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ポメラDM250を冷静に評価してみた【個別機能編】

前モデルから6年ぶりに発表された新型ポメラDM250。中級機のDM30から数えても4年間新製品が出ず、DM200が今年の3月末で販売終了となり現行機種が無くなっていた。一時は「後継機は出ないのでは?」と噂されたこともあっただけに、ついに発表になったときには嬉しくて、noteの記事を一気iこ書いた。

その後、ネットの記事を読みつつ気持ちを盛り上げているが、さすがに発表から3日経ち少しは冷静になった。そこで、発売まで2週間となった現在、DM250の発表資料から見えた事について改めて書いてみたい。

DM200からの改善点について

まずは、DM200から強化・改善された点について、項目ごとに評価していきたい。

ATOKの強化

変換ロジックが改良され、誤入力をチェックする校正支援機能が追加された。

変換精度自体は、DM200で実用的に困らなかったが、校正支援機能は慣用句の間違いなどを指摘してくれるので、単語の誤用が減り文章の質が上がる。そういう意味では、ありがたい機能だ。

ただ、予測入力には相変わらず対応しておらず、何度も繰り返し入力している単語も、常に最後まで入力する必要がある。スマホやパソコンの予測入力で楽をしているので、ポメラを使っているときにもどかしく感じる点だ。個人的には、校正機能よりこちらの方が欲しかった。

「ポメラは文章を丁寧に打ち込む機械なので搭載されなかった」と思って諦めよう。

実は、一番期待が大きいのが、辞書のアップデートで、6年の間に使われるようになった言葉や知名度の上がった芸能人の名前などが最新版になっているのは楽しみだ。

ポメラの存在価値として、「ATOKが使える入カデバイス」という面も大きいと思うので、AT0Kの強化は、小改良であっても製品の根幹をなす改善と歓迎したい。

スマホとの連携機能強化

まず、QRコードの読み取りソフトがAndroidに対応したのは、密かに画期的な事だと思う。

キングジム開発のソフトは、長文のQRコードも簡単に取り込めて便利だったが、これまで10年以上iOSしか対応せず、Androidユーザーはないがしろにされていた。QRコードの読み取り機能は旧機種のユーザーにとっても恩恵がある。(私は、去年GalaxyからiPhoneに乗り換えたので複雑な心境だが)

スマホと双方向で文書ファイルのやり取りができる事も画期的で、これまでiOSユーザーがGmailのメモ機能を使ってのみ限定的にできていたことが、やっと実現したことになる。

だが、スマホ側のファイルをDropboxiCloudに置いて、更新分だけの同期をとるような使い方はできないようだ。

この辺の足りなさは、ポメラらしいというべきか。

キーボードの静音化

これは、実際に使ってみないと何とも言えないが、DM200でもそれほど不満が無かったので、どの程度変わっているのか触ってみないとわからない。

元々DM200のキーボードは、大きさ・薄さの割に非常に優れていて、ATOKの変換精度の高さと共にポメラの肝になる部分だったので、小改良でも嬉しい。

内部メモリの大容量化。バックアップとゴミ箱の実装

DM200128MBで、テキストファイルならこれでも充分だったが、DM250は文書保存用に1.3GB、バックアップ用に1.3GB、ゴミ箱用に0.6GBあるらしい。

ここまで大容量になったことと、スマホとの双方向通信ができるようになったことから、SDカードなしでも充分に使える療境になったと言える。

バックアップとゴミ箱については、実際に文章を書くときにやってしまいがちな失敗を防ぐ意味で、特に長文を使う人にとって大きな改善だと思ラ。

ここら辺、当初「メモを入力するマシン」だったポメラが、「じっくりと文章(長文)を入力するマシン」に変わっていったことを象徴する機能追加だと思う。

バッテリー関連

DM20018時間だった使用時間が24時間に伸び、5時間だった充電時間が4時間に短縮された。

もともとDM200がノートパソコンの2倍程度の使用時間を誇っていたので、「あれば嬉しいが、それより軽くしてほしかった」が本音。重量は60g重くなっているが、この程度の増加は誤差の範囲だと思っている。

それよりも、充電ランプが付いたのは使い勝手の面でありがたい。これまでの、充電できているかどうかを確かめるのに起動して画面を見る必要があったのに比べて、はるかに便利になった。

なお、ケーブルの端子がUSBTypeBからTypeCに変わったのも密かにありがたい。

シナリオモード、正規表現検索機能、最大文字数拡張、文字数とバッテり一残量の数値表示、キーボード配列の追加

小改良についてまとめて書く。

シナリオモードは、舞台やお笑いの台本用として需要があるのだと思うが、個人的には使わないと思う。

正規表現検索機能は、これまでなかったのが不思議なぐらいだが、特に長文を書く人にはメリットが大きいだろう。

最大文字数の拡張は、私の用途では関係のない改良だが、大長編を書く人にとってはありがたいのだろう。

文字数とバッテリー残量の表示は、実用的に大きな差はないかもしれないが、使い勝手を
良くする事は間違いない。

特に、文字数はTwitterのつぶやきを入力するときなどに便利そうだ。

キーボード配列については、親指シフトもUS配列も使っていないので、特にコメントはない。

カラーバリエーション

発表があった日の記事でも書いたが、これが一番嬉しかった。

考えてみれば、DM10205の時は天板が黒一色ではなく、様々なバリエーションがあった。最近は黒一色に落ち着いていたが、ポメラはビジネス用途よりも趣味で使われる機器なので、カラフルなバリエーションがあってもいい。

可能なら白以外の色も欲しい。常識的なシルバーやグレーもいいが、意表をついてキングジムのパイプファイルの青色にするのも面白いのではないか。

【総括編】に続く。


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