよう。「ベヨネッタ」シリーズのバトルは、ただ敵を攻撃するだけではなく、戦闘を有利に進めるためのアクション要素が取り入れられている。

たとえば、敵の攻撃をジャスト回避することで発動される「ウィッチタイム」だ。これは、ベヨネッタの魔導術で一時的に時間の流れがスローに感じられる状態になり、その間に敵に攻撃を一方的に打ち込むことができるという、本シリーズの肝となる要素だ。

ほかにも、多種多様な武器の切り替えによって変化するアクションや、さまざまなバトルシステムで展開されるクライマックス感あふれるステージなどが本シリーズのバトルの特徴である。

そして本作「ベヨネッタ3」では、新しいアクション要素としてさまざまな魔獣召喚技が追加された。過去作では敵にトドメを刺す演出技として使用されていた魔獣召喚だが、今回のベヨネッタは魔力ゲージを消費して好きなときに魔獣を召喚し、自由に操作して戦わせることができる(デーモン・スレイブ)ため、さらにアクションがダイナミックに進化している。また戦闘中に使役するだけではなく、ベヨネッタ自身が魔獣と融合し、融合した魔獣によって違うアクションを行えるようになったこと(デーモン・マスカレイド)も本作ならではの点だろう。

本作では魔獣を自由に操れるようになったことによって戦闘の豪快さが増している

本作では魔獣を自由に操れるようになったことによって戦闘の豪快さが増している

魔獣召喚(デーモン・スレイブ)では、ZLボタンを押し続けることによってベヨネッタが操作できなくなる代わりに巨大な魔獣を使役し、敵に大ダメージを与えることができる。さらにベヨネッタのコンボの特定のタイミングでZLボタンを押すことによって、魔獣が敵に強力な追撃を行うアクション(ウィンクスレイブ)や、ジャスト回避の要領で敵の攻撃に合わせてタイミングよく魔獣召喚を行うことで、カウンターを発動できるアクション(アサルトスレイブ)などが追加されており、これまでにはなかった豪快なバトルを実現している。

過去作における魔力ゲージは「トーチャーアタック」と呼ばれる拷問器具によるお仕置き技を発動するためのものだったのだが、今作では主に魔獣召喚を行うための要素に変更され、「トーチャーアタック」も魔獣の攻撃によって敵を怯ませたときに発動可能な追撃技になっている。

新たな魔獣は、ストーリーを進めることで召喚できるようになり、それに合わせて魔獣にちなんだ新たな武器も手に入るという仕組みだ。さらに、必殺技ゲージを溜め切った状態でR3+L3ボタンを押すと、使用中の武器に応じた魔獣と融合し敵に大ダメージを与えることもできる。これまでのアクションに加えて、魔獣を活用することで戦法の幅が広がったというわけだ。

そして、本作の目玉とも言えるのが、さらに巨大な魔獣を召喚し直接ボスと対決するパートだ。これは、各ストーリーの要所に配置されているイベント戦で、ベヨネッタが心臓を捧げることで魔獣をさらに強力な魔獣へ進化させ、ボスと迫力満点のバトルが展開される。

本作のイベント戦。魔獣ゴモラが巨大化し、大怪獣バトルさながらのボス戦を楽しめる

本作のイベント戦。魔獣ゴモラが巨大化し、大怪獣バトルさながらのボス戦を楽しめる

魔獣ゴモラを進化させた戦闘では、大怪獣バトルさながらのボス戦を味わえる。ストーリーの節目に訪れるこれらのイベント戦は、本作でしか味わえない特別なバトルだ。通常の戦闘以外のボス戦などで、これまでとまったく違うイベント戦を挿入することにより、飽きのこないアクションバトルを実現している点は、ベヨネッタシリーズの過去作から続く伝統とも言える要素だ。魔獣要素と、これら新しい要素をうまく組み合わせることによって、シリーズのアクションバトルとしての安定感と新鮮さを両方提供することに成功していると言えるだろう。

マダム・バタフライを巨大化させたイベント戦。雲海を泡風呂に見立てて展開されるボス戦は「ベヨネッタ」シリーズらしさを存分に味わえる

マダム・バタフライを巨大化させたイベント戦。雲海を泡風呂に見立てて展開されるボス戦は「ベヨネッタ」シリーズらしさを存分に味わえる

次に本作の新要素として特徴的だったのが、新キャラ、ヴィオラの操作パートだ。本編は、ベヨネッタと、見習い魔女のヴィオラをそれぞれ操作するパートに分かれており、ベヨネッタだけではなくヴィオラを操作することもある。

ヴィオラは、刀によるアクションと、刀に宿る魔獣チェシャによる攻撃が特徴のキャラクターなのだが、この“ヴィオラパート”こそが、本作の注意点のひとつだ。ヴィオラは、ベヨネッタと違いウィッチタイムの発動条件がジャスト回避ではなくジャストパリィ(敵の攻撃に合わせてタイミングよくガード)となっており、ベヨネッタの操作パートよりも明らかに戦闘の難易度が増している。

ヴィオラのウィッチタイム発動条件はジャストパリィで判定もかなりシビア

ヴィオラのウィッチタイム発動条件はジャストパリィで判定もかなりシビア

加えて、ベヨネッタの回避アクションがZRなのに対し、ヴィオラのガードはRボタンで発動するのも困惑しやすいポイントだ。さらに、ジャストパリィの判定はかなり厳しく、本当にギリギリのタイミングでないと十分なウィッチタイムが発動しない。甘めのタイミングでもウィッチタイム自体は発動するのだが、1秒程度のウィッチタイムしか発動せず、敵に攻撃を打ち込むのに十分な時間を得られないため、ヴィオラパートはベヨネッタパートに比べてどうしても難易度が高くなってしまっている。

だが、いっぽうで、ヴィオラにしかできない戦法もある。それはヴィオラの相棒である魔獣チェシャを利用したアクションだ。(ちなみに”チェシャ”はシリーズ第一作「ベヨネッタ」で、ベヨネッタがルカに対して呼んでいた愛称)

ヴィオラの刀に宿る猫の魔獣”チェシャ”

ヴィオラの刀に宿る猫の魔獣”チェシャ”

チェシャは、ヴィオラが刀を投げる(ZLボタン)ことによって召喚され、ベヨネッタのデーモン・スレイブと同様に、魔力ゲージを消費しながら一定時間敵を攻撃してくれる。しかし、ベヨネッタが魔獣召喚時無防備になってしまうのに対し、ヴィオラはチェシャ召喚時であっても動き回ることができる。

召喚時はガードに必要な刀を手放してしまっているので、チェシャ召喚時のヴィオラの攻撃は素手になってしまい、かつ、ウィッチタイムも発動できなくなってしまうが、回避アクションは行えるため、魔力ゲージが尽きるまではチェシャと共闘しながら戦うことができるのだ。

この戦法がヴィオラパートでは非常に重要で、チェシャをどれだけうまく利用できるかが戦闘のカギを握ると言っていい。ベヨネッタパートとヴィオラパートではバトル時に意識しなければいけないことが変わるため、それぞれの状況に応じた戦法を適切にとれるかどうかが本作のバトルをよりスムーズに楽しむためのポイントと言えるだろう。

ヴィオラはチェシャを召喚しながら動き回ることができるため、チェシャとの共闘を意識するのがコツ

ヴィオラはチェシャを召喚しながら動き回ることができるため、チェシャとの共闘を意識するのがコツ

本作を楽しむコツなのだが、重要なのはアイテムを活用することだろう。アイテムを使用する際にメニュー画面を開かなければならなくなったのは過去作からの変更点で、この点は過去作よりアイテムの使用に手間取るようになった部分だ。

ただし、手間取るようになったと言っても、各種ロリポップキャンディーをはじめ、本作ではアイテム使用をあまり躊躇しないほうがいい。というのも、第一作『ベヨネッタ』ではアイテムの所持数が少量で、アイテムを使用した回数によりスコアが減点される要素もあったのだが、今作では過去作以上にアイテムを持てるうえに、アイテムの使用によるスコア減点も発生しない。

そのため、体力、魔力ゲージ回復、攻撃力増強などに使えるロリポップキャンディーや、体力が0になった時に1回だけ死亡せずに復活できるレッドホットショットなどのアイテムは積極的に使用していくほうがいいだろう。

戦闘中負けそうになったらロリポップキャンディーを躊躇なく使おう

戦闘中負けそうになったらロリポップキャンディーを躊躇なく使おう

アイテムはロダンのBAR「ゲイツ・オブ・ヘル」や、調合で簡単に手に入るため、とりあえずストーリー1周目はスコアやメダルランクはそこまで気にせずに本編クリアを目指し、クリア後や2周目以降のやりこみとして高ランクの成績を目指していくのが、過去作同様本作でもスムーズにゲームを楽しむコツだろう。

新たなサブ要素と過去作からの変更点

続いて、本作のメインストーリー以外の部分、サブ要素について少し触れていこう。「ベヨネッタ」シリーズでは戦闘だけでなく道中にミニゲームなどが散りばめられているのも特徴のひとつなのだが、本作ではこの部分が過去作と比べてもかなり変更されている印象を受けた。

たとえば、「魔女の血涙」を持つカラスや猫、ヒキガエルといった動物を捕まえるミニゲームだが、これも過去作では動物に簡単に近づくことができ、素早くYボタンを押すことで完了できたのだが、本作では動物の動きが非常に俊敏で、しかもかなり遠くまで逃げ回る性質を持っている。(カエルだけは移動しないため、鳴き声を頼りに発見して触れるだけで捕獲できる)

そのため、ただ追いかけるだけでなく逃走ルートを覚えて先回りしたり、瞬間的に高速移動するスキルをうまく使うなどの工夫が必要になるが、これも気付かないといつまでも動物たちを捕まえることができなかったりするので注意が必要だ。

ちなみに、詳しくはネタバレになってしまうため言えないが、各チャプターの「魔女の血涙」をすべて集めると、とある要素が解放される。この要素をクリアすると、うれしいことが待っているため、積極的に挑戦していくのがいいだろう。

本作の「魔女の血涙」集めは過去作より明らかに難易度が増しているため、集める際は苦労する

本作の「魔女の血涙」集めは過去作より明らかに難易度が増しているため、集める際は苦労する

「魔女の血涙」集め以外にも、散らばった5つのキューブを時間内に集めなければならないタイムアタックイベントや、ステージ内の光る入り口から挑戦できるチャレンジVERSE(特殊なクリア条件が設定された戦闘)も、本作はひと筋縄ではいかなかったりする。

タイムアタックイベントは魔獣スキルをうまく活用しないとクリアできないものもあり、またチャレンジVERSEは戦闘条件が特殊すぎてクリアに手間取ることも多々あった。こういったサブ要素はゲームをクリアするうえでの必須条件ではないので、難しすぎると思った場合は無視して先に進むのも時に必要になってくるように感じた部分だ。反対に、サブ要素にも高い難易度を求める人は、楽しんで取り組める部分だとも思う。

5つの散らばったキューブを集めるタイムアタックイベントには難易度が高いものも

5つの散らばったキューブを集めるタイムアタックイベントには難易度が高いものも

床に触れるだけでダメージを受けてしまう「チャレンジVERSE」も難易度はかなり高い

床に触れるだけでダメージを受けてしまう「チャレンジVERSE」も難易度はかなり高い

そして本作のサブ要素の中でも最も特徴的なのが「ジャンヌ」パートだろう。この「ジャンヌ」パートは、いくつかのストーリーチャプターの間に配置されたサブチャプター(本編進行のためにクリア必須)で、過去作からベヨネッタの親友として活躍してきた、シリーズでおなじみのキャラクター「ジャンヌ」を操作しながらシグルズ博士を探す2Dステルスゲームだ。

3Dゲームの本編から、一転2Dゲームをプレイすることになるので、初見時はとまどうかもしれないが、こちらはアイテム入手と敵の倒し方さえわかってしまえばそこまで難しくなく、ワンチャプター5分程度でクリアできるので、本編の息抜きとしても楽しめる要素だろう。

個人的な感想ではあるが、筆者としては「ジャンヌ」パートが、本作のサブ要素の中で最もユニークかつ新鮮さを覚えたゲームだった。先ほどの戦闘、アクション部分でも述べたように、多彩なイベント戦によって飽きの来ないゲーム内容を実現している点として、これらのサブゲームも高く評価できる。

「ジャンヌ」パートは2Dゲームで、本編とは一風変わったアクションを楽しめる

「ジャンヌ」パートは2Dゲームで、本編とは一風変わったアクションを楽しめる

「混沌界」を巡る新たな敵との闘い。ベヨネッタシリーズにひとつの区切りを与える物語

次に、本作のストーリーについて述べていこう。過去作では、天界と魔界の敵を相手に死闘を繰り広げてきたベヨネッタだが、本作では「混沌界」の生体兵器”ホムンクルス”達を迎え撃つことになる。世界消滅を目論む”シンギュラリティ”率いるホムンクルス達が、各並行世界に攻勢を仕掛け、世界が滅びへと向かう中、別の並行世界からやってきたヴィオラの頼みでベヨネッタとジャンヌはホムンクルス達との戦いに身を投じるのだ。

本作では、世界を救う鍵となる「混沌の歯車」を集めるためさまざまな並行世界を回りながら、ホムンクルス達と戦いシンギュラリティの野望を食い止めることが目的だ。

並行世界は現実を投影した世界で構築されており、東京の渋谷や戦国時代の中国などをめぐりながら混沌の歯車を集める。各並行世界で並行体であるベヨネッタが登場し、その世界ならではのベヨネッタを見ることができるのが楽しみのひとつだ。

各並行世界では、その世界ならではの独自の武器や新たな魔獣が登場する。並行世界を行き来するたびに、新たな景色だけでなく、見たことのない魔獣や武器に出会え、まったく違うイベント戦などを楽しめるのが、本作の醍醐味だろう。

渋谷ベヨネッタ(上)、中国ベヨネッタ(下)。ほかにもさまざまな並行世界のベヨネッタが登場する

渋谷ベヨネッタ(上)、中国ベヨネッタ(下)。ほかにもさまざまな並行世界のベヨネッタが登場する

そして本作「ベヨネッタ3」は、シリーズ作としてひとつの大きな区切りを描いた作品だ。本作で重要な存在であり、新要素でもある見習い魔女のヴィオラなのだが、彼女が本作の物語で担う役割は想像以上に大きい。見た目はパンクでいかつい格好をしているものの、それとは裏腹に性格は実はかなりの臆病者でドジっ子気質なのだ。彼女がどのようなカギを握っているのかが、物語の注目点になる。

ベヨネッタとヴィオラ、本作の物語は2人の関係性が大きなカギを握る。

ベヨネッタとヴィオラ、本作の物語は2人の関係性が大きなカギを握る。

特に、ラストにはシリーズ経験者であれば多様な感情を抱きかねない衝撃の展開が用意されているので、「ベヨネッタ」シリーズとしてのひとつの区切りをぜひ見届けてほしい。

総評

最後に、簡単ではあるが、本作の総評をしていこう。「ベヨネッタ3」は、新規要素と過去作からの変更点をうまく融合させたアクションゲームの傑作と評するに十分値する作品だ。

筆者のストーリークリア時間は15時間程度で、過去作よりもクリアに時間がかかる結果となった。過去作ではひとつの大型戦闘パートだけでワンチャプターが終わってしまうなどの場合があったのだが、本作ではそのようなチャプターがほとんどなく、各チャプターで10前後のVERSE(戦闘)をクリアしなければならない。そのため、ワンチャプターごとにかかる時間も長くなり、過去作に比べるとだいぶボリュームがあるようにも感じた。おそらくミニゲームなどのサブ要素をどれだけスムーズにクリアできるかなどによって、クリア時間は変わってくると思うが、やりごたえ的に過去作より少ないということはないはずだ。

ストーリークリア後は、究極難易度「∞クライマックス」モードが開放され、隠し要素への挑戦や各チャプターのプラチナメダルコンプを目指すなど、アクションゲームをとことん遊び倒したい上級者へのやり込み要素も過去作同様健在だ。

2周目以降は、スキルや武器をより解明し、アクションゲームとしてのさらなる高みを目指す楽しみがある。また、本作は、過去作未経験者でも問題なくプレイできる設定で作られたストーリーなので、「ベヨネッタ」デビューを果たしたい人も、ぜひその点に関しては安心してプレイしてみてほしい。

シリーズ経験者としての意見だが、本作を最後までプレイした際は、ぜひ過去作の「ベヨネッタ」もプレイし、ベヨネッタがこれまでどのような戦いを歩んできたかを知ることで、より「ベヨネッタ」の世界に没入できるはずだ。

「ベヨネッタ3」をプレイし終わってから過去作に目を向けてみるのもひとつの楽しみ方になると思うので、本作をプレイするシリーズ初体験の人は、ぜひそのことも頭の片隅に置いておいていただければ幸いだ。

ぐう実況(ゲーム紹介系YouTuber)
Writer
ぐう実況(ゲーム紹介系YouTuber)
YouTubeを中心に活動するゲーマー。PSやPCのソフトを中心にゲーム紹介をする機会が多く、同分野を専門に活動しています。プライベートでは任天堂などの作品も頻繁に遊びます。
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水川悠士(編集部)
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水川悠士(編集部)
デジタル系メディアから価格.comへ。スマホ、スマートウォッチなどのガジェット周り、ゲーム関連を担当。触ってきた製品は数えきれないほど多いです。価格.comマガジンのYouTubeにも出演中。
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