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国内で4年ぶりに復活したHTCのスマホ「HTC Desire 22 pro」速報

HTC NIPPONは2022年9月1日、一般流通向け(いわゆるSIMフリー)スマートフォンの新モデル「HTC Desire 22 P ro」を10月1日に発売すると発表した。2018年に登場した「HTC U12+」や「HTC U11 life」以来、実に4年ぶりの新製品だが、同社のVRグラス「VIVE Flow」と組み合わせることで、メタバースへスムーズにアクセスできるという、ユニークな特徴を備えている。

「Snapdragon 695 5G」と8GBメモリーを搭載したミドルレンジ機。FeliCaや防水・防塵にも対応

「HTC Desire 22 pro」は、すでにグローバルで発表済みの製品だ。今回日本市場に投入されるのは、グローバルモデルをベースにしつつ、FeliCaポートを備えた日本専用モデル。日本専用カラーの「サルサ・レッド」も用意される。

ボディサイズは、約76.5(幅)×166.3(高さ)×9.4(厚さ)mm、重量約205.5gだ。ディスプレイは、2412×1080のフルHD+表示に対応する約6.6インチの液晶ディスプレイ。このディスプレイは120Hzのリフレッシュレートに対応している。ボディは、IPX7等級の防水仕様とIP6X等級の防塵仕様をクリアし、上記のFeliCaポートに加えて、Qiと互換性のあるワイヤレス充電ポートを備え、15Wの充電と5Wのリバース充電(給電)に対応している。バッテリーの容量は4520mAhで、後述するVRグラス「VIVE Flow」の電源として本機を利用するために、USB Type-Cポートを経由した有線のリバース充電にも対応している。

ボディは比較的大きめ。液晶ディスプレイだが、コントラストは高く画質は良好だ

ボディは比較的大きめ。液晶ディスプレイだが、コントラストは高く画質は良好だ

日本専用カラー「サルサ・レッド」は、人気の高かった「HTC J Butterfly」シリーズのイメージが重ねられている

日本専用カラー「サルサ・レッド」は、人気の高かった「HTC J Butterfly」シリーズのイメージが重ねられている

搭載されるSoCは、ミドルレンジ向けの「Snapdragon 695 5G」で、8GBのメモリーと128GBのストレージ、microSDXCメモリーカードスロットを組み合わせる。OSは、Android 12だ。通信性能は強力で、5Gの対応周波数帯は、n3/28/77/78/79となっており、ミリ波のn257を除く国内4キャリアが使用している5G用周波数帯すべてに対応している。4Gの対応周波数帯もB1/3/4/5/7/8/11/12/17/18/19/21/26/28/38/39/41/42で、こちらも4キャリアのプラチナバンド・コアバンドを含む主要周波数帯を網羅している。

国内4キャリアの5Gと4Gを利用可能。特にNTTドコモのn79に対応しているので、ドコモの5Gエリアをくまなく利用できる点は、海外メーカーのミドルレンジ機としては貴重だ

国内4キャリアの5Gと4Gを利用可能。特にNTTドコモのn79に対応しているので、ドコモの5Gエリアをくまなく利用できる点は、海外メーカーのミドルレンジ機としては貴重だ

メインカメラは、約6400万画素の標準カメラ(広角カメラ)と、約1300万画素の超広角カメラ、約500万画素の深度センサーのトリプルカメラだ。フロントカメラも約3200万画素という高画素。メインカメラはAIを使ったシーン認識機能を備えており、カメラ任せでキレイな写真を撮れる。

本機の標準カメラで撮影。くだもの鮮やかな色がうまく再現できている。画素数が高いこともあり、解像感も良好だ

本機の標準カメラで撮影。くだもの鮮やかな色がうまく再現できている。画素数が高いこともあり、解像感も良好だ

こちらは超広角カメラで撮影したもの。より広い範囲を構図に収めることができる。カメラの切り替えによるトーンの変化が抑えられている

こちらは超広角カメラで撮影したもの。より広い範囲を構図に収めることができる。カメラの切り替えによるトーンの変化が抑えられている

次に本機の特徴である「VIVE Flow」との組み合わせを解説しよう。眼鏡を模したデザインのVRグラス「VIVE Flow」は、2021年11月にすでに発売されており、新製品というわけではない。HTCのHMDとしてはエントリーモデルだが、重量約189gの軽量ボディに、6DoF、左右それぞれで1600×1600表示、バーチャルサラウンド対応スピーカーを備えた本格的な製品だ。

「HTC Desire 22 pro」は、この「VIVE Flow」との接続に必要なアプリをすべてプリインストールしているほか、画像の転送に必要なMiracastと著作権保護のHDCPへの対応、そして「VIVE Flow」への十分な給電能力を備えており、よりスムーズに接続できるという優位点がある。

「HTC Desire 22 pro」は、「VIVE Flow」に最適化されており、組み合わせることでスムーズにメタバースの世界に旅立てる

「HTC Desire 22 pro」は、「VIVE Flow」に最適化されており、組み合わせることでスムーズにメタバースの世界に旅立てる

なお、メタバースのコンテンツとして、HTCは「VIVERSE(ヴァイヴァース)」を用意しており、「HTC Desire 22 pro」と「VIVE Flow」の組み合わせで、360°視界の本格的なメタバースを手軽に体験できる。

「VIVERSE」の中では、アバターを使ったコミュニケーション、謎解き、アイテムの購入などが行える。コンテンツは今後も拡張される

「VIVERSE」の中では、アバターを使ったコミュニケーション、謎解き、アイテムの購入などが行える。コンテンツは今後も拡張される

「HTC Desire 22 pro」の価格は64,900円(税込)で、10月1日より、ダークオークとチェリーブロッサムの2色を発売する。なお、サルサ・レッドは10月下旬からの発売となっている。10月1日の時点での販路はHTCの直販が主となるが、家電量販店やECサイト、MVNO事業社からも取り扱われる予定だ。

また、「HTC Desire 22 pro」と「VIVE Flow」のセットも114,900円(税込)で用意される。なお、このセットには、12,800円相当の価値がある「VIVERSE」の場所(マイワールド)がバンドルされる。

「HTC Desire 22 pro」の価格は64,800円(税込)。また、114,900円(税込)で「VIVE Flow」とのセット販売も行われる

「HTC Desire 22 pro」の価格は64,800円(税込)。また、114,900円(税込)で「VIVE Flow」とのセット販売も行われる

田中 巧(編集部)
Writer / Editor
田中 巧(編集部)
通信を中心にしたIT系を主に担当。Androidを中心にしたスマートデバイスおよびその周辺機器には特に注力しており、対象となる端末はほぼすべて何らかの形で使用している。
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