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「うみねこのなく頃に」EP1補足

設問EX 使用人「紗音」が犯人なのではないの? という疑問への回答

 漫画版でそう描かれているからというのが根拠となる説
 ①そもそも彼女は紗音(金蔵)化した嘉音「ヤス」(ヱリカ)である
 ②「魔法」というギミック越しの登場人物紗音は「家具」に過ぎない
 当然嘉音のみならず、夏妃、楼座と真里亞についても同じことが言える

 漫画版にて紗音の着替えシーンがあり、自分が男の子みたいだと悲観する  シーンがあるが、嘉音が女性であるならば、該当シーンは嘉音に変装するシーンではなく変装を解いて嘉音に戻るシーンであるとも受け取れる。 
紗音は本編の「真里亞」同様複数人存在しいずれもが作品上で同じ「紗音」として描かれる。これはEP1作者自身も事件の当事者であったが故に推測でしか物語を描くことができず、そこに恣意が重なってしまうため

 「愛が無ければ魔法は視えない
 愛する故に自身や誰かを「紗音」を利用して守ろうとした結果

 一つの家屋は複数の家具を備え、機能することで家を守る使命を果たす
 右代宮金蔵の碑文より
 「川を下れば、やがて里あり。その里にて二人が口にし岸を探れ。」
 川とは時の流れ、里とは一家乃至一族、岸は「世代」を示す
 設問01でも触れたが、「本作の黄金の魔女は一組の親子(世代別)

 EP1とEP5の作者はボトルメール形式故に各々別の家族を見、誤解していた可能性があることを念頭に置く必要もあるだろう。EP8八城十八による第三の偽書にはその誤解を解くと言う作用があるからだ。EP8偽書作家テストにも出題されているのでここでは深く踏み込まない。

 最後に使用人紗音の顛末について。本編内の赤字を覚えているだろうか? 「全てのゲーム開始以前に右代宮金蔵は死亡している
 
 設問内で金蔵が当主屋号であり(EP5で右代宮戦人も同発言)、作品内ボイラー室事件で嘉音(ヱリカ)に譲られたと触れた。では本来の長男家の長子であった理御こと使用人「紗音」はどうなったであろうか?
解答は上記画像通り。別に嘉音(ヱリカ)であろうが妹の朱志香であろうが、母親の夏妃だろうが本作内では「家具」紗音を演じることができる。このせいでEP5では夏妃と金蔵の男女関係が、古戸ヱリカによって追求されることになっている。原典がボトルメールであり、隠蔽を望む本人自身がEP1作者であったのだから猶更のこと

 唯一の齟齬があるとしたら、死因は餓死ではなく飢えを見越した「毒殺」
EP3六連密室連続殺人事件にて八城幾子も使っているトリックであり、気付ければ八城幾子と古戸ヱリカの繋がりが見えてくるだろう。 EP8寿ゆかりのエピソードでも触れられているが、創作というには深く右代宮家の事情に詳し過ぎる、それは寿ゆかりのみに限らない

魔女向け設問 川を下るといつか「欠片の海」に至るという真理

ひぐらしのなく頃に「鬼隠し編」 より
どうか嘆かないで。世界があなたを許さなくても、私はあなたを許します。どうか嘆かないで。あなたが世界を許さなくても、私はあなたを許します。だから教えてください。あなたはどうしたら、私を許してくれますか?
Frederica Bernkastel

前回設問で触れたが、古戸ヱリカは右代宮朱志香を守ろうとし、
彼女の母親である夏妃に攻撃の矛先を向けていた

何が罪かわかりますか。知恵の実を口にしたからではありません。
何が罪かわかりますか。蛇の甘言に耳を貸したからではありません。
まだ罪がわかりませんか。それこそがあなたの罪なのです。

対してEP5の作者は裁判上で夏妃を庇い、ヱリカの矛盾を諭そうとする
※後述するがEP5作者は寿ゆかり、トリック「無限の魔法」の創始者

「鬼隠し編」に関しては上記の返答詩が別誌に掲載されているのだが
本編を御存知の方は古戸ヱリカと魔女ベルンカステルの関係を御存知
だろう。これは「ひぐらしのなく頃に」だけの事例なのだろうか?
既に「黄金の魔女は2人いて一組の親子」だとも解説している

「ひぐらしのなく頃に」と「うみねこのなく頃に」に繋がりがある場合、「ひぐらしのなく頃に」から「うみねこのなく頃に」回答ヒントを得られる可能性も存在することになる点に留意すべきだろう。

真相はともかくも作者竜騎士07氏がどれだけ深く作品世界を構築していたか、その一端を垣間見ることはできる

それだけに同人版のあの終わり方が惜しまれる

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