福井県勢で初めて21世紀枠に選ばれ、甲子園への初切符をつかんだ県立の丹生(にゅう)。1988年秋には北信越地区大会で4強入りするなど好成績を残すこともあったが、甲子園にはあと一歩届いていなかった。創部73年目でようやく夢舞台に立つことになり、地元も大いに沸いている。
人口2万の越前町に活気
学校がある越前町は人口約2万人。地元4中学の希望者が簡易的な試験で入学し1クラスを構成する同県独自の「連携型中高一貫教育」を導入し、地域との結びつきが強い。野球部は2019年夏の福井大会の決勝進出時に町民がパブリックビューイングで応援したり、部員が小学生向けの野球教室を開いたりするなどして地元に愛されている。
センバツ出場決定について来田竹竜(たける)主将(2年)は「町の活性化にもつながるのでうれしい」と喜び、「丹生らしく、切れ目のない打線と力強い守備で相手を(自分たちのリズムに)巻き込みたい」と意気込んだ。昨秋の県大会ではけがで欠場した来田主将に代わってチームをけん引した牧野喬悟(きょうご)三塁手(2年)は「夢みたいで実感がまだない。ミスをしないよう、守備をしっかりと練習したい」と語った。
今回は昨秋の県大会の3位決定戦で、後に北信越を制する敦賀気比に善戦したことなどが評価された。春木竜一監督(49)は13年の就任以来、バドミントンやキックボクシングなど他のスポーツを練習に取り入れるなどユニークな指導でチーム力を高めてきた。「全てをレベルアップし、秋とは違うチームにしていきたい」と気を引き締める。チームは北陸の厳しい冬を乗り越え、聖地で満開の花を咲かせるつもりだ。【大原翔、横見知佳】
丹生
1925年に創立された共学の県立校。地元4中学の希望者が簡易的な試験で入学し1クラスを構成する福井県独自の「連携型中高一貫教育」を導入している。校訓は「業精於勤(ぎょうはつとむるにくわし)」。
硬式野球部は49年創部。2013年に着任した同部出身の春木監督の下、バドミントンなど他のスポーツを取り入れるなどユニークな練習で近年力をつけてきた。19年夏の福井大会で準優勝し、活躍した玉村昇悟投手はプロ野球・広島に入団している。男女ホッケー部、弓道部なども全国レベルの強豪。
21年12月28日現在の生徒数は332人(男子185人、女子147人)。福井県越前町内郡41の18の1(0778・34・0027)。
全31試合を動画中継
公式サイト「センバツLIVE!」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2022)では、大会期間中、全31試合を中継します。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu)でも展開します。出場決定号外はデジタル紙面でご覧いただけます。
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