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坂村健の目

「対話AI元年」に必要な教育改革とは

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対話AI「ChatGPT」の会話例。坂村健さんの依頼(上段)に対し、下段のように返答した=坂村さん提供
対話AI「ChatGPT」の会話例。坂村健さんの依頼(上段)に対し、下段のように返答した=坂村さん提供

 昨年来の対話人工知能(AI)の進化は、情報通信技術に詳しい坂村健・東洋大INIAD学部長にとっても驚きだといいます。AIをうまく使えるかどうかで格差が生じかねない時代。「教育が変わらなければ」と坂村さんは力説します。

 言葉で依頼して言葉で答えられるような作業なら何でも、それなりのレベルで数秒で答えを返してくる対話AIを、誰でも使える時代――その「AI元年」に今年はなりそうだ。昨年11月にOpenAIが公開した「ChatGPT」のユーザーはすでに1億以上。ほんの3カ月でこれほどの伸びは、変化が激しいといわれる情報通信の世界でも異常だ。先日はマイクロソフトがブラウザーと対話AIを統合すると発表し、検索と同じように皆が対話AIを使う状況は目前となった。

 日本でプログラミングが義務教育に盛り込まれたのは2020年。議論から学習指導要領改定まで10年以上かかった。そのスピードでは今回はとても追いつけない。世界はすでに対応し始めている。オーストラリアは公立学校で対話AIの利用を遮断。一方、シンガポールは教育利用を後押しするという。未知のことに対応が分かれ混乱するのは当然だが、少なくとも対応しようという判断は早い。

 AIの時代にはどういう力が必要か。…

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