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松たか子最強論


日本の女優の中で、「松たか子が最強」

そのことに気付いてから僕は「松たか子最強論」を提唱し続けている。

実績、知名度、好感度、芸歴、ヒット作や話題作の数、ジャンルを跨いだ活躍…
それらをトータルで数値化したら、日本の女優の中で松たか子は最強ではないかと思っている。

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特に、以下の3点において彼女はズバ抜けている

・若い頃から第一線で活躍をしている点

・数年おきにヒット作や話題性を提供している点

・ジャンルを超えて結果を出している点

若い頃から第一線で活躍をしている点

まず、彼女の輝かしいキャリアの一部を抜粋。

10代だけを見ても、松たか子最強論のひとつ目の根拠にありつける。

16歳で初舞台
17歳で大河ドラマ出演
18歳でNHKのドラマで主演
19歳で紅白歌合戦で最年少司会

ちなみに僕は16歳で山梨の弱小サッカー部に入部。17歳で左手首を脱臼骨折。18歳まで3年間ベンチ。19歳では偏差値の低い大学に入学している。ちょっと泣けてくる。

松たか子が第一線でいきなり活躍できたのは家柄も関係しているだろう。
それでも、彼女がチャンスをモノにし、全うするだけの力とポテンシャルを持っていたのは事実だ。その美貌とメンタリティも疑いようがない。

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デビュー間もない頃の松たか子。今でいう有村架純のような雰囲気。

10代のうちから輝かしいキャリアを積みながら、消えることも落ちぶれることもなく、むしろ進化を遂げて今も一流女優の座を守り続けている。

松たか子と同じように華々しいデビューを遂げても、その華々しい活躍を継続できなかった女優は山のようにいる。主演までは任せられず、脇に落ち着いた女優も多い。

また、今でこそ人気女優の仲間入りを果たしていても、ずいぶん遅咲きだった同世代の女優だっている。
松たか子のような例は稀といってもいい。


松たか子最強論、二つ目の根拠。

ヒット作や話題性を提供し続けている点

とりわけ木村拓哉との共演によるヒット作連発は知られたところだ。もちろんキムタクの力は大きいが、彼女の実績であることも間違いない。

「ラブ・ジェネレーション」
「ロング・バケーション」
「HERO」

3作すべて平均視聴率は30%を超えている。
なかでも「HERO」におけるお堅い検事役は完全にハマっていて素晴らしかった。役の魅力を最大限に引き出していたと思う。

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近年では主演を務めた『カルテット』がSNSを中心に話題になり、数々のドラマ賞を受賞した。

僕も全話を視聴したが、ここ5年のドラマでもトップ3に入る作品だと思う。

セリフの一言一句から些細な仕草まで、ひとつも見逃せない。細部まで一分の隙も見せないクオリティで、坂元裕二の芸術的な脚本と役者たちの繊細な芝居が完璧に融合していた。後から何度でも反芻したくなる作品である。

ここから本格的にブレイクを果たした高橋一生、個性際立つ満島ひかりの好演もさることながら、松たか子の抑えた芝居にはグッと惹きこまれた。

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演技に「動」と「静」があるとしたら完全に後者で、視線の動きや表情の微妙な変化、何より「沈黙」ですら多弁と変わらぬ説得力を持たせ、視聴者を翻弄した。

このようにドラマでのイメージも強い松たか子だが、映画でもヒット作が多い。
実はこのドラマと映画両方での実績が、松たか子の一番の凄さなんじゃないかと思っている。

個人的には『告白』を推したい。

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『告白』は原作もやたらと売れた有名小説だが、しっかりと映画もヒットし、評価も相当に高い。

松たか子のまさに「怪演」は、背筋を凍らす底知れなさがあった。ここで見せつけた演技は役の幅をいっそう広げたと思うし、後に「カルテット」に繋がったという話もある。

この『告白』ではアカデミー賞優秀助演賞止まりとなっているが、本来は最優秀主演女優賞で良かったと思っている。

すでに前年『ヴィヨンの妻』で最優秀助演女優賞を獲ってしまっていたから、忖度ならぬ評価の差し引きがあったのではないかと勘繰りたくなる。

いずれにせよ、映画での実績も決定づけた。

どんなにドラマでヒット作を飛ばしていても、映画ではインパクトを残せないでいる女優は多い。

例えば天海祐希や米倉涼子、篠原涼子など。

ドラマでの実績は申し分ないが、彼女たちに映画のイメージはあるだろうか? 映画での代表作やヒット作を挙げられる人はどれだけいるだろう。

篠原涼子の『アンフェア』も、ドラマの映画化なだけにインパクトに欠ける。

松たかこ最強論、最後の根拠  

ジャンルを超えて結果を出している点

松たか子の活躍はドラマや映画の枠をも超える。

2014年には声優としてディズニー映画『アナと雪の女王』に主演。同作品の日本語吹き替え版の劇中歌『レット・イット・ゴー』はフル配信100万ダウンロードを達成している。
社会現象レベルの話題を集めながら、May.Jと違い、ほとんどこの歌でメディアに出しゃばることがなかったのも好印象で、松たか子のブランドをさらに押し上げた。

アナ雪でも披露した歌唱力は舞台で鍛えられたものだろう。腹の底から声が出ていて力強い。

そう、松たか子は元々は舞台人なのである。

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父、松本幸四郎が主演するミュージカル作品や、蜷川幸雄演出の本格演劇でも大活躍。今でも定期的に舞台に出演し、これまでの出演本数も相当な数になる。
ドラマ、映画にとどまらず舞台でもこれだけ活躍している人はそうそういない。

さらに歌の話に戻るが、松たか子は紅白出演歌手でもあり、シングルは20枚以上、アルバムも10枚以上出している。『明日、春が来たら』なんかのヒット曲もちゃんとある。

比較できるライバルすらも見つからない、八面六臂の活躍と実績ではないか。

CMにもヤマザキ製パンという代表作がある。そう、春のパン祭りである。松たか子といえばパン祭りといっても過言ではないほど印象が強い。

調べてみたら、1994年から出演しているらしい。なんという息の長さ!それだけスキャンダルもなく、売れ続けている証拠だ。
イチローのユンケル、中井貴一のDCカードなど、長く起用されるCMは誰もが欲しがるところだろうが、松たか子はしっかりと獲得している。

いかがだろうか。
これだけジャンルを超えて長年にわたり結果を残し続けている女優は他にいるだろうか。

まだまだ掘り下げればあるかもしれないが、松たか子がいかに日本の女優の中でも稀有な存在か分かっていただけたと思う。

映画、ドラマ、舞台、CM、音楽…ここまで五角形のアベレージが高い女優は他にいないのだ。

松たか子は最強なのである。

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