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ハイレゾオーディオプレーヤーの製作      Qobuzストリーミング再生のために

オススメのLinuxオーディオ

タダ(PC本体は除く)でハイレゾプレーヤーを作りましょう!




総括

Linux Audioの凄さをまとめました。その中でもXubuntuは優れており、
いま始めるなら
Xubuntu Minimal 23.04/linux-image-6.2.0-1003-lowlatency
をお勧めします。そして可能ならば、そしてハイエンドで楽しむなら
Xubuntu Core 21.1./linux-image-5.13.0-30-lowlatency
をお勧めしますが、残念ながらこれは現在、一般的に入手できない状態となっております。


はじめに

かつてレコードで音楽を楽しんでおりました。それがいつのまにかCDにかわり、DATやMDといったデジタルが全盛期を迎えました。私もCDプレーヤーでオーディオを楽しんでいましたが、いつのまにやら「ネットワークオーディオ」というものが登場し、ネットワークストリーミングサービスというのが始まっているではありませんか。さらにそのストリーミングがハイレゾに対応しいつでも気軽に高音質音源を聴くことができるようになりました。オーディオの世界もインターネット時代です。

そして2023年後半、
いよいよ日本にもQobuzが導入されようとしています。
Qobuzの音源をハイレゾでストリーミング再生することが可能な高音質なプレーヤーを「タダ」で作成する方法についてまとめました。


Qobuz



ここでは
Qobuzをハイレゾでストリーミング再生できる
Linuxオーディオプレーヤーを作成する方法
についてご紹介いたします。



わたしはこれまで数年間、Linuxオーディオについて追い求めてきました。
ことの始まりは

Daphile


Daphile

というLinuxベースのネットワークオーディオプレーヤーを
見様見真似で、苦労の末なんとか作りあげ、
その音を聴いて感激したことに端を発します。

それまで長年にわたってPCオーディオを追い求めてきましたが、
ピュアオーディオとPCオーディオとの間には
決して埋めることのできない深い深い溝、広い広い隔たりが
あると感じました。そしてそれは
どうやっても埋めることはできませんでした。

ところがある日、そのDaphileなるものが目にとまり、
それがとても素晴らしい!という記載を見つけました。
オーディオファンとしてはこれを試さない手はありません。
苦労の末、MacBook Proを使ってこれを導入しました。
Daphileを使って初めてその音を、音楽を聴いた時の感動は今でも忘れません。

これはすごい!すばらしい!

この一言に尽きました。
これまで聴いてきたPCオーディオとは全くの別世界です。
自分は今まで何をやっていたんだ!
とつくづく感じました。

これが私のLinuxオーディオとの出会いです。
DaphileはLinuxOSに基づいてとある篤志家が創り上げた
とても優れたネットワークオーディオシステムです。しかも
それが無料で配布されています。
私はいまだにこれに勝るネットワークオーディオプレーヤーシステムを
Linuxを使い作ることはできていません。その使い勝手はいまだに最高です。
それこそQoubzやTidalもこのプレーヤーを使えばダイレクトにアクセスしてそのままストリーミング再生できるのですから。

そのような素晴らしいネットワークオーディオシステムDaphileではありますが、
ひょっとして

もっといい音の世界があるのでは?

と考えるはオーディオファンの性でしょう。
その時から今日まで、
長い長いLinuxオーディオとの闘いが続いてきました。
なにせ素人。これまでLinuxなど扱ったことのなかった私ですが、
オーディオファンの熱はそんなものに負けていません。

その歴史は全て


オーディオ私見

Fc2

に作成している「オーディオ私見」ページに書き込んできまいりました。
なにせその時の気持ちや悪戦苦闘などをテキトーに書き込んだので
今となって見直してみますと、記事内容の探しにくいことったらありゃしません。本当に自慢にも何にもなりません。

我ながら「こんなわかりにくい、探しにくいページなんて!」と
つくづく思ってしまいます。

現時点で600弱のPCオーディオ関連の投稿を行なっています。
Fc2の私のブログページで「About」のところをクリックすると
なんとか一覧が出てきますが、これも単なる一覧で扱いにくい。
どうしようもありません。
これはそのうちまとめなおすとして
こちらでは
これまで悪戦苦闘してきたLinuxオーディオの自分なりの結論を
オススメのLinuxオーディオシステム
としてまとめたいと思います。

そのFc2ブログページには
私のLinuxオーディオ遍歴のほとんど全てが記載されております。
すなわち
Daphileにはじまって、
各種Linux OS
例えば

Linux Mint

Linux Mint

Linux MintはDaphileのような「半既製品」ではありませんので、
これにあたりながら、OSのインストールから始まって
ネットワークオーディオプレーヤーを構築する
基本について研究し学びました。

Linux Mintは比較的動作が軽快で安定しています。
そしてその音にびっくりした覚えがあります。
Daphileとはまた少し違った音、響きです。
特徴としては押し出し感がとても強く、
倍音の響きが耳にビンビンときた覚えがあります。

他のLinux OSもいろいろ試しました。
正統派のUbuntu
プロトタイプ派のDebian
そしてLubuntu、MX Linux、Elementary Linux、Zorin OS・・・・・・
それぞれ苦労した、引っかかったポイントがありましたが
これらはなんとか全て
OSインストールから音出しまで
きちんとできたものです。

それぞれ音を比べてみました。
私の感じた印象は

Pure PC Audioのホームページ

Pure PC Audio

にまとめました。

それら一連のLinux OS、加えてAudiophil LinuxUbuntu Studioといった
音楽再生専用Linux OSも試してみて、
今ようやくひとつの結論に達しました。
それは別にホームページを立ち上げて提示している

Xubuntu Core Audio

Xubuntu

です。これは私にとって
他のLInux OSよりも音、音楽的に優れて感じられます。

音の響き、ふくよかさ、適切な倍音量、余韻、
演奏者の気持ち気迫、意気込みの伝わり

などとても強く豊かに感じることができます。
わざわざこの専用ページを作成しておりますように、
自分では本当に素晴らしいと!勝手に思っています。

ですが、世の反応は乏しいまま・・・・。
そんな素晴らしい音楽専用プレーヤーが、しかも

タダで

作成できる方法があるのに、ほとんど誰も見向きもしません。


こちらは

とても音の素晴らしいピュアオーディオプレーヤー作成

について一人でも多くのオーディオファンの方々に認知していただきたい
という強い強い思いで作成しました。




Linuxオーディオの特徴と使用法

Linuxオーディオの特徴は


「素晴らしい音」

この一言に尽きます。
作成法、使用法は決して容易とはいえません。
ですが、できるだけ使いやすいように自分なりに作成してみました。
具体的には、

低ノイズ(低S/N比)

に基本があると考えます。
音源を再生していたら途中で急に静かになったので、
システムエラーで再生がストップしたのか?
と疑いたくなるほど、曲間が静まり返ります。
そしてその低ノイズに裏打ちされた

音の伸び

これが優れています。
ピアノとフォルテとの音圧差がとても大きく、
少しうるさめの環境で聞きやすいようにと少し強めの音量で聞いていると
音が突然にものすごく大きくなって
おもわずヴォリュームを下げてしまうことさえあります。

倍音がとてもしっかり聴こえます。これはWindows OSはおろかMacOSでは感じることはできません。感じたことはありません。
自分としては、これは
ピュアオーディオプレーヤーさえ凌駕している
とさえ思っています。

Linuxオーディオは音源をあたかも3Dオーディオのように再生します。
ここにはAppleなどがいま一生懸命作り上げようとしている
いわゆる「3Dオーディオ」のような音の修飾は一切ありません。
何も足さない何も引かない、まさにピュアな音です。

このCD音源にはこんな音も入っていたのか!

録音技術者の気合を感じさせます。
これは私の所有しているピュアオーディオCDプレーヤーやトランスポートでも正直、ほとんど感じたことはありません。


Pixabayからの画像


基本操作法

実際にはLinuxのインストールから始めなければなりませんが、
ここでは基本構造や使用の概説を記載し、
インストールなどの詳細はホームページにゆずります。

Linuxネットワークオーディオは一般的に

MPD

という名前の「デーモン」を中心に構築されています。
デーモンというのは、一種のアプリケーション:ソフトウェアで、
Linuxを起動した時に一緒に起動して働くように設定されます。
MPDそれ自体は音源再生コントロールはできません。
音楽を再生するためには
コントロールアプリケーション
が別に必要となります。
このあたりがちょっと分かりにくい構造ですが、
MPDデーモンとコントロールアプリ合わせてひとつの音楽再生用アプリケーションと考えると分かりやすいかもしれません。

コントロールアプリにはいろいろあって好きなものを選択します。
私は

Cantata

というアプリを使っています。これにはLinux以外にMacOSバージョンなどもあります。ただ、MacOSではコントロールアプリとしての使用のみです。
ちなみに、
MacOSのMPDもありますが、音はLinuxにはとても敵いません。
Linuxが立ち上がったら、このCantataを立ち上げて音楽再生をスタートするという手順となります。
このコントロールアプリはWindowsやAndroid、iPhoneにもいろいろあって
それぞれ好きなものをインストールして使うことができます。
それらを使って、Linuxで稼働しているMPDを
同じLANネットワーク内で再生コントロールします。
ちょっと分かりにくいかもしれませんが、要するに
Linuxプレーヤーを手元のMacやAndroidでコントロールする
ということです。一種のリモコンです。
また、Linuxプレーヤー本体内でCantataを使えば
スタンドアローンオーディオプレーヤー
として使うこともできます。
作成したLinuxプレーヤー単独でも使うことができるし、
手元からコントロールすることもできるということです。

ここで紹介するLinuxオーディオプレーヤーは
ネットワーク環境がなくても
スタンドアローンプレーヤーとして使うことができます。
ネットワーク環境をおもちでない方、おそらくはネットに縁の薄いオーディオファンの方々であっても、十分にその素晴らしい音に触れることができるということです。

いや、むしろ私はそういった方々にこそ、このプレーヤーの素晴らしさを味わっていただきたいのです。

基本の構造と操作は以上です。次にその応用です。


Qobuzハイレゾストリーミングの再生法

Qobuzはどのようにしてストリーミング再生すればいいのか
についてです。
これをLinuxプレーヤーで実現するためにこのプレーヤーには

upmpdcli

というアプリがインストールされます。
これによって同一LANネットワーク環境下にあるコントロールアプリでDLNAというプロトコール、方法を使って再生します。
例えばAndroidであれば

BubbleUPnP

というアプリあるいは

mconnectLite

といったMPDのコントロールアプリを使います。
それぞれGoogle Playストアからダウンロードできます。
BubbuleUPnPには無料版もありますが、可能ならば
少しお金を出して有料版を使用することをお勧めします。
もちろん無料版でもQobuzハイレゾの基本的再生はできます。
mconncetLiteも同様です。

iPhoneの場合ですとBubbuleUPnPがありませんので、
mconnectLiteなどをインストールします。
ちなみに、BubbuleUPnPが最強です。

アプリの具体的な使用法はホームページをご参照ください。

当然のことながら、Qobuzをサブスクリプトしておく必要があります。
今はまだ日本では使えませんが、2023年の後半にはこれがサブスクできるようになるという話です。
金額はまだ決まっていないようです。
Qobuzではハイレゾ音源がすごく多くなっており、
新規リリースのほとんどの音源がハイレゾとと言っても決して過言ではない状態となっています。

そのハイレゾにも色々レベルがあります。しかし中心は
24-bit 96 kHz
でしょう。
ファイルはFLAC形式でストリーミングされます。
ダウンロード購入することもできますが、その場合はWMA形式が標準となっているようです。もちろんWAVやFLACでもダウンロードできますが、
私がじっくりと聴き比べてみたところでは
QobuzではWMA形式が最も音が良かった
ように思いました。
これはWMAという圧縮形式が最も優れているというより、Qobuzではもともとの音源がWMAで保存されていて、それをもとに様々な圧縮形式に変換したファイルがダウンロードできるようになっているのではないか、
と勝手に拝察しております。
WAVよりWMAの方が音がいいなんてことはさすがにあり得ないでしょう。




再生環境

ここからはオーディオとしての音の追求についてです。
以下はそれらを準備しなくてもLinuxオーディオの素晴らしい音は十分楽しめます。

再生環境によってLinuxオーディオの音はすごく違ってきます。
といっても音の反響を考慮した高級なオーディオルームを作製するということは、よほどのハイエンドオーディオファンでなければあり得ないことでしょうから、ここではそれについては触れません。ここでは
Linuxオーディオプレーヤーの出力をどのようにしていい音にまで持ってゆくかということで、大切なポイントについて記載します。

音を愛するオーディオファンであれば是非、

ジッター

を軽減していただきたいと思います。ネットなどでは

いまさらジッターなんて無意味

といったような発言も見受けられますが、決してそんなことはありません。
Mark Levinsonはジッター軽減を最も大切なことと位置付けてハイエンド機器を作製してきました。

なぜジッター軽減なのか、といえば、

Linuxオーディオプレーヤーを作成するベースのPCは一般に
クロックが高精度ではない

ということが理由です。これについてはMacもWindows機器と同様です。
USBデジタル出力をそのままDAC (Digital Analog Converter)に入力させますと、
すこし音像のぼやけた
締まらない音になってしまうからです。
ハイレゾ再生はその点を改善させてくれますが、たとえハイレゾ音源であってもジッターをしっかり軽減してやれば磨きのかかったさらに素晴らしい音となります。

実際の軽減法の詳細については別に譲りますが、私は
Brainstorm DCD-8

DCD-8



Antelope OCX

Antelope OCX


を接続。さらに
人工衛星ルビー10 MHz発振の受信装置
を繋いで使っています。ちょっとやりすぎの感もありますが、
やればやっただけの効果は得られます。
もちろん、微細な問題ではありますが。
でもその微細な改善にこそ価値を見出すのがオーディオファンでしょう。
何十万円もするような高価な音響ケーブルはその代表です。
たかがPCを使ったLinuxオーディオにそこまでする価値があるか、
という声が聞こえてきそうです。でも、

Linuxオーディオプレーヤーはそこまでやる価値のある素晴らしい音

です。まちがいありません。

私はこれらを使ってジッター軽減を図りDACに出力させています。
その先は定石通り、プリアンプ、パワーアンプ構成となっています。

ジッター軽減によって得られるのは

しっかりとした音像

ゆるぎない定位

耳に滲るような倍音

広い音場感と音の立体感

空気感

などでしょう。他にも様々な効果が得られ、その結果、

目の前で実際に演奏しているような錯覚

を覚えさせてくれます。


ただし、小型のホームオーディオセットや卓上でヘッドホンを使って聴くような場合はそこまで凝る必要はないかもしれません。
その場合は別途記載しておりますような小型のクロック調整器を挟んで使うのがいいと思います。
ジッター軽減はどういった環境下でもそれなりの効果は得られます。


以上がLinuxオーディオ構成の全てです。
詳細はホームページをご覧ください。


そしていま私が最もお薦めしたいのは

Xubuntu Minimal 23.04 linux-image-6.3.0.1003-lowlatency

です。
つい先日リリースされた最新バージョンのLinuxですが、
これが結構いいんです。

また、
しっかりとした大型のオーディオセットでは
Xubuntu Core 21.10 linux-image-5.13.0-30-lowlatency
がベストでしょう。
しかし残念ながら、これは今、ネットからダウンロードできず、結果、
インストールして使用できない状態となっております。
私は手持ちの.isoファイルを使って適宜構築作成しています。




考察

Linuxオーディオの音はまさにHiFi、原音忠実な再生音です。MPDというデーモンアプリがとても優れていることに加え、Linux特有のALSAという音のコントロール方式がこれをもたらしていることの基本だと思います。

LinuxではPulseAudioや、近年、本格的に導入されてきているPipeWireという、ALSAをコントロールするドライバーシステムがありますが、それだと音源から音の出口までのステップが増加してしまい、その結果「音質」が低下します。実際、PulseAudio経由で再生した音とALSAダイレクトで再生した音とを聴き比べるとオーディオ的に歴然とした差があります。PulseAudioなどを軽するとLinuxの音と言っても、MacやWindowsなどの音よりも若干マシという程度です。

私が最初に出会ったLinuxオーディオはDaphileでした。DaphileはLinuxベースのネットワークオーディオプレーヤーシステムで、そこには一連のソフトが統合されています。そしてこれをインストールすることよって、PCがネットワークオーディオプレーヤーとなります。そして何よりその音が澄んで素晴らしいです。その音質と使い勝手の良さは洗練されていて、申し上げましたようにQobuzやTidalもハイレゾでダイレクトに再生できます。これはスタンドアローン方式でも使用可能であり、ネットワークオーディオプレーヤーとして本当に完成されたものです。作者のセンスと能力にはただただ敬意を表するのみです。

しかし、あえて私がこのページを作成してXubuntuオーディオをお薦めしたことには理由があります。それは率直に申し上げて、Daphileよりも音がいいからです。もちろんDaphileの音も素晴らしいです。私のホームページに書き込んだように、優美で心に染みるバランスのとても良い音がいたします。ただ迫力は少し控えめです。そしてXubuntu CoreあるいはXubuntu Minimalオーディオはそれを凌駕しています。

ここで少し気になることがあるかもしれません。それはlight MPDなどの超軽量音楽専用の軽量LinuxプレーヤーシステムあるいはPuppy Linuxのような超軽量Linuxは検討していなかったということです。
その理由はひとことで言えば、Macへのインストールがなかなかうまくゆかなかったからということです。実際にlight MPDのインストール稼働はいまだうまくいっていません。なんとか立ち上げて別のPCのCantataからコントロールできそうな状態まで辿り着いたことがありましたが、残念ながら音が出るまでには至りませんでした。

先日、多少ともLinxuを扱い慣れてきたと再チャレンジしたところ、Puppy Linuxはなんとかインストールでき、プレーヤーとして稼働するようになりました。Puppy Linuxを使うとものすごく迫力のある音がして、とてもびっくりしました。これまで扱ってきたLinuxとは一線を画した音です。ただ、聴いていて少し音のバランスが乱れていると感じられ、面白いが聴き疲れのする音でした。オーディオ的には「少し変わった感じの音」という印象です。これはあくまでもMacを使って試した結果です。ひょっとするとlight MPDなどでは違っているのかもしれませんが、残念ながらそれ以上の検討はいまだできておりません。が、Puppy Linuxの結果からはあえて努力する意欲はいまのところ湧いてきません。

ネットなどではいろいろな意見があるようですが私は、ピュアオーディオ販売サイトの代表である逸品館の記載にもあるように「Macの方が一般のWindows機器より音がいい」ということを実感しております。これは実際に色々試してみた結果です。つまり耳から、音から入った結果です。
USBケーブルで音が変わるといったオカルト的なことがピュアオーディオの世界では普通に論じられています。これにはさすがの私も、まさか!とは思いました。アナログ伝播に用いるケーブルならまだしも、デジタルの伝播でそんな違いがあろうはずがない、と思いました。ところがどうでしょう。すごく大きな違いではありませんが、音の艶や響きが違うんです。おそらくそれは安価なイヤホンや高級ではない小型オーディオシステムでは感じないかもしれません。大型のスピーカーを用いたピュアオーディオシステムでじっくり聴きますとその違いがはっきりと聴き取られます。もしかすると高級なヘッドホンでもわかるかもしれません。反対意見はあるかもしれませんが、それが事実です。
ピュアオーディオというのはそのような微妙な音の違いお金を注ぎ込んでしまうという悪い病気ではありますが、それによって満足が得られるのであればそれはそれで否定できないでしょう。ただ私はそう言ったケーブル、あるいは電源の安定性とかスイッチングノイズなどの類はあまり深追いしないこととしています。私がいろいろな機器にLinux OSをインストールしてオーディオプレーヤーを作成した経験では、あるいは昔、PCオーディオを追求してMacとWindows機器を聴き比べてみた結果では、明らかに「Mac>Windows機器」という結果でした。私はLinux OSを扱う当初からあるいはDaphileをインストールして試した時からIntel Macばかり使用してきました。

同じLinuxに基づいたOSでありながらXubuntuの音が最も素晴らしく感じられるのはどうしてなのか、それはわかりません。DaphileやPuppy Linuxの結果からはシステムが小さいほど音がいいというものでもないということがわかります。Xubuntu Coreは1.2 MB、Xubuntu Minimalは1.9 MBもあります。もちろん容量が大きいほうがいいというようなことはありません。加えて同一kernelを使ってもそれを使うLinux OSシステムによって音が違います。例えばUbuntuとXubuntuあるいはLubuntuではそれぞれ全くと言って良いほど音が違います。

オススメのシステムは現時点、Xubuntu Minimal 23.04 linux-image-6.3.0-1003-lowlatencyです。kernelを替えると音がまた違ってきます。柔らかくなったり透明感が高くなったりと。いろいろなkernelをXubuntuにインストールした結果、現時点の最新lowlatency kernelがもっとも相応しいと感じられました。躍動感を強く感じる深みのあるいい音です。ほとんどの方にはこれをお薦めします。ただ、これを使って大型のオーディオシステムを稼働すると音が少しキンキンして長く聴くのは辛いかもしれません。そのような場合はXubuntu Core 21.10 linux-image-5.13.0-30-lowlatencyが理想的なのですが、残念ながらそれは現在、ダウンロードしてインストールすることはできなくなってしまっています。

みなさま、まずはXubuntu Minimal 23.04 linux-image-6.3.0-1003-lowlatencyでLinuxオーディオプレーヤーを作って聴いてみてください!
わたしのホームページを参考にすれば少し努力すればなんとか作り上げられます。しかも タダで!



ここに記載された方法で作成されたオーディオプレーヤーは音がとても良いことにくわえ、低ノイズとワイドレンジに支えられ演奏者の息遣い意気込み、力の入れ具合、力の抜き具合などしっかり感じ取ることができます。それだけの力をこのオーディオプレーヤーはもっています。私が最初にこの感覚を覚えたのは「Mark Levinson」の音を聴いた時でした。その感覚を忘れることができずこれを追い求めつづけました。そしてついにLinux オーディオ、ことにこのXbutuntu Coreオーディオプレーヤーで実現することが、いやそれさえ越えることができたのです。それくらい素晴らしいオーディオプレーヤーなのです。是非ともこのオーディオプレーヤー作成に挑戦され、その素晴らしい音と演奏の世界を味わっていただければと願っております。オーディオの「生演奏」を味わってください。


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