松阪出身の国学者・本居宣長、春庭親子 「ことば」探求の歩み 励まし、気遣いの書簡など106点 企画展 /三重

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春庭が21歳の時に書き写した「新古今和歌集」の豆本=本居宣長記念館提供
春庭が21歳の時に書き写した「新古今和歌集」の豆本=本居宣長記念館提供

 松阪出身の国学者・本居宣長(1730~1801)と長男・春庭(はるにわ)(1763~1828)の「ことば」に対する関心の深さにスポットを当てた冬の企画展「宣長と春庭」が、松阪市殿町の本居宣長記念館で開かれている。「『古事記』を読めば、いにしえの時代の人々の姿が見える」と古事記研究に没頭した宣長と、盲目ながら、動詞の活用研究の成果を今に残した春庭。「ことば」にかけた親子の歩みを、展示書簡などで分かりやすく紹介している。【橋本明】

 宣長は34歳の時、枕ことばの研究書「冠辞考」の著者・賀茂真淵に会い指導を受けた。「松阪の一夜(ひとよ)」での「基礎から学べ」という教えに従って万葉集の研究から初め、手紙で6年間にわたり師事した。「古事記伝」を35年がかりの偉業で完成したのは宣長69歳の時。源氏物語の注釈書・紫文要領(しぶんようりょう)や、これを改稿した「源氏物語玉の小櫛(おぐし)」も出版。恋や別れの中で人が表す素直な心が「ものの…

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