NTTドコモ、HTC Nippon、マイクロソフトの3社は14日、東京・六本木の東京ミッドタウンで、スマートフォンの新製品「HT1100」の体験イベントを開催した。

東京ミッドタウンで開催された「HT1100」の体験イベント

会場は東京ミッドタウン入口の「キャノピー・スクエア」と呼ばれる屋外広場に設けられ、梅雨の晴れ間の週末とあって多くの来場客でにぎわった。HT1100の使用感を実機で確かめられる体験コーナーが用意されたほか、併設された巨大ガラスケースの中ではダンサーやモデルのパフォーマンスで製品の特徴を紹介するショーが繰り広げられた。

巨大ガラスケースをステージとした、製品の特徴や利用シーンをパフォーマンスで紹介するショー

ダンスではタッチ操作をイメージした振り付けも

従来の携帯電話と比べても違和感のないスマートフォン

一般向けに販売されるドコモのWindows Mobile搭載機としては、先に発売された「F1100」に続く2機種目のスマートフォン。本体の形状はスライド型で、スライドを開くと従来の携帯電話に近いテンキー型のキーパッドが現れる。大きさと重量も107×55×18.2mm・約128gと、横幅が若干大きいものの従来の携帯電話と比べても違和感のないサイズになっており、これまでスマートフォンの弱点とされてきた「大きくて重い」「いかにも電子機器というイメージのデザイン」といった印象を与えにくいものになっている。

最大の特徴は、HTCが開発したタッチ操作式のユーザーインタフェース(UI)「TouchFLO(タッチフロー)」を搭載していることで、これによって、画面の上で指先をすべらせることでメニューの切り替えや画面のスクロールなどを直感的に行える。アップルが「iPhone」の新製品を発表した直後ということもあり、来場者も「iPhoneみたいなケータイがある」と、タッチUIには特に強い関心を示していた。

タッチ操作に関心を示す来場者

ちなみに、TouchFLOを初めて搭載した海外携帯「HTC Touch」は、iPhoneよりわずかに早く発売されている。タッチ操作式の機器には、スタイラスで画面上の小さなボタンを押したり、両手で保持したりしないと微妙な操作を行いにくいものもあるが、HT1100の場合TouchFLOとテンキーの搭載により、片手でも比較的簡単に操作ができるのが特徴的だ。また、休日の六本木という土地柄、画面に触れて操作のできる携帯電話を見たこともないという来場客も多く、メニューに直接触れて選択する、ブラウザの画面をなぞるようにしてWebページをスクロールするといった操作自体に新鮮さを感じているようだった。

NTTドコモのサポートサイトからはドコモダケのテーマもダウンロードできる(「Windowsケータイ待受ツール」の名称で提供)

12日から販売が始まったばかりのHT1100だが、関係者によると、従来の携帯電話を残したまま2台目として新規契約する例が多いものの、機種変更での購入者も当初想定していたより大きい割合を占めているという。スマートフォンという商品カテゴリーが一定の認知をされたこのタイミングで、多数の加入者を擁するドコモから一般消費者向けの新機種が出たことで、メインの携帯電話としてスマートフォンを積極的に選択するという動きが拡大していく可能性もある。

今回の体験イベントはこの日のみの開催だが、「Second Life」上にHT1100のUIを体験できるアトラクションが設けられており、30日までは参加するとHT1100本体がプレゼントされる期間限定のキャンペーンも実施されている。