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生きるとは、努力すること デビュー50年目 歌手・郷ひろみさん

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=小川昌宏撮影
=小川昌宏撮影

 ♪君たち女の子~。細身のシルエットがカッコいい太眉の少年は1972年の初シングル「男の子女の子」でいきなり大ブレークし、その後の半世紀を有為転変のアイドル界でしたたかに生きてきた。今年10月に66歳の誕生日を迎える郷ひろみさんだ。コロナ禍の今もステージに立ち続け、歌声を響かせる。

 デビュー50年目の郷さんは現在、全国ツアーのまっただ中である。楽屋を訪ねたのは公演本番前。コロナ禍前と比べ公演の様子は一変した。観客数が制限され、客席を見ればみんなマスク姿、しかも声を出すことができないそうだ。「声を出させないように、とつい考えてしまいます。でも、会場に足を運んでくれる人たちがいるだけでもうれしいですね。今の社会で僕が前を向いて生きていく姿を見せたい。そしてみんなに楽しんでもらう。元気になってもらう。僕がステージに立つ意義はそこなんだろうなと」

 この50年を「あっという間だった」と振り返る。「通過点ですが、いつもの通過点とは違う。それくらい大きな数字」と大事にとらえている。何より感謝しているのはデビュー前年の71年に500人でスタートしたファンクラブの存在だ。「僕が50年活動することはそんなに大変なことではない。ファンクラブが続くことのほうが大変だし、大きいこと」。自分のことよりまずはファン。超一流である。

 8月発売の新曲「100GO!回の確信犯」では新進気鋭のクリエーターであるSASUKEさん(18)とコラボした。一発撮りパフォーマンス動画を公開するユーチューブチャンネル「THE FIRST TAKE」にも挑戦し、「2億4千万の瞳-エキゾチック・ジャパン-」で圧倒的パフォーマンスを披露した。改めてディスコグラフィーを見ると、郷さんは守りに入ることなく、攻め続け、挑戦し続けてきたように思う。

 「あまり変化をいとわないタイプ。進化するためには変化するしかない。変わりたくないと思ったら、時代に取り残されていく。変わることへの恐怖心は抱いても、勇気のほうが上回る。褒め言葉でよく『変わらないね』と言われますが、一番変化しているのは僕なんです」

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