NTTドコモのロゴがホームポジション

TouchFLOのホームポジションとなる、液晶下にあるNTTドコモのロゴ。ここに指を置いて、上に向かってなぞるとTouchFLOが起動する

TouchFLOは、操作が複雑なWindows Mobileのインタフェースではなく、使いやすさを追求した結果誕生したインタフェース。タッチパネルを指でスライド&タッチすることで、さまざまな操作ができる。

まずは、ディスプレイの下にあるNTTドコモのロゴマークに指を置く。次に、上方向に指をスライドするとTouchFLOが起動し、3Dキューブメニュー画面に切り替わる。画面上にキューブ上のインタフェースが回転する様子が表示される。まるで実際のキューブを回転させるような感覚で何か特別に操作をしようと思わなくても、その軽快な感覚だけでずっと遊んでしまいそう。iPod touchをはじめ、画面を指で操作するインタフェースがこれからの主流になってきそうな気がしてくる。

画面が切り替わったら、指で左右にスライド。これで、登録した連絡先を一覧表示する「連絡先」、電子メールやInternet Explorerを起動する「メニュー画面」メディアプレイヤーやカメラが立ち上がる「メディア画面」が次々に切り替わる。 連絡先から電話をかける場合、事前にWindows Mobile上の連絡先に電話番号と写真を設定しておき、TouchFLOの「連絡先」に登録する必要がある。TouchFLOの連絡先画面に写真が表示されるので、後は写真をタッチするだけで電話がかけられる。また、連絡先を登録していなくても、画面上で「キーパッド」を選択すれば、ダイヤルキーが表れて電話がかけられる。このように難しい操作をすることなく、HT1100を閉じたままで気軽に電話がかけられるのだ。なお、Bluetoothに対応しているので、HT1100をカバンに入れたままでもBluetooth対応ヘッドセットを使って通話ができる。

ディスプレイに画像ファイルなどを表示させた場合、画面上を指で右回りになぞると拡大、左回りになぞると縮小、スライドさせるとスクロールと、思うままに操れるようになっている。TouchFLOは、直感的な操作を重要視して作られただけのことはあって、操作に慣れる必要もなく、気軽に操作できる。

気になるところは、「TouchFLO」以外の部分。そう、Windows Mobile標準の機能だ。

たとえば、アプリケーションを終了させる×ボタンが小さく押しづらい。Windows Mobileは、スタイラスでの操作を前提にしているので、各ボタンが小さいのだ。この×ボタンも指でタッチすることを考えて作られていないため、指では押しにくい。Windows Mobile標準の機能もカスタマイズできればいいのかもしれないが、それは難しいのだろう。

TouchFLOの連絡先画面。写真を指でタッチすると電話がかけられる

このようにダイヤルボタンを表示させて電話をかけることも可能

必要な情報を1画面に集約

TouchFLOと並び、HT1100のオリジナル機能として搭載されているのが「HTC HOME」だ。実は、スマートフォンを使いこなしているユーザーは、Windows Mobileのメニュー画面ではなく、ランチャーを使っていることが多い。HTC HOMEは、高機能なランチャーを備えたインタフェースだ。 HTC HOMEの画面は、機能別に「時計」「天気」「ランチャー」「サウンド」に分けられている。

まずは「時計」から。時刻を大きく表示できるほか、不在着信、未読メールなども確認できる。ほかの画面同様、次のスケジュールも確認可能。ホームポジションとして、時計を表示させておくのがよさそうだ。「天気」は文字通り天気を確認できる。自分の活動エリアを登録することで、そのエリアの天気、気温、最低気温と最高気温のほか、以後4日分の天気予報(最高気温と最低気温も)が表示できる。

「ランチャー」では、細かな通信設定を行うComm Manager、プログラムなどがプリセットされ、それぞれの機能を起動できる。Comm Managerは無線通信のオン/オフ、Bluetoothのオン/オフのほか、データ接続やインターネット共有のオン/オフを切り替えられる。加えて、ランチャーの「+」マークの部分に好きなプログラムを登録可能で、「+」を押すだけで、プログラムの選択画面が表れる。

「サウンド」では、標準モードのほか、サイレント、マナーモード、公共モードの切り替えが可能。状況に応じて、着信音を鳴らさないように設定できる。

HTC HOMEの時計画面。スケジュールも確認できる

HTC HOMEのランチャー。「+」のマークを指でタッチすると、プログラムの追加画面に切り替わる