日本で二番目に簡単なecuExplorerの使い方解説
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一番簡単だと自称するときに,敢えて二番目と自称してみる.場末のラーメン屋戦法.
例示環境は,もなみソフトウェア製データロギングキット.
VAG-COM製やTactrix製や,その他諸々の互換ケーブルでも同様にイケるはず.でもそれらのインストールガイドまで書くボランティア精神は無い.そのケーブルを売った業者にきいてくださいませませ.
ヒント: ロギングを行うだけなら,白コネクタもグリーンコネクタも接続する必要は無い.言い換えると,ステアリングコラムの裏側は全く触る必要が無い.接続できないよーっという場合,疑うのは,ケーブル・デバイスドライバ・ソフトの設定,の3つだけ.
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イグニションキーをオフの状態でケーブル等の環境を構築し,ecuExplorerを立ち上げてみる.
起動直後は,こんな感じの画面のはず.
最初に躓きそうなのは,左下のペインで「SSM Diagnostics」の設定忘れ.
この辺りについては,もなみソフトウェア製データロギングキットのインストールマニュアルに書いてある.省略.
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おもむろに,イグニションキーをACCまで回してみる.
ETCやカーステレオ(ああ最近はカーナビですか.私のクルマにはカーナビ無いのです)だけがonになる.
この状態で,ECUは起動する.
起動した証拠に,左上のペインで,「ECU disconnected」となっていた表示がECUの型番になる.
ここで,disconnectedのままだった場合,何かがおかしい.
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3で,ECUの型番が表示された文字列の左端をダブルクリックすると,ツリーが展開される.
ここで,脇道に逸れて,Trouble Code Reader を選んでみよう.
今回は,何も出なかったが,ECUが何らかのトラブルを検知していた場合,エラーを表示してくれる.
全てのエラーが深刻なわけではない.また,誤検出も結構あるようなのでピリピリする必要も無い.
けれど,気になるようなら,馴染みのディーラに相談してみよう.
この手のチマチマした質問に対して真摯に対応してくれる営業やメカを探すのは,純正チューンをやるつもりなら極めて重要.
相談して埒が開かないようなら,別の営業に替えてもらうか,別エリアのディーラに移ることも検討しよう.
(個人的経験: 地域のディーラでも対応はとても良かったのだけれど,スポーツ走行に対する理解の差を考えて,隣の地域の店の,特定の営業さんを頼っています.)
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さて本編に戻る.
「Realtime Data View」を選択すると,右のペインの表示が変わる.
「Data Item Name」の左端にあるチェックボックスをクリックすると,計測対象になる.
エンジンをかけない状態だと,大抵の数値は表示されないか一定のままなので,ここで,エンジンをかけてみよう.心配無用.普通にエンジンをかけても,壊れることなんてありえない.
添付画像では,エンジンの回転数とブースト圧にチェックが入っている.
空ぶかしすれば,数値が変わる.
PCがきちんと固定されていれば,そのまま走り出しても構わない.
ディーラでもログを取りながらの走行は普通に行っていると聞いている.
また,個人的に,ミニサーキットで30km/h からベタ踏みで 140km/h に急加速/急減速するような状況でロギングを繰り返しているが,いままでトラブルが起きたことは一度もない.
ECUとPCの間の通信速度は,20年前のパソコン通信程度で,お世辞にも速いとは言えない.なので,あまり多くのデータを一気にロギングしようとするのは無茶.データ取得の間隔が大きくなりすぎて使い物にならない.車速・エンジン回転数など,変化が激しいものをロギングするときは,だいたい5項目くらいに納めるつもりで.
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この状態で,PCのキーボードで[INS]キー(機種によっては[Insert]と書いてあるかもしれない)を押すと,ロギングが開始される.
ロギング中は,タイトルバーに,ログファイル名が表示される.(添付画像参照)
もう一回[INS]キーを押すと,ロギングが終わる.
ちなみに,さらに[INS]キーを押すと,違うファイル名でロギングが再開される.
ロギングファイルはCSV形式なので,メモ帳などで数値を見られるし,Excelやグラフ用ソフトウェアでの可視化もできる.
みんカラを探すと,可視化した例が見つかる.無難な例として,私のブログへのエントリへのリンクを置いておく.
http://minkara.carview.co.jp/userid/220698/blog/5856901/ 7
[INS]キーを押すのではなく,オートエアコンのdefogボタンでログを開始するなどいくつかの便利機能もecuExplorerには存在している.
(この機能は,グローブの着用が義務づけられるサーキットでは本当に便利)
これらの細かい設定は,右ペインで左クリックするとメニューが出てくる.
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そんなこんなで,とっかかりは解りづらいものの,みんカラ整備手帳に収まるくらいの手間でecuExplorerは使い始められる.
Enginuityのログ機能も,ecuExplorerとは手順が若干異なるものの,骨格はほぼ同じといえる.
現時点では,リアルタイムグラフなど,Enginuityのほうが勝る機能もある.ただし,ecuExplorerのほうが動作は軽快.使用状況によって使い分けるとよい.
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