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罠バーン対策 〜知識編:要注意カードの把握〜【遊戯王マスターデュエル】

(※この記事は知識編と対応編に分かれているうちの知識編です。対策記事ですが、バーンを使う側の勉強にも役立つと思います。対応編のリンクは記事の最後にあります。)

遊戯王の話、するぞ!!!
マスターデュエルにもマスターランクが追加された、烙印ビーステッドやティアラメンツやスプライト環境の6月。
後攻連敗で降格して萎えちゃったので思い切ってバーンデッキに切り替えたら面白いぐらい勝ててマスターランクに到達できました。

やってて思ったのですが、みんなバーンデッキの対策がずさんすぎる!!!
本来こんなラクに勝てるわけないんです。引きが上振れた上で相手依存でしか勝てない上にリソース使い切りの罠デッキで。
イシズ墓地肥やしでバーンカード見えた時点でプレイングで警戒すればティアラメンツで負けることはほぼないはずなんですが……
と、いうわけで今回は相手が罠バーンデッキだとわかったところからのプレイングでの対策で考えるべきことを整理してみました。
長くなってしまったので記事を知識編と対応編に分けます。バーン系のカード名言われてある程度効果が分かる人は対応編から読んでOKです。
視点としては普通のビートダウンデッキでバーンデッキを相手にするシチュエーションを想定します。「自分」「相手」がわかりにくい部分では「ビート側」「バーン側」と表記します。

※構築による対策が必要なほど人口が多くないので、その話はあまりしません。羽根帚拮抗入れましょう。
※筆者は「バーンデッキを粉砕してきた立場」ではなく「バーンデッキを好んで使う立場」からされて嫌なことを考える形で書きますので、実績があるわけではありません。一応バーン側としては上と似たようなデッキで2022年6月(相剣デスフェニ環境)にダイヤ1には到達したりもしています。


罠バーンデッキとは

罠カードで効果ダメージを与えることによる勝利を狙うデッキです。

強み:
モンスターに対する妨害を受けず相手のデッキのカードを腐らせることができる。
やっていることはメタビートや神碑と似ていて、永続や妨害モンスターで相手のメインカードを機能停止させて戦闘で殴るメタビート、デッキ破壊をする神碑に対し、罠バーンは相手の妨害はあまりせずにライフアドバンテージの争いという別ゲーに持ち込んで、条件が整うと唐突に相手が死ぬといった感じ。
手札や盤面でどれだけアド差をつけられていてもライフさえ奪えれば勝ちです。
引いたカードをガバ伏せしてぶつける系のデッキなので、後攻も(エンドサイク等で除去されない限りは)あまり気にならないです。

弱み:
罠カードは単発使い切りのため、リソースがすぐになくなります。ドローソースが必須となるので相手のうららが有効に働いてしまいます。(1枚で相手を詰ませるカードがあるわけではないのでメタビートより重いと思います。)
バーンカードかドローソース以外のカードを採用するとライフが削りきれなくなるため、必然的に妨害手段が限られ、相手の展開は数を数えながら眺めることになります。ライフアドバンテージが重要なので神の宣告等も積みにくいです。
また、バーンカードで与えられるダメージは相手依存のものが主なので、プレイングで警戒されるだけでかなり苦しいです。

バーンデッキの種類はいくつかありますが、この記事では【チェーンバーン】と【攻撃反射バーン】(【ウォールバーン】とも呼ばれる。)について対策を考えます。これらがランクマでの勝ちが現実的でかつプレイングで対策ができるからです。
他に【シモッチバーン】などありますが、手札によってはほぼ先攻ワンキルみたいなもんで対策しようがないので省きます。
モンスターによるバーンや直接攻撃を用いた実質バーンもありますが、これらは従来のモンスター対策で対応できるのであまり話しません。

採用されるカードを知っておこう

当記事は知識編ということで採用されるカードを解説していきます。
細かく覚えておく必要はありませんが、特に☆をつけたものはダメージが大きく、意識すればダメージを抑えられるため、その存在と特徴をなんとなく把握しておいた方がいいです。
他のカードも知っておくとバーンデッキと気づきやすくなります。(バーンデッキと気づくことは対策の上でとても重要となります。)

共通汎用バーン罠

大まかに言えばビート側の場の枚数が多いとダメージが上がります。

☆《自業自得》

《自業自得》
通常罠
①:相手フィールドのモンスターの数×500ダメージを相手に与える。

ビート側のモンスターの数 ×500ダメージ。トークンや通常モンスターでも可。モンスターがいる間はフリチェで撃てる。(以下の罠もダメージが入る条件が整っていれば基本フリチェで撃てます。)

☆《停戦協定》

《停戦協定》
通常罠
①:フィールドに効果モンスターまたは裏側守備表示モンスターが存在する場合に発動できる。フィールドの裏側守備表示モンスターを全て表側守備表示にする。この時、リバースモンスターの効果は発動しない。フィールドの効果モンスターの数×500ダメージを相手に与える。

自業自得に似てるけど、こっちはお互いの効果モンスターの数 ×500ダメージ。バーン側がモンスターを出してダメージを嵩増しする場合もあります。トークンは含まれません。

・《仕込み爆弾》

《仕込み爆弾》
通常罠
①:相手フィールドのカードの数×300ダメージを相手に与える。②:フィールドのこのカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合に発動する。相手に1000ダメージを与える。

モンスターだけでなく魔法罠もカウント。破壊の対象に選んでしまうとフリチェで開かれた上に追加で1000ダメージ受けてしまいます。細かいですが、「発動を無効にして破壊」した場合にはフィールドで破壊された扱いにならないため②の処理はされません。

・《仕込みマシンガン》

《仕込みマシンガン》
通常罠
①:相手の手札・フィールドのカードの数×200ダメージを相手に与える。

手札もカウントするためほぼいつでも発動可能。ただしダメージは控えめ。どちらかといえばチェーンバーン寄りかも?

妨害も兼ねるバーンカード

☆《破壊輪》

《破壊輪》
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:相手ターンに、相手LPの数値以下の攻撃力を持つ相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。その表側表示モンスターを破壊し、自分はそのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。その後、自分が受けたダメージと同じ数値分のダメージを相手に与える。

妨害と同時に大ダメージが出る危険なカード。
発動できるタイミングに制限があってダメージ量についてもわかりにくいので正確に把握しておきましょう。
バーン側のターンには発動できません。
ダメージはバーン側が先に受けるため、バーン側にライフアドバンテージが必要です。(引き分けになることもないです。)
ライフポイントと攻撃力は発動時対象に取る際に参照されます。
注意すべき例を以下に書きます。
(例1)
ビート側のライフ3000、攻撃力3000のモンスターを出した場合、「攻撃力がライフポイント"以下"」であるのでバーン側は破壊輪を発動できます。ぴったりならOKということです。
(例2)
チェーンバーンでありがちですが、
ビート側のライフ4000で攻撃力3000のモンスターがいる時に、バーン側がチェーン1破壊輪、チェーン2増殖するG、チェーン3バーンカード(1200ダメージ)などと発動した場合、
処理時にはチェーン3でビート側ライフ2800になっていますがチェーン1の破壊輪の3000ダメージはそのまま入って負けとなります。
破壊輪のライフポイント参照は発動時だからです。
(例3)
特殊ケースですが、ビート側のモンスターの攻撃力が何かしらの効果で下がっている場合、その数値を参照して発動ができて、ダメージは元々の攻撃力分受けます。斬機サディオンなどを使う場合注意です。

☆《朔夜しぐれ》

《朔夜しぐれ》
チューナー・効果モンスター
星3/風属性/アンデット族/攻 0/守1800
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:相手がモンスターを表側表示で特殊召喚した場合、このカードを手札から捨て、その表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの効果はターン終了時まで無効化され、このターン中に対象の表側表示モンスターがフィールドから離れた場合、そのコントローラーは対象のモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。

特殊召喚されたモンスターに対する妨害効果のある手札誘発ですが、バーン側としてはおまけのバーン効果の方も魅力的です。
特に破壊輪とのコンボが強力で、例えば
ビート側がバロネス(攻3000)をS召喚→召喚時にバーン側がチェーン1破壊輪→ビート側がチェーン2バロネスで破壊輪を無効に→バーン側チェーン3朔夜しぐれでバロネスを無効
とされると、ビート側はバロネスを除去されながら3000×2で6000ダメージ受けます。
正直これらを重ね引きされて決められるとどうしようもないところもあるので、運が悪かったと諦めましょう。

無効とバーンは発動したターン中のみなので、食らったら急がず待つのも対バーンデッキであればアリです。

☆《墓穴ホール》

《墓穴ホール》
通常罠
①:手札・墓地のモンスターまたは除外されているモンスターの効果を相手が発動した時に発動できる。その効果を無効にし、相手に2000ダメージを与える。

モンスターの手札・墓地・除外効果を止めつつ2000バーン。撃てる条件が限られますが、強い環境デッキはたいていどれか使うので撃ちどころはあります。名称ターン1もついていないので一度見たら警戒しましょう。
複数墓地肥やしの際は一応チェーン順で魔法罠を最後に持ってくると回避できます。

・《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》

《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》
特殊召喚・効果モンスター
星8/炎属性/悪魔族/攻3000/守2500
このカードは通常召喚できない。相手フィールドのモンスター2体をリリースした場合に相手フィールドに特殊召喚できる。このカードを特殊召喚するターン、自分は通常召喚できない。①:自分スタンバイフェイズに発動する。自分は1000ダメージを受ける。

問答無用でモンスターを2体除去。高打点のため破壊輪や攻撃反射の的になる上、バーン効果もあります。
一応相手のラヴァゴをケアする場合はモンスターを2体以上立てたままターンを渡さないようにすればよいです。

ドローソース

バーンカードは枚数を叩き込みたいのでシンプルに手札の増えるドローソースは間違いなく何かしら採用されます。
・《強欲で金満な壺》
・《強欲で貪欲な壺》
・《増殖するG》
2ドローの壺は除外コストで飛んで困るカードがないため採用されがち。ゴーキンをうららで止めるとゴードンが使えます。両方を採用できるデッキは限られるので、見かけたらメタビートかバーンデッキを警戒できます。
増殖するGはチェーンバーンでのチェーン数嵩増しとしても使えます。

チェーンバーン寄りの採用カード

どちらかといえばチェーンバーンに採用されがちのカードです。《連鎖爆撃》の存在から、フリーチェーンのカードが好まれます。

☆《連鎖爆撃》

《連鎖爆撃》
速攻魔法
チェーン2以降に発動できる。このカードの発動時に積まれているチェーンの数×400ポイントダメージを相手ライフに与える。同一チェーン上に複数回同名カードの効果が発動している場合、このカードは発動できない。

【チェーンバーン】の代表カードです。うまく使われると1枚で2000以上ダメージが出ます。お互いのチェーン数でカウントされるため、ビート側がむやみにチェーンを組むと自分の首を絞めます。
注意としては「同一チェーン上〜〜同名〜〜」について、これは既に組まれたチェーン上に同名カードが複数回発動していると次の《連鎖爆撃》が発動できなくなるという制限なので、
(例)
チェーン1破壊輪→チェーン2自業自得→チェーン3連鎖爆撃→チェーン4連鎖爆撃→チェーン5自業自得
みたいなことは可能です。

・《おジャマトリオ》

《おジャマトリオ》
通常罠
①:相手フィールドに「おジャマトークン」(獣族・光・星2・攻0/守1000)3体を守備表示で特殊召喚する。このトークンはアドバンス召喚のためにはリリースできない。「おジャマトークン」が破壊された時にそのコントローラーは1体につき300ダメージを受ける。

これ単体はバーンカードではありませんが、《自業自得》や《仕込み爆弾》などのダメージを嵩増しできます。
ビート側のメインモンスターゾーンに3つ空きがないと使えません。昔はモンスターゾーンを埋めて展開の邪魔をできましたが、現在ではリンク素材として処理されやすいです。
トークン破壊時のダメージはほとんど狙われません。(似たようなカードの《ナイトメア・デーモンズ》を利用して《激流葬》によって破壊時の800バーン×3を狙う構築もありますが相当マニアックです。)

・《積み上げる幸福》

《積み上げる幸福》
通常罠
チェーン4以降に発動できる。デッキからカードを2枚ドローする。同一チェーン上に複数回同名カードの効果が発動している場合、このカードは発動できない。

チェーンバーンと相性の良いドローソース。これを見たらまずチェーンバーンだと思っていいです。

・《裁きの天秤》

《裁きの天秤》
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:相手フィールドのカードの数が自分の手札・フィールドのカードの合計数より多い場合に発動できる。自分はその差の数だけデッキからドローする。

使いにくいドローソースですが、チェーンバーンでは後述の《和睦の使者》等でターンを凌ぎつつ撃てるフリチェカードを撃ち尽くして圧倒的アド差ができた状態で大量ドローをして次弾装填するプランがとれて相性が良いです。

・フリーチェーンのドローソース

《八汰烏の骸》《強欲な瓶》:フリチェ1ドローの通常罠。チェーン数を稼げる。
《無謀な欲張り》:2ドローする代わりに次の自分ドローフェイズを2回スキップする通常罠。

・フリーチェーンの攻撃無効系

フリチェで撃てる上、ターンを凌ぐと新たなドローでバーンカードを引いて継戦できるため、採用されることがあります。攻撃反射よりはチェーンバーン寄りです。

《和睦の使者》
通常罠
①:このターン、自分のモンスターは戦闘では破壊されず、自分が受ける戦闘ダメージは0になる。

《威嚇する咆哮》
通常罠
①:このターン相手は攻撃宣言できない。

似ているカードですが、《威嚇する咆哮》は攻撃より前にしか撃てないのと、ビート側ターンにしか撃てないのと、攻撃宣言を封じるためアーゼウスへの変身を防げるなどの違いがあります。

・フリーチェーンの手札誘発

《D.D.クロウ》、《エフェクト・ヴェーラー》等は妨害にもなる上ほぼフリチェで撃てるためチェーンの嵩増しに使えるためたまに採用されることがあります。
また、バーン効果を持つものとして《ファイヤークラッカー》

《ファイヤークラッカー》
効果モンスター
星4/炎属性/悪魔族/攻1700/守 200
「ファイヤークラッカー」の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードを手札から捨てて発動できる。相手に1000ダメージを与え、次の自分ドローフェイズをスキップする。この効果は相手ターンでも発動できる。②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手が効果ダメージを受ける度にこのカードにカウンターを1つ置く。③:自分・相手のエンドフェイズに発動する。このカードのカウンターを全て取り除き、その数×300ダメージを相手に与える。

もあります。ドローフェイズスキップが重いためフィニッシャーとして使われがち。《無謀な欲張り》とデメリットが被るのも利点です。

攻撃反射バーン寄りの採用カード

攻撃反射系のバーンカードは見込みダメージ量が大きいですが撃てるタイミングが限られるため除去や無効に弱いです。火力目的でチェーンバーンに採用される可能性もありますが、上記弱点がコンセプトと噛み合わないためトータルの勝率はどちらかに寄せた方が安定すると思います。

☆《魔法の筒》

《魔法の筒》
通常罠
①:相手モンスターの攻撃宣言時、攻撃モンスター1体を対象として発動できる。その攻撃モンスターの攻撃を無効にし、その攻撃力分のダメージを相手に与える。

場合によっては3000近いダメージを叩き出す要注意カード。攻撃宣言時にしか発動できず、モンスターを対象に取る効果で与えるのが効果ダメージであるあたりがポイントです。
対象耐性や効果を受けない系の耐性があれば効きません。
攻撃自体を無効にできるのでアーゼウスへの変身を止めるために使われる場合もあります。

☆《ディメンション・ウォール》

《ディメンション・ウォール》
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。この戦闘によって自分が受ける戦闘ダメージは、かわりに相手が受ける。

こちらも攻撃宣言時に発動で《魔法の筒》に似ていますが、モンスターに対する効果ではないため耐性が意味をなさないことと、ダメージが効果ダメージではなく戦闘ダメージであるところが違います。
後述のコンボもあるため、どちらかといえば《ディメンション・ウォール》の方が強いです。

☆《妖竜マハーマ》

《妖竜マハーマ》
チューナー・効果モンスター
星5/光属性/ドラゴン族/攻 0/守2500
①:相手ターンに、自分または相手が戦闘ダメージを受けた時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、以下の効果から1つを選んで適用する。
●その戦闘ダメージの数値分だけ自分のLPを回復する。
●その戦闘ダメージの数値分だけ相手にダメージを与える。

奇襲性が高く絶対に把握しておきたいカード。逆に、似た効果の手札から出てくる脅威となるバーンカードは今のところ存在しないため、手札に何かあってもマハーマ以外の反射バーンを警戒する必要はありません。(《D-HERO ダイナマイトガイ》が近いですが、お互い1000バーンと火力がイマイチなので採用微妙です。)
手札で発動する効果なのでフィールドのモンスターに対する無効では防げません。
ダメージステップ中のダメージ計算後のタイミングで発動するため、止められるカードが限られます。「発動を無効にする」系の効果(バロネスやルルカロス、アポロウーサ等)であれば止めることができます。(《墓穴ホール》等、効果無効だけのカードだとダメージステップ中に発動できません。)
効果にターン1がないため、アポロウーサで止めた場合には手札に残って次の攻撃にも反応するので注意。
ビート側のターンにしか発動できませんが、ビート側の戦闘ダメージにも反応するため、《ディメンション・ウォール》の適用された戦闘後に出されるとビート側が一方的に倍ダメージを受けます。
普通に使われる場合には先にバーン側が戦闘ダメージを受けるため、バーン側の残りライフポイントより高い打点で殴ればマハーマが出る前にビート側の勝ちとなります。

・《業炎のバリア -ファイヤー・フォース-》

《業炎のバリア -ファイヤー・フォース-》
通常罠
①:相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊し、自分はこの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力を合計した数値の半分のダメージを受ける。その後、自分が受けたダメージと同じ数値分のダメージを相手に与える。

採用が分かれるカードだと思います。
攻撃宣言時発動かつライフアドバンテージが必要なため撃てるタイミングが制限されます。また、ビート側のモンスターを除去してしまうため、後から引いて使うバーンカードの火種を消してしまうという裏目もあります。

☆《天獄の王》

《天獄の王》
効果モンスター
星10/闇属性/岩石族/攻3000/守3000
このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:自分メインフェイズに発動できる。手札のこのカードを相手ターン終了時まで公開する。この効果で公開し続けている間、フィールドにセットされたカードは効果では破壊されない。②:セットされた魔法・罠カードが発動した場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。手札で公開されている状態でこの効果を発動した場合、さらにデッキから魔法・罠カード1枚を自分フィールドにセットできる。そのカードは次のターンのエンドフェイズに除外される。

①の効果で除去に弱い攻撃反射罠を破壊から守れるので相性が良いです。
破壊されないだけなので除外や墓地送りやバウンスは効きます。また、②の効果等で公開状態が終わると普通に破壊できるようになります。

②の効果はかなりクセがあります。
主な使い方は①の効果で公開した状態からビート側のターン中(特にエンドフェイズ)に何かしらの罠を使ったタイミングで②の効果で特殊召喚しつつ魔法罠を追加でセットするという流れです。
追加でセットしたカードは次のバーン側ターン中に使ってしまう必要があるため、基本的には壺系のドローソースかフリチェの汎用バーンカードを持ってきます。《トラップトリック》を採用している場合それ経由で《破壊輪》等ビート側ターンに使うカードを持ってくることができます。
②の効果のタイミングは文章からだとわかりにくいですが、「セットされたカードが発動してそのチェーン処理が完了した後、新たにチェーンを組んで発動」となります。
攻撃反射罠の処理後に天獄の王を出してしまうとバトルステップの巻き戻しが発生して反射が不発となってしまうため、バーン側はこの使い方はしません。
攻撃に合わせてフリチェ罠を開いて天獄の王を壁として出すことがあります。その場合バーン側は攻撃反射カードを持っていない可能性が高いです。

忘れがちですが、②の効果はビート側の伏せカード発動にも反応しますし、①を使っていなければバーン側のターン中に魔法カードを敢えて伏せてから発動することで起動することもできます(公開状態ではないので魔法罠セットは使えませんが)。
変わったところでは、
天獄の王で攻撃→《強制脱出装置》で天獄の王をセルフバウンス→②の効果で特殊召喚→再度攻撃
というコンボも可能です。

その他採用カード

・《不運の爆弾》

《不運の爆弾》
通常罠
「不運の爆弾」は1ターンに1枚しか発動できない。①:相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。自分はその表側表示モンスターの攻撃力の半分のダメージを受ける。その後、自分が受けたダメージと同じ数値分のダメージを相手に与える。②:フィールドのこのカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合に発動する。相手に1000ダメージを与える。

一見《破壊輪》の下位互換ですが、発動タイミングに制限がなく、モンスターが残るので攻撃反射カードと両立できる強みもあります。人によっては採用されることも。

・《アリジバク》

《アリジバク》
リバース・効果モンスター
星3/地属性/昆虫族/攻1500/守1000
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードがリバースした場合に発動する。お互いのプレイヤーは1000ダメージを受ける。②:このカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合に発動する。相手に1000ダメージを与える。

召喚権も使い起動は相手依存ですが、決まるとダメージ量が多いので人によっては採用候補ではあります。
バーン側はライフが低い時以外手札誘発モンスターを伏せて壁にするメリットがあまり(《停戦協定》の嵩増し目的ぐらいしか)ないため、露骨な伏せは警戒できます。

・時械神

《時械神ミチオン》
効果モンスター
星10/炎属性/天使族/攻 0/守 0
このカードはデッキから特殊召喚できない。①:自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードはリリースなしで召喚できる。②:このカードは戦闘・効果では破壊されず、このカードの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。③:このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に発動する。相手のLPを半分にする。④:自分スタンバイフェイズに発動する。このカードを持ち主のデッキに戻す。

時械神はだいたいのモンスターのステータスや効果が共通で、③の効果とかがそれぞれ異なります。
特に《時械神ミチオン》はライフ半減、《時械神ラフィオン》は戦闘を行った相手モンスターの攻撃力分のバーンなど、単体でライフを大きく削る効果を持つやつがいて、バーンデッキと相性が良いです。
攻撃力0の時械神は《時械巫女》でサーチやリクルート等もできます。
時械神をメインに据えている場合バーン側が後攻を取ってくることもあります。

通れば強いのですが対処されやすく、ラヴァゴと召喚権を食い合うのもあって採用は環境や好み次第です。採用される場合チェーンバーンの方が相性がいいと思います。

《時械神サンダイオン》
効果モンスター
星10/光属性/天使族/攻4000/守4000
このカードはデッキから特殊召喚できない。①:「時械神サンダイオン」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。②:相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、このカードはリリースなしで召喚できる。③:このカードは戦闘・効果では破壊されず、このカードの戦闘で発生するお互いの戦闘ダメージは0になる。④:このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に発動する。相手に2000ダメージを与える。⑤:自分スタンバイフェイズに発動する。このカードを持ち主のデッキに戻す。

サンダイオンだけは召喚条件とステータスが異なり、打点が4000あるので(効果無効を受けても)戦闘破壊で無効持ちを処理できます。
(ビート側に泡影がある場合はバトルフェイズ終了まで待って効果発動に合わせて無効を撃つことでダメージは防げます。)
相剣の赤霄バロネスが流行っていた頃はサンダイオンだけ採用してバロネスを処理することもありました。

時械神には破壊耐性がありますが、除外、バウンス、墓地送り、効果無効、発動無効、攻撃無効などで止まるので普通のモンスター対策で対応可能です。(通されたらこれも運が悪かった案件。)
特に攻0のやつは攻撃時に無限泡影を当てれば戦闘ダメージを与えつつ戦闘破壊できます。
ビート側のターンに残っている時も、無理に除去しなくても次のスタンバイフェイズにデッキに帰っていくので焦って退かす必要はないです。

一応時械神のコントローラー側がデッキに戻る前に《月の書》や《強制脱出装置》を使えば再利用できますが、ここまで来るともはや【時械神】デッキです……

☆《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》

《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》
エクシーズ・効果モンスター
ランク10/地属性/機械族/攻3000/守3000
レベル10モンスター×2
①:1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。相手に2000ダメージを与える。

天獄の王や時械神がレベル10なので、EXデッキに採用されがちで、ゴーキンで飛んでいなければ稀に出てきます。


他にもバーンカードはいろいろありますが、採用率や脅威度も低いので、もっと知りたい場合遊戯王wikiの【フルバーン】のページとかを読んでください。

https://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%DA%A5%D5%A5%EB%A5%D0%A1%BC%A5%F3%A1%DB


強そうだが採用されにくいカード

《命削りの宝札》←特殊召喚ができなくなるのでラヴァゴと相性が悪い。エンドフェイズに手札を全て捨てるため、天獄の王やしぐれやマハーマなど手札に持っておきたいカードと両立しない。モンスター不採用のチェーンバーンであればアリかも。

《強欲で謙虚な壺》、《金満で謙虚な壺》←デッキバレをしたくないため。

《神の宣告》←羽根帚拮抗等止めるために入れたいけど、ライフアドバンテージがなくなってしまうために厳しい。


続きは対応編へ……

ここまでバーンデッキの採用カードを解説してきました。かなり長くなってしまいましたが、☆のついたものを把握しておくと生存率が上がると思います。
対応編の記事はコチラ↓


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