はじめに

E-VOXの通信販売が決定しました！
VA購買部にて受付開始日時 ： 4月19日（火）18：00 予定https://plus.koubaibu.jp/item/ive_va_fes21_cd_e_vox/

C99にて販売されたI've 20th Anniversary E-VOXは、過去のI'veの未収録楽曲に加え、新曲を追加したCD8枚組（全78曲、新録7曲）が収録されたCD BOXである。（未収録楽曲の定義としては「I've Girl's Compilation及び、I've MANIA TRACKSに収録されていない曲」）今回の場合、ゲームの特典CDに収録されている曲やメーカーが販売したサントラ、PCゲームの中で使用されている（データはある）がCD音源になっていない曲等、新品として正規ルートで購入できないものばかりが収録されている。
値段は15,000円で、これを高いと取るか安いと取るかはそれぞれかもしれないが、このCD BOXがいかにお得かということを、収録されている楽曲を振り返りながら確認しようと思う。

結論

中古市場価格で199,297円が15,000円、CD枚数61枚が7+1枚に収まるので確実に安くて得。

E-VOXに収録されている楽曲を全部定価で購入しようとすると405,851円（推定)もの金額がかかる。インストの収録がないとはいえ、ボーカル曲だけでいい人はこのBOXがあれば十分。もしI'veの楽曲を集めようとしたときにはお金だけ出せば買えるというものではなく、中古市場に在庫はあるかはもちろんこと、1枚を探し出す手間もかかるし時間もかかる。それをこのE-VOXワンクリックで済むのであればそれに越したことはない。

値段ばかりに目が向いてしまうが、61枚が7枚に収まっていることのメリットも大きい。CDケース込みで1枚約108g、E-VOX1箱で864gだが、これを個別のCDで所持していた場合6,588g。ざっくり計算（シングルCD1枚=108g）だが、約5kgもの重さの差異があり、計算もシングルCD1枚の重さの為、
実際はオタク特有の大きい箱に封入されていたりするのでもっと重い。

枚数に関しても同じことがいえる。
CDを61枚収納しようとしたとき厚さが約1.2cmのため73㎝（これも最小)もの長さとなる。しまうにせよ、持ち運ぶにせよ、探すにせよ、維持管理や整理整頓が圧倒的に楽というアドバンテージもある。
いろんな面でお得であるということは間違いない。

レビュー＆解説

E-VOXはリリースされた年代ごとにDisc分けされている
この収録されている曲に関して、要点レビューをディスクごとにしてみたいと思う。

Disc.1

1999-2000年の楽曲が収録されていたDisc.1
アーティストも古く、マニトラにも収録されなかった曲が多く入っています。特にTreating 2Uの伊之助の曲や、今も歌われ続けている「See-You 小さな永遠-」の原曲版。I've初（？）のキャラソンでもある片桐明日香等、LIVEでも歌われたことのないような曲が収録されている。

価格を調べていて驚いたことがあり、このCROWD Vocal Collectionの価格が9,000円になっていたこと。ちなみにどうでもいい小話だがジャケットには「Vorcal Collection」となっておりほぼ間違いなく誤字なのだが、
ANIM Vocal Colletionも同様の記載があり、わざとなのか誤字なのかはもう誰もわからない・・・。

一時期は入荷即売り切れの常連だったEMU Original Sound Track vol.01や、
公式通販で1000円くらいで投げ売りされてたせんぱいの特典Discが中古で10,000円になっていたり、時代が古いこともあって全体的に購入しにくい傾向にある。

Disc.2

Twitterにも書いたのだが、もう少しだけリリースが早ければ文句なしの価値だったE-VOX。KOTOKOがリリースしたThe Bibleと収録曲がダブってしまっており、それがちょっと惜しいそんなDisc.2
特に「遮光」はデータが飛んで再アレンジしたというのが有名な話で、The Bibleに収録される際も、E-VOXにも収録されている「Ideal Forest」と並んで、この曲だけで1万なんぼの価値があるとまで盛り上がっていた。
ということから察するように、ほぼKOTOKOであり、ほぼThe Bibleに収録されてしまっている。
そんな中でも、Disc.1にもあってEMU OSTに収録されている「夏草の線路」のオリジナル。ShortCircuitに収録されたものはずっと聞いてるが、意外と公式収録されていなかった「恋愛CHU!」、「SAVE YOUR HEART」など、聞きなじみはあるがオリジナル版を聞いたことがない曲が多く収録されている。
PUSH!に収録されていた遮光もThe Bibleに収録されているし、他の曲もそこまでレアというわけではない。
強いていうのであれば、DeepFantasy Mini FANDISC-piere-に収録されている
Time rolls on...- FISH TONE mix-がとても良いアレンジなので、探して購入してみてほしいなというところ。（全体的に非Remix曲を収録しているコンセプトっぽいので外れたようだがちょっともったいない)

Disc.3

KOTOKOが活躍しだしていた時期はKOTOKO率が高いのはしょうがなくなってしまうのだが、その中でも価値のある曲が詰まっているDisc.3

まず触れるべきは川田まみの「抱きしめて愛おしく美しく」
これが収録されていることでE-VOXの価値をぐっと上げている。
原因はこの曲を聴く手段にあるのだが、現行としては3つある。

①PCゲームを購入する
ゲームディスク内にこの曲のデータが収録されているのだが、mp.3であり、これ以外に聞く方法はない

②公式ホームページよりDLする
上記したようにmp3しかなかったため公式からWAVが配布された
しかし公式HPは閉鎖されており、インターネットの海からページのキャッシュを探し出しDLすることが可能

③公式が配布した（とされてる）CDを探す
インターネットが未だ普及しきっていないため、DLではなく現物配布を要求した層があるらしく、公式で手焼きされたディスクが配布されたらしい・・・が、現物を見たことある人は多分おらず、メルカリでは手焼きCDが違法コピー販売までされる事態

というように、まともな手段で聞くことができないというのが現状であり、
それを公式から販売されるということがとても価値のある商品である
また、LIVEでは（昔は）定番であり、ユーザーの望むガルコン収録希望曲筆頭の「Just as time is running out」（インタビューを読む限り、CDのコンセプトや曲のつながりで泣く泣く収録を見送った曲があるとのことで、見送ったとされる曲の中にも多分含まれていると思う)。島宮えい子の中でも特に珍しく、ひぐらし系の曲や、ヒーリング系の曲からは想像もつかないポップな曲の「Pirouette」や、当時avex所属の某アーティストのパクリ曲といわれ炎上した「空を舞う翼」のオリジナル版（この曲に限らずwata氏のPOPっぽい曲は少なからずavex色が濃く、DoAs、あゆ、HALあたりに酷似した曲は結構あったが、その中でもこれは特になので）といったように、聞いたことあるけど収録されていなかった曲や、まったく聞いたことのない意外な曲といったものが収録されている。

Disc.4

このE-VOXはこの曲の為に売れているといっても過言ではない曲「Spiral」
懲らしめ2のお返しCDにのみ収録されているこの楽曲は、I'veの楽曲収集勢によるゲームの中古市場の対策として投入された「ユーザーアンケートをメーカーに送付すると、I'veの曲が収録されたCDが送付される」という（ユーザーアンケートはがきがないと買い取り額が下がる）システムによるCDで、このやり方が十数年後にとんでもない中古価格をつけてしまうことは、当時は想像だにしていなかったと思われる。

I've楽曲収集の中でも特に難関とされている3つはすべてこの系統のCDとなり、

・My dear アレながおじさん 完全制覇CD-ROM
・PILE☆DRIVER 完全制覇CD-ROM
・懲らしめ2　お返しCD

数がない、値段が高いに加え、現購入者が手放さない
ということから、5000円程度だった相場がどんどん跳ね上がり、
特にこの「Spiral」が収録されている上記CDに関しては8万という値段まで跳ね上がり、落ち着いたものの、現状も6万前後を推移している（金さえ出せば変えるという意味では入手難易度自体はとても低い)
E-VOXの収録曲が公開された際に、1E-VOX=6Spiralなので圧倒的に安いとまで言われ盛り上がった。
それ以外にも松澤由美のI've楽曲や、実は収録されていなかった「Sledgehummer Romance」「rime」「Do You Feel Loved?」等、
も収録されている・・・がThe Bibleにも収録されているのが本当に惜しい。

Disc.5

武道館以降となり2005-2011が収録されているDisc.5
この年代までくるとほとんどが聞きなじみのある曲かる、コミケ等でなんだかんだ買えてしまっていた曲の中で、「Ideal Forest」はThe Bibleが発売されるまでフルコーラス配布はなく、事実上の初収録だった曲であり、何度も書くが発売がE-VOXがもうちょっと早く出ていれば、存在価値がぐぐっと上がっていた可能性が・・・。
「あなたが好き」に関しては全く別曲として収録されてしまっているが、
ここ以外では聞くことのできないI've Original Songとなっており、E-VOXに収録されているアコースティック版は、多分I've Talk Jamにて詩月カオリがスタジオ歌唱したときに近いものなのかなと思われる。
また、I'veと近いメーカーでもある戯画の曲だがなぜか収録されていなかった「allegretto-そらときみ-」や、これまた近いSelenによる「cover link」といった名曲も収録されており、やっと聞ける曲というのも多い。

Disc.6

このDisc.6に関してはE-VOXの価値を上げる曲が多数収録されている
まず「Morning glory -栄光の朝」これはI'veとビジュアルアーツのコラボという形で13㎝の上原さんが作成した「夏色あさがおレジデンス」という、廃校が決まった学校を軽音部が救うという、どこかで聞いたことのあるような設定ではあるものの、（高瀬さんは「けいおん！なんてぶっ飛ばせ！」とLIVEのMCで言い、上原さんは「ノーコメント」と言っていた)I'veとコラボして3曲収録されることが、I've Holly knight diffusionにて発表されており、そのうちの2曲「smile」と「Got it!!」がコミケで発売されたものの・・・残り1曲の情報が全く出ず、ゲームに特典が付くなんて話も出ず、しれっと発売されたのだが、ゲームをプレイして初めて「Morning glory -栄光の朝」を聞くことができる。そのうえ、データディスクをひっくり返しても曲データはなく、いろいろあれこれやると「nwa」というファイルが出てくる。これをこねくり回してようやく聞ける曲であり、事実上の初収録曲。
ここに収録されるまでに様々な収録機会があったものの、
「VA Compilation Album Panorama」シリーズに収録されると思いきや収録されることなくシリーズ完結と言われ、川田まみ引退BESTの「"F"」の初回限定Bonus Discにも収録されず、これはもう終わった・・・お蔵入りだ・・・と誰もが思った中でのE-VOXの収録というのは誰もが喜んだ。

次は「サブリミナル・アジェンダ」
比較的曲自体も新しく、この案件にkンしては誰もが記憶にあると思うのだが説明すると、少し前に「ユーザーアンケートを送付するとI'veの曲が収録されたCDが返送される」といった、それはもう古のシステムであり、これをやると中古価格がとんでもなく吊り上がるということが実証されてる中で
このシステムを復活させたのが皆もご存じあのメーカー（あえて濁す）
このメーカーは「I'veに曲を発注するためにエロゲを作っている」をほぼ公言しており、そのためには手段を択ばないというか、ここでは書けない、言えないことばかりなのだが、しかし曲は良い。この「サブリミナル・アジェンダ」も様々な伏線がある

E-VOXからは少し話は離れるが・・・
ほぼ活動を停止しており、KOTOKO横浜アリーナLIVEにて復活したOuterに新曲発注したとか、（しかもエロゲメーカーのFC限定販売というI'veの中でも極めて入手困難)こういう曲が欲しいけどストーリーと全然あってないから全く違うシナリオ渡して曲作らせたとか、まぁいろいろ出てくるんですが、
「サブリミナル・アジェンダ」に関しては、復活！HARD STUFFを前面に押し出し、原点回帰を明言し、出来上がった曲はそれはもう最高ですよ、HARD STUFFらしさが全開で、サンプリングのラップも入っているこの曲
ゲームを購入し、中のユーザーアンケートを送るともちろんCDは送り返されてきた・・・発売日に送った僕は。

いろんな情報が入り混じっており、多分ではあるがその場対応が爆発したかたちだとは思うのだが、リリースされて2週目以降はハガキを送り返してもCDが返送されてこない事態が発生。このメーカーのアレなところを知っている一部ユーザーは「これは即送らないとヤバい」となんとなく分かっていたが、このシステム「いつまで」が全く明記されておらず、送るのが遅いのが悪いのか、返送しないのが悪いのか、もうわけわからん状態になっており、結果どうなったのかも正直自分はつかめていない。
その結果、このCDは現時点でも2万円越えという状況である。

I've Girl's Compilationには100%収録されることがない「ハッピー→GO☆ラッキ→」このCDも中古で買うのは簡単なのだが経緯を少し書くと・・・
ゲームの発売が延期になり、お詫びという形で初回盤にはサントラCDを付けますという話があった（記憶）。しかしそれhあ販売店には明記されていな特典付きで、箱の中にしれっと入ってる程度となっており、サントラ抜いて売却したが、まさかの完品満額買取だった。発売も2年近く延期されていたため本当にしれっと発売された感があり、E-VOX収録にあたり未公開だった作詞も表示されるかなと思ったが未公開のままであった（木田さんでないのは確定）。
それ以外も現クリエイターのNAMIの曲や、コミケでのみシングルが販売された戯画の曲など、記憶に新しいが収録されていない曲が多々

Disc.7

ここまでくると収録されていない曲の方が少なくなってきており、
見たことあったり入手しやすい曲が多い中で、「crossing way」はPS VITA版の蒼の彼方のフォーリズム主題歌であり、CDもVITA版かつ豪華版にしか入っていなかったものである。

はにつまH'sのMiniAlbumのようなゲーム購入特典CDもまだまだある中で、
金色らラブリッチェや銀色。遥かのように、サントラ単体を一般流通商品として販売することも多く、ゲームを買わなくてもCDが発売されるなら買おうかな・・というのは比較的多かったが・・・

なぜか「このこびない彼女の処方箋」に関しては異常にプレ値がついている
一般流通したCDなのだがずーっと高い値が付き続けている
CDは普通のCDよりも大きい箱に入っていて（収納できない）、アクリルスタンド（いらない）や、ボイスドラマ（聞いてない）が入っており、CDのみの通常版と呼ばれるものが流通していないっぽいため、作品の人気度は正直分からないのだが、近年に一般流通に乗った商品とにかく高い。

Disc.8

こちらは全曲完全新録であり解説は行わないが、C.G mix ＆IKUやRINA & 佐藤アスカのような珍しいツインボーカル曲も収録されており、上記曲を全曲もている人（は多分片手で数える程度だと思うが)でも全然アリなこのCD。

おわりに

I'veの20周年を締めくくるこのE-VOX
20年も続いているコンテンツは、どうしても新規層の過去曲入手がネックになってくる。また、最近流行りのアニクラDJが使いがちな「I've Sound Collection」という、一昔前に大流行したファイル共有で流されたZip一式などが利用され、とにかく非正規利用が多かったが、このような形で再販されれることはいいことだと思うし、せっかく聞くならしっかりと公式に還元する形で利用してほしいと思う人が多いと思う。
高いように見えるが、実はそんなに高くないE-VOXを是非。