浅草寺の西側に伸びる「ホッピー通り」は、独特の懐かしさや温かさもあって昼夜問わず多くの人が訪れていますが、一方で歩き慣れないうちは「どの店を選んだらいいのか？」と悩むこともしばしば。

　そんな時に、まず足を運んでみてほしいお店が「酒場　山加商店」。ホッピー通りと伝法院通りが交わる角地にたたずむ山加商店は、初めての訪問でも気軽に入れる落ち着いた雰囲気が魅力です。

◆ホッピー通りの空気と浅草の香りが混ざる開放的なお店

　「酒場　山加商店」の店内は1階席と2階席があり、1階席はまさにホッピー通りらしいオープンエアの席。

　最初に書いたようにホッピー通りと伝法院通りが交わる位置にあるため、五方に伸びる道路と浅草寺西側の夜を、座席に居ながら眺めていられます。おいしい飲食とともに、都会の夜景を楽しむ。これほど贅沢な時間は、なかなかありません。

　お客さんの大半は、若年層と外国人観光客。若々しい店員たちの活気ある接客は、今、そしてこれからの浅草のエネルギーを感じさせます。

　また、店内BGMは、中島みゆきをはじめとする昭和ソング。この懐かしさが外国人観光客にもウケているのかもしれません。

◆海鮮・魚介中心のメニューは本格的な味わい

　「酒場 山加商店」の店名に添えられた「豊洲仲卸直営」の字のとおり、メニューは海鮮系が豊富。

　季節のおすすめメニューがレパートリー多めなのも嬉しいですね。

　日本酒もバラエティ豊かで魚介類とのペアリングが良さそうです。

　まずお通しで焼き明太子（380円）が出されます。辛味よりも塩気が強めで、お酒と交互で魚卵をちょびっとつまむのにぴったりな味わいです。

　次は本日の鮮魚3種盛り（1430円）。この日のラインナップは、サーモン、しめ鯖、鯛の3種でした。

　豊洲仲卸直営だけあって、いずれも脂が乗っており、その新鮮さと味わいに感動！特に鯛は、その弾力と濃厚な旨みが口の中で広がります。

　一息つくと、本日の野菜として焼きもろこし（440円）が登場。タレや塩などの味付けは控えめで、トウモロコシ本来の甘味が存分に感じられます。酒と肴で塩分油分を摂っている時の箸休めにぴったりです。

　そして焼き牡蠣（500円）もおすすめ。大ぶりでコクが濃厚。これで500円とは驚きの価格です。プリッとした食感と、その濃厚な味わいは、一度食べれば忘れられません。

◆ホッピー通り巡りのビギナーにも、通りの空気に慣れた人にも良し

　「酒場　山加商店」は立地的にも雰囲気的にも、ホッピー通り散策を始めたばかりの人にオススメ。このお店でホッピー通りの雰囲気に馴染んでから、二軒目で他の店に行ったり、逆に他店である程度飲んでからここに戻ってくるなど、色々な酒場めぐりスタイルに対応してくれそうです。