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特撮ヴィラン語り ~その116 キャンサー・ゾディアーツ/鬼島夏児~

学園ドラマと宇宙ロマンを仮面ライダーでやるというコンセプト大渋滞だった「仮面ライダーフォーゼ」。あまりに渋滞してて割とノリについていくのが大変だったんですが(何)、その中で怪人:ゾディアーツがみんなひたすらカッコいいのが個人的にすごく好きなんですよね。星座モチーフというコンセプトも面白いし、デザインも緻密で。
担当されたのは漫画家の麻宮騎亜先生で、代表作は「サイレントメビウス」「怪傑蒸気探偵団」。2000年代初頭のアニメブームを知るヲタクには馴染みあるタイトルじゃないでしょうか?

世代じゃない人はごめんなさい

そんなゾディアーツには好きなキャラも多いんですが、今回紹介するのは中盤戦で活躍した幹部クラスの1体。カニ座モチーフのキャンサー・ゾディアーツです。
「フォーゼ」における幹部クラスの怪人は通称「ホロスコープス」と呼ばれ、星占いでもお馴染みの12星座がモチーフ。ただ最初の時点では4体しかメンバーがおらず、残り8体の「ホロスコープス」になれる素質を持つ人間を探すため、黒幕たちは天ノ川学園高等学校の生徒たちにゾディアーツに変身できるスイッチを配り、その力の成長を見守ります。
そんなゾディアーツになった生徒が巻き起こす事件を解決するのが基本的な「フォーゼ」の展開なんですが、このキャンサー・ゾディアーツはそういった事件を経て見事に「ホロスコープス」に覚醒した個体でした。

変身するのは、落語研究会に所属する鬼島夏児君。常日頃から扇子を持ち歩き謎かけをする陽気な青年ですが、ある日その扇子を先生に没収されたことを腹いせにペガサス・ゾディアーツに変身。
先生が習っていたキックボクシングのフォームを真似ることで自分は疑いがかからないようにしつつ、気に入らない生徒たちへの暴行事件を引き起こしました。

いや見よう見まねでよくマスターしたな君
落語家より格闘家向きちゃうんか君

そんな悪行がバレてフォーゼに倒されたかと思いきや、なんと「ホロスコープス」の資質に覚醒。キャンサー・ゾディアーツに姿を変えます。
以降は他の幹部同様に他の生徒にスイッチを配る側に回りますが、まぁ急成長して幹部入りした若造ですからねー。生意気なんですよ。謎かけや駄洒落を使って相手を小馬鹿にするし、まぁホント口から生まれたっていうタイプのおしゃべりキャラ。
リブラ・ゾディアーツに変身する速水校長相手でも「いくら校長でも、同じホロスコープスなら同格でしょ」って全く遠慮せず皮肉りまくりで。
「君のくだらない駄洒落には殺意が湧くよ」とまで言わせてますからね。

校長、相手は生徒だから。ハウスハウス。どーどー。

しかしまあ面白いキャラだったのは間違いないです。なんか語録みたいのがまとまってるサイトないかなあw

さてデザインに目を向けると、まぁイケメンな蟹怪人ですよね。トゲトゲしくも細身でスラッとしてて。兜っぽい頭もいい。
最終的には巨大タカアシガニみたいなキャンサー・ノヴァという形態になるんですが、そうなると胴体に実はデカイ口があって。そこから長ーい舌も出します。でもそれ、最期のやられシーンでしか出ないんですよ。
何でも後付けで脚本に追加された設定で、デザイン時点では口すらなかったので、放映された時に初めて麻宮先生も知ったそうです。
口八丁舌先八寸な鬼島君にはぴったりの追加設定でしたw

matthew

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