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スパイ・キッズ(2001)

鬼才ロバート・ロドリゲスによる夢いっぱいのファミリーアクション
アントニオ・バンデラスのコミカルな演技にも注目!

〈スパイの子供〉というかわらしいタイトルの本作は、『エル・マリアッチ』(’92年)、『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(’96年)など、ラテン系らしいド派手で、グロテスクなアクション映画で注目された鬼才ロバート・ロドリゲスが手がけたファミリー映画です。

スパイ一家の冒険をとおして、なんとも微笑ましい家族の団結が描かれます。

【ストーリー】
グレゴリオ(アントニオ・バンデラス)とイングリッド(カーラ・グギノ)は結婚を機に引退した元スパイ夫婦。冴えないパパと優しいママとして平凡ながらも幸せな家庭を築いていました。
しかし、9年ぶりにスパイ任務に復帰したふたりはまんまと敵の罠にはまってしまいます。そんな両親を救うためスパイになるのが反抗期の姉カルメンと、内気な弟ジュニ。2人はたわいもない姉弟喧嘩を繰り返しながらもハイテクスパイグッズを駆使し、敵のアジトに乗り込んでいきます。

本作を公開時の2001年に観たときは、アニメにも、大人も共感できるメッセージ性が重視されるようになっているなか、これほどまでに“子どもだけを意識した映画は珍しい”と思いました。

オモチャっぽいスパイグッズに、おとぎ話のようなストーリー、漫画チックな敵役たち。セクシーな役柄の多いラテン系の伊達男、アントニオ・バンデラスも仰々しいアクションで笑わせてくれます。

とにかく楽しませよう、夢の世界を構築しようという作風はロドリゲスらしからぬが、肩の凝らない娯楽作に仕上がっています。

鬼才の突然の路線変更は、自らが子どもを持ったから、というもので、ロドリゲスは監督・脚本・製作・音楽の4役を手がけています。

その後も、第4弾まで製作された人気シリーズとなりました。


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