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【宮城県 松島町】来年は一時的に通行止め!五大堂を繋ぐ「透かし橋」初の本格修繕スタート [町内地区]

Molly Chibaフリーランスライター(東松島市・松島町)

▲ 日本三景松島のシンボルの1つ「五大堂(ごだいどう)」※写真向かって右側の瓦屋根のお堂
▲ 日本三景松島のシンボルの1つ「五大堂(ごだいどう)」※写真向かって右側の瓦屋根のお堂

宮城県松島町の町内地区に、ポツリと海に浮かぶ国重要文化財「五大堂(ごだいどう)」。その存在は、四季ごとに違った表情で訪れる人々を魅了する、言わば日本三景松島の大切なシンボルだ。この五大堂を見学するには、松島の有名な'3つの赤い橋'の1つ「透かし橋(すかしばし)」を渡り、奥にあるお堂へと進む仕組みになっている。

遡ること1604年に、伊達政宗公が現在の五大堂を再建してから、この「透かし橋」もお堂とともに修繕を繰り返してきたが、直近の作業は約30年以上も前。前回のそれから長い時間が経過し、木造の橋は目で見てすぐにわかるほど、'一旦休暇が必要'な状態だ。

そのため現在(2023年8月時点)橋の大掛かりな修繕作業がスタートしている。とはいえ、実際に通行止めにして橋を本格的に修繕するのは、来年(2024年)からを予定しているため、年内一杯は通常通りの通行が可能だ。
なお、現在明らかになっている通行止めのスケジュール(予定)は、「2024年の1月9日から4月10日」そして「2025年の1月14日から3月31日」と、大きく2回に分けて本格的に作業が行われる予定だ。

▲ 「透かし橋」を渡る際には、なるべく「手すり」には寄りかからないように注意しよう!
▲ 「透かし橋」を渡る際には、なるべく「手すり」には寄りかからないように注意しよう!

観光地のど真ん中に存在する重要文化財ということもあり、一日に五大堂を訪れる人々の数も相当なものであることが安易に想像出来る。しかし、どうか'透かし橋の休養'の必要性に、是非多くの皆さんが理解をしてもらえたら嬉しい限りだ。(五大堂を再建した政宗公も、きっと橋の修繕を待ち望んでいるかもしれない・・!?)

▲ 透かし橋の足元部分の床は、大きな隙間が空いている構造
▲ 透かし橋の足元部分の床は、大きな隙間が空いている構造

ところで「透かし橋」の「透かし(すかし)」は橋の構造に由来していて、通常の橋とは違い足元部分の板が一定間隔にところどころ空いている仕様。つまり、板と板の間には隙間が空いているので、歩きながらも下(海)が常に見えるようになっている。これには意味があり、五大堂の土台となっている島全体が'神聖な場所'とされているので、人々がその島に入るためには「透かし橋」で足元に注意しながら慎重に歩きすすめ、そこで身も心も引き締め整えてから行きなさいという謂れ(いわれ)が残っているそうだ。

今回は、宮城県松島町の町内地区にある五大堂へと渡る橋「透かし橋」の修繕工事情報をご紹介してきた。約30年以上も多くの人々の通行を支えてきたその風貌は、重厚な貫禄をも感じるほど。来年、再来年(2024-2025年)と一部の期間のみ、五大堂の見学はお預けとなるため、しばらく足を運んでいないなという方は、修繕が開始される前にぜひ改めて「透かし橋」体験してみてはいかがだろうか?慎重に歩き進めた先には、清々しい気持ちが待っているぞ!

名称:透かし橋(すかしばし)
住所:宮城県宮城郡松島町松島字町内111

フリーランスライター(東松島市・松島町)

日本出身/日本と英国を拠点に活動。自然と動物が大好きな人間です。国内地域ニュース、日英サッカーコラム、サステナブル・ツーリズムに関する記事を執筆中。

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