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創作の原点

芸術・文化の世界で活躍する著名人の方々に、それぞれの「創作の原点」を聞いた。

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創作の原点

工作の伝道師・久保田雅人さん 生み出す面白さを一心に

=東京都千代田区で、内藤絵美撮影
=東京都千代田区で、内藤絵美撮影

久保田雅人(くぼた・まさと)さん

 牛乳パックやストローなど身近なものが、その手に掛かれば、ヘリコプターやコマなどのおもちゃに、あっという間に姿を変える。NHK教育テレビ(現・Eテレ)の工作番組「つくってあそぼ」(1990~2013年)で「ワクワクさん」として子供たちを魅了した久保田雅人さん(60)は、現在も工作の魅力を伝え続けている。造形作家の発案した工作をいかに楽しく、わかりやすく伝えるか。「どんな名曲も、良い演奏者がいなければ人を感動させられる曲にはなり得ない」と自分の役割を表現する。

 東京都出身。子供の頃はプラモデル作りも好きな少年だったが、熱中したのはもっぱら落語だった。高校時代は落語研究会に入り、落語家を目指したこともある。教員になるため大学へ進学。中高の社会科の教員免許も取得したものの、表現者への思いは消えず、卒業後、小さな劇団に入った。転機が訪れたのは俳優の傍ら舞台の道具作りなどを担っていた89年。NHKの工作番組「できるかな」を継ぐ番組ができることになり、「手先が器…

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