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いきすぎゲーム紹介① 幻想水滸伝IV

初めまして、生須(いきす)と申します。
今回は幻想水滸伝IVについてご紹介をしようと思います。
おもっきしネタバレを含むのであしからず。

・幻想水滸伝シリーズとは?

皆さんは幻想水滸伝シリーズをご存じだろうか。
初代は1995年にKONAMI(KONMAIでもKOANMIでもない)からPS1向けに発売されており、
仲間を108人(厳密には主人公も含めて108人なので違うけど)集めることができる、斬新なRPGである。
108人(一人ひとり宿星が決まっており、108星とも呼ばれる)の仲間には
機械じみたからくり丸(幻水1)だとか、タコのモンスターであるアビズボア(幻水2)だとか、多種多様なキャラクターたちが存在し、それぞれ仲間にすることができる。
基本的には主人公は境遇が悲惨であり、母国を追い出されたりして
別の場所で本拠地を見つけて、そこで仲間を集めて敵国と戦って打ち勝つ、といった展開が多い。
そんでもって……いや前置きが長過ぎる。
幻水は108人仲間を集めて敵国とわちゃわちゃしたりするゲームである(適当)

・なぜいきなりIVからなのか?

幻水をよく知らない方からはなぜいきなりIVから始めるのか謎であろうかと思う。

それには実は深いわけがあり、
実は、幻水シリーズの時系列的にはIVはIの約150年前を舞台としており、
作品で見ると4→5→1→2→3の順となっている。
なので、IVから最初に紹介することで実にスムーズな導入を…

というのは嘘で私がIVが一番好きだからである。

・なぜ推すのか?

では、幻想水滸伝IVがなぜ好きなのかという本題にようやく入れる…

実はこのゲーム、2004年度KOTY候補に選ばれており、世間的な評価は
微妙であると言っていいであろう。
その理由としては、
・戦闘がなんか面白くなくなった
・ストーリーがお粗末
・船の移動が難しい
・テンポが悪い
などが挙げられるが、一つずつ見ていくことにする。

・戦闘が面白くなくなった
まず、幻水1~3までは戦闘時のパーティは6人であり、(3は若干違うけど)
協力攻撃やらキャラクターがそれぞれ動いているのがスピーディだったり
見ていて楽しかったりしたものだった。
それが幻水4になってパーティは4人になってしまい、また動きもなんか
もっさりしてしまい、今までの幻水をやっていた人からするとコレジャナイ感が強かったみたいである。
また、後に・テンポが悪いの所でも言及するが、
この作品、全体的にエンカウント率がやたら高く、ちょっと移動したらすぐ敵とエンカウントしてしまう。
エンカウントをカットできる王者の紋章というものがあるが、これが手に入るのはなんとラスダンである(遅い)
また、出てくるモンスターの種類も色違い的なもので水増しされており、新しいところへ行っても基本どこかで見たようなモンスターが出てくるだけである。新しいモンスターと出会えるワクワク感などは皆無といっていいだろう。

・ストーリーがお粗末
※ネタバレを含むので注意
主人公が宿すことになる罰の紋章は自分の命を代償にとてつもない破壊力を誇るというものであるのだが、戦争においてこの主人公の罰の紋章頼りで済ませてしまうことがまあ多い。主人公サイドには軍師(これもシリーズ恒例で、108星の仲間の中にはだいたい軍師が入っている)がいるのだが、こいつがあまりにも無能であり、主人公は何度も罰の紋章を使わされてしまっている。仮にも軍師であるのなら、主人公勢力内の他の人材を用いるだの搦手を使うだのもっとスマートに攻略をしてほしいところであるのだが、この作品においてはそのようなところはほぼ無く、しかも実はこの無能軍師(エレノアという)は敵国の実質トップであるグレアム・クレイという男と因縁があり、勝手に敵国に乗り込んで殺されかけるみたいなこともする始末である。
ベストエンドを見るとまあ一応納得はできる内容であるが、それでも主人公があまりにもかわいそうである(なぜかベストエンディングでは死んだと思って小舟に乗せられて海に流されている)

・船の移動が難しい
幻水IVの舞台は群島諸島という、海が主体の舞台であるので、移動は基本的に船(中世の船を思い浮かべてもらえばいい)であるのだが、この船の移動がクセが強く、旋回や前進がそこそこもっさりしていたり、前述させてもらっているエンカウント率が高い件と相まってプレイヤーにストレスを与えてくる。
船で島に上陸する際、近寄り方が不適当だと謎の力で船が弾かれ、上陸することができない。(上に迂回させられるので大体無駄エンカウントが発生する)
また、1周目ではマップは解放されておらず、行ったことがあるところしか表示されないようになっている。このため、1周目では主要な島がどこにあるのかよくわからず、大体の方角で進んでも島が見つからず、無駄にエンカウントだけが発生するたのしいたのしい海の旅がプレー時間の大半を占める、なんてことが往々にして発生する。
このゲームは慣れるまではプレー時間の半分以上は船を運転しているか、戦闘をしているかなのである。

・テンポが悪い
全体的にテンポが悪いと思える箇所が多い。
一つ目は前述の通り、あまりにもエンカウントが多いことである。
二つ目も前述の通り、船の操作と無駄に広いワールドマップである。
三つ目は海戦である。海戦とは、海の上で行われるシリーズ恒例の戦争イベントといえばいいだろうか。(1~3では陸上で行われるが)
この海戦だが、紋章砲という属性が5つある攻撃手段でひたすらじゃんけんを行うというイベントなのであるが、これが酷く運ゲーである。
序盤はまともなじゃんけんなので特に問題はないのだが、後半に至ってはグーチョキパーのカードを持っていて、どれか一つを出してくる相手に向かってグーかチョキしか出せないなんて事態が発生しうる。もちろん、海戦が始まる前に相手の属性を確認することができるのだが、最善の編成をしても50%ぐらいで負けてしまう事態が発生する。また、船を直接近づけることで
白兵戦という通常戦闘を強いてくることもあるのだが、この白兵戦で戦うことになる敵が意味わからんぐらい強く、編成によっては瞬殺されてもおかしくないほどである。
ただ、こう書いておいてなんだが、運が良ければあっさり勝てるし、大抵はサクッと勝てるので上のようにハマることはあまりないと思われる。この海戦も無駄にもっさりしているので、もし負けると当然やり直しになってしまってうんざりさせられてしまうかもしれない。


あれ…なんか紹介しようと思ったらネガティブなことしか書けていないな…
ではこのゲームの面白いところを紹介していく。

・真なる腕の紋章
多分このゲームでいちばん有名な紋章はこれだと思う。
主人公の友達であるスノウ・フィンガーフート君が宿すことになる紋章である。
ガイエン公国のラズリルというところで海兵のタマゴをやっている主人公とスノウ君たち(他にも何人かいる)は、
実戦訓練として近隣の島であるミドルポートという島に哨戒だとかおつかいだとかの任務で船の指揮を取ることになるのだが、ある日スノウ君が指揮する船(主人公も同乗している)がクレイ商会のラマダという男が乗っている船を護衛している時に、ブランドという男が率いる海賊団に襲われてしまう。
その時に砲撃を受けて船が大きく揺れ、スノウ君は腕を打ち付けてしまう。
その際に発した有名なセリフがこれである。

画像1

!?
これを受けてなんとスノウ君は依頼されている護衛を放棄して商会の船を見捨てて帰ると言い出してしまう。
それについて呆れた主人公(と同乗してた海兵達)は腕が動かないスノウ君に変わって海賊ブランドと一戦交え、色々ありますが一応勝利する。

さて、その戦闘中にスノウ君は何をしていたのだろうか?

画像2

えっ……!?
腕が動かないはずのスノウ君、なんと一人船を漕いで逃げ出していた。
その後、主人公の船を助けに来た団長を見つけた時のシーンが上の画像である。

とまあこの後も色々あって死んでしまう団長の死を主人公のせいにしたり、無策によりラズリルの兵力を減らしたりとやりたい放題のスノウ君、後にはラズリルを敵国に売り渡したり、海賊になって主人公の船を襲ったりとクズ方面でやりたい放題である。

で、このスノウ君、なんと選択によっては首を切る事が可能である。ただ、首を切ってしまうと108星揃わなくなってしまうので、プレイヤーは仏のような心でスノウ君を許してあげないとベストエンドを見ることができなくなってしまうのだ。ウケる!!!!!!

真なる腕の紋章に関してはそんなスノウ君がネタになったものである。
一応補足するとスノウ君は無能でありクズであったが、別に悪人というわけではないので主人公が許してあげると反省して別人になったかのように素直になる。

・らくがきエンド
主人公はスノウ君にハメられてラズリルから追放されてしまうのだが、
主人公を不憫に思った研修生の仲間2人とネコボルトのチープーが一緒についてきてくれることに。
追放された後に色々あって無人島に流れ着くのだが、ここでは無人島を脱出するために船(イカダ)を作ることになり、その材料を集めたりして数日を過ごし、色々あって船は完成、無人島を脱出…というのが本来の流れであるが、なんと無人島に流れ着いた時の選択肢に「この島で過ごすのも悪くない」といった物があり、仲間も引き止めるがそれを振り切って無人島で過ごす選択肢を選び続けると、なんと無人島から出られなくなってしまう。
この選択肢を選ぶと、主人公達のアイコンが落書きのような白黒(普段はカラー)の画像に変わり、延々と無人島の日々を過ごすことしかできなくなってしまう。
このゲームが出た当初はネット上にも情報が少なく、この無人島エンドでセーブしてしまい、最初からやり直すことになってしまった人が存在したという……


ええ、私です。
まさか永遠に出られなくなるなんて思わないよなあ!!?????


そんなこんなで色々な思い出がある幻水IVですが、あまりやったことがある人は少ないと思われるので、気が向いたらやってみてほしい。たぶん中古ゲームショップで100円とかで売ってるし。

この記事を見て幻水IVをやってみようかな…となった方が居ればうれしい。ぜひとも一緒にRTAしましょう。
私はいやです。

~終わり~
スノウ君を書きたいがために書いたら思ったより長くなってしまった…

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