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ハードディスク(HDD)の種類と仕組み

今回はHDDの種類とデータが読み書きされる仕組みについてご紹介いたします。

この記事を通して、HDDについて少し詳しくなりましょう!

1. ハードディスク(HDD)とは?

簡単に言えば「非常に多くのデータを磁力で保管する箱」のことです。

HDDは、パソコン内部のデータを安価で大量に保管することが出来るため、パソコンにかぎらず、ゲーム機やレコーダーなど、幅広い機器に使用されています。

そこまで身近に感じないものかもしれませんが、私たちの生活にごくありふれた存在なのです。

HDDの歴史は古く、最初の商用のハードディスクドライブは、1956年(昭和31年)に流通しています。
HDDが普及するまでは、パソコンのデータを保存するのに「カセットテープ(磁気テープ)」や「フロッピーディスク」が用いられていました。
日本で初めてHDDを搭載したパソコンが登場したのは、1984年(昭和59年)になります。

当時のHDD容量は、わずか10MB(!)しかありませんでした。今ではスマートフォンでも数十GB、HDDなら1TBも一般的に流通していますよね。(10MB=1TBの10万分の1になります)

そう考えると、データ保存技術が今日までいかに進歩してきたのか、そして人々が取り扱うデータ量がいかに増えたのか、そのすごさがよくわかります。

2. どういった種類があるの?

HDDには「メーカー」「大きさ」「容量」「インターフェース(規格)」などによって、さまざまな種類があります。

また筐体のタイプ別では、①「内蔵タイプ」、②「外付けタイプ」の2種類に分けられます。

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①「内蔵タイプ」とは、文字通り「パソコンに内蔵されたHDD」のことです(ここにOSも入っています)。容量はMaxでも2TBほどとそこまで大きくはなく、不足した容量は「外付けタイプ」で補われることが多いです。

②「外付けタイプ」とは「パソコンに外付けできるHDD」のことです。電源ケーブルにつなぐ「据え置き型」と、電源ケーブルにつながず、持ち運びもできる「ポータブル型」に分けられます。

「外付けHDD」は、容量あたりの価格が非常に安く、家電量販店のHDDコーナーでもお馴染みですよね。
みなさまが想像されるHDDは、おそらくこちらのタイプが多いと思います。

また、上記以外にも、
・有線を利用しないネットワークHDD「NAS」
・HDDとSSDをハイブリッドにした「SSHD」
などのHDDもありますが、これらの詳しい説明は次に譲りたいと思います。

ちなみに当社のデータ復旧サービスでは、上記すべてのタイプのHDDに対応しておりますよ。

3. ハードディスク(HDD)の中はどうなっている?

システマチックなイメージを持ちますが、実はHDDにデータが保存される原理は非常に「物理的」なものです。HDD内部を少し覗いてみましょう。

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ハードディスクの中には「レコード盤」「レコード針」のようなものが入っています。

レコード盤の部分は「磁気ディスク(プラッタ)」と呼びます。ここにデータが書き込まれ、保存される仕組みです。

そしてデータの読み書きを行う、レコード針にあたる部分は「磁気ヘッド」と呼ばれます。

なお、磁気ディスクの中央は「スピンドルモーター」といって、「磁気ディスク」を回転させるためのモーターがついています。

「スピンドルモーター」は、HDDの箱の外側にある「PCB基板」から電源が供給されて動作をします。

簡単にまとめるとこの①~③の流れでデータが読み書きされていくわけです。

①「PCB基板」から電源が供給され「スピンドルモーター」が回転する

② ①にともなって「磁気ディスク」が回転する

③レコード針にあたる「磁気ヘッド」が回転する「磁気ディスク」の表面を浮遊してデータを読み書きしていく

結構、物理的な仕組みですよね!


4. データはどう保存される?

さきほど、レコードとレコード針の関係と書いたとおり、HDDでは磁気ディスクの表面(=プラッタ)の上を磁気ヘッドが浮遊し、データを読み書きしています。では、データはどのようにHDDに保存されるのでしょうか。

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レコードにあたる磁気ディスクの表面(=プラッタ)は、非常に小さな細胞のように部屋分けがされていて、部屋ごとに「0」か「1」の番号が付されています。

レコード針の役割をもつ磁気ヘッドの先端には電磁石がついており、これによってプラッタの「0」か「1」が付された部屋の磁力を変えることができます。

高速で回転している磁気ディスクの表面(=プラッタ)を、磁気ヘッドが浮遊し、「0」の部屋を「1」に書き換えたり、あるいはその逆を行ってデータが書き換わっていくわけです。

ちなみに、磁気ディスクの上を磁気ヘッドが浮遊するとき、この2つの隙間は10ナノメートル(1メートルの1億分の1)程度しか離れていません。
なお10ナノメートルを自然界の大きさに例えると「ウイルス」の大きさとほぼ同じです。
まさにHDDの読み書き作業は、ミクロの世界で行われているのです。

HDDにデータが保存される仕組みについては、下記の記事に非常に分かりやすくまとまっています。

5. まとめ

今回はHDDの種類や仕組みについて紹介しました。

HDDがいかに精密に作られた機器であるか、少しでもイメージがわいたでしょうか?

これだけ精密なHDDを安全に復旧するには、特殊な設備が必要になります。この設備についても今後ご紹介してまいりますね。

それではまた次回お会いしましょう!

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