GL07S Stream X で Root 化せずに DMMmobile のテザリングに成功

※本文中、--が — となってしまっていた問題を解決しました。(2015/7/19)
※設定が違う方もいらっしゃるようなので、各パラメーターの意味を追加しました。(2015/9/22)

今回はスマートフォン ネタです。極々一部の方にしか意味のない内容です。

今は亡きイーモバイルの Stream X こと、GL07S を使っていました。というか、使っています。今はブランドが Y! Mobile になってしまいましたけれども。その前は HTC Aria というイーモバイルの黎明期から少し後のスマホでした。でも、この GL07S を契約してから 2 年が経ち、それを過ぎると高くなるという残酷な未来が待ち受けていたので、ええいっ!とばかり、思い切って解約しました。

新しく契約したのが、DMMmobile。そして、僕は友達がいないし、誰も僕には電話をかけてこないので、「電話番号もまーえっか……」と思い、電話付きプランでなくて、データ専用プランにしました。そんなにヘヴィ~な使い方はしないので、僕には 2GB / 月 で十分。だから、月々税抜きで 770 円です。

DMMmobile は LTE なのですが、この GL07S はイーモバイル以外の SIM だと LTE につながらない、というネット上の情報は本当で、SIM を DMM のに替えてからは、LTE の表示が出た試しがありません。常に H か 3G です。でも、ソフトバンク ローミング中の赤い R 表示の 3G よりずっとずっと快適なので、さほど困ってはいません。

困ったことは、テザリングでした。このスマートフォンの Pocket WiFi 機能をこれまで便利に使ってきたのに、使えなくなったのです。まぁ、これも事前にインターネットで知っていたことですけれども。で、これを解決しようとして、成功したよ、というのがこの記事で、同じような方々の何かの助けになればと思って書いています。(前置き、長っ!)

最初に試したのは、FoxFi というテザリング ソフトで、WiFi テザリングではなく、Bluetooth にするとよい、ということでした。でも、だめでした。最初、「お、できた!」と思ったのですが、DMM → Bluetooth ではなく、家の WiFi → Bluetooth のテザリングでした。Pocket WiFi は WiFi 自体の橋渡しはできなかった(自動でオフになった)のですが、FoxFi ではできてしまうのです。家ではテザリングなんかしなくても直接 WiFi につなげばいいのだし、結局 DMM の橋渡しはできないワケで、あんまし意味なし芳一ということで、ダメでした。

じゃ、「Root 化しかないんか~」と思って色々と調べていると、この機種の場合、かなり簡単にできることがわかりました。

でも、テザリングをできるようにするためだけに Root 化ってのもなぁ~と思い、さらに調べると、content inset コマンドがいいという情報に行きつきました。早速、GL07S 内のコンソールソフトをインストールし、立ち上げて content query という設定を確認するコマンドを打ち込むと…… 権限がないで見せたらん! と怒られてしまいました。

ダメもとで、自宅の PC から USB で接続して adb shell からやってみると…… 無事、Root 化なしで、テザリングができるようになりました! 以下に手順を記します。

  1. USB ドライバーを PC にインストールする。
    1. http://www.ymobile.jp/lineup/gl07s/driver.html から、入手したものを解凍しておく。
    2. GL07S と PC とを USB でつなぐ。
    3. GL07S 側で、USB デバッグを有効に設定する。
    4. デバイス マネージャーで先ほど解凍してできたフォルダーを指定して GL07S のドライバーをインストールする。
  2. Android SDK を PC に入れる
    1. http://developer.android.com/sdk/index.html#Other から zip をダウンロードする。
    2. 解凍した中にある SDK Manager.exe を実行し、Android SDK Platform-Tools をインストールする。
    3. コマンド プロンプトで解凍したフォルダーの中の platform-tools フォルダー内に移動する。
  3. adb shell から content insert コマンドを実行する
    1. adb shell と打ち込んで Enter。shell@android:/ $ と出れば OK。
      error: device not found と出ると、きちんと接続されてないということ。その場合は、ドライバーのインストールを見直しましょう。
    2. 次のコマンドを一行で打ち込んで、Enter。以上!(契約によって異なるかもしれません。下の※を参照してください。)
      content insert --uri content://settings/secure --bind name:s:tether_dun_apn --bind value:s:dmm,vmobile.jp,,,dmm@dmm.com,dmm,,,,,440,10,3,*

※パラメーターは以下の通り(カッコは省略しているもの)  接続名, APN アドレス, (プロキシー アドレス), (ポート), ユーザー名, パスワード, (サーバー アドレス), (MMSC アドレス), (MMS プロキシー), (MMS ポート), MCC, MNC, 認証タイプ(0: なし/ 1: PAP/ 2: CHAP/ 3: PAP および CHAP), APN タイプ(* は全部)

ドライバーと adb.exe の導入については、次のページがわかりやすいかもしれません。
http://wghost.org/it/android/android-adb-shell-usb/

PC から USB デバッグ操作を行うと、コンテンツ プロバイダーという Android の設定を操作することができるようになります。そこで、欠けていた tether_dun_apn という名前の設定を設け、DMMmobile の APN 接続設定をすることによって、テザリング時の接続先とすることができるようになったというわけです。

GL07S Stream X で Root 化せずに DMMmobile のテザリングに成功」への38件のフィードバック

  1. 追記 * の部分は、APN Type で、DMMmobile の場合、default,supl,ia が正しい設定値(サポート センターに確認済み)。ここを * の代わりに default,supl,ia でも動くけど、コンマがきちんと処理されているのか不明。だって、コンマ入りの一つの値としたいわけだから。ちなみに、” ” で囲ってみたが、” ” は結局無視されるので、これでいいのかもしれない。
    ちなみに、content://telephony/carriers の name=’dmm’(←自分で設定した値) の type 値が普段の接続の APN Type だけれど、adb shell からは、権限がないからダメって怒られた。成功したら LTE つかめるかもしれんのになぁ。やっぱ Root 化かなぁ……

  2. DMMに変えてからテザリングができずに困ってました。
    ありがとうございます!
    ただ、こちらの環境のせいなのか、value以前をコピペしてもエラーが帰ってきてしまいました(このサイトを参考にした別のサイト様の部分を転用したら正常に出来ました)
    ご参考までに。

  3. ありがとうございます!

    iijmioですが、以下でいけました:
    content insert –uri content://settings/secure –bind name:s:tether_dun_apn –bind value:s:iij,iijmio.jp,,,mio@iij,iij,,,,,440,10,3,*

    なお、uriの前もbindの前もマイナスは二つでした。

    • matobaa さん、ご報告ありがとうございます。よかったです!
      「なお、uriの前もbindの前もマイナスは二つでした。」とコメントにはありました。
      ありがとうございます。WordPress の仕様なのか、ハイフン 2 つが、不思議な形で長いハイフン(?) 一つに変換されてしまいますね。何か、よい方法を考えます。

    • matobaa さん、貴重な情報をありがとうございます。
      本文中のものは、正しく修正させていただきました。エディター上では、書いたハイフン 2 つのままだったので、全然気づきませんでした。感謝!

  4. ハイフン2つは勝手に一つのハイフンにされてしまうとのことで、記事内のコマンドをbind以前までコピー、matobaaさんのvalue以下をコピーしてそれぞれ貼り付けてiijmioにてテザリング成功しました。

    解説ありがとうございます。matobaaさんのコメントと共に大変助かりました。

  5. このサイトのおかげで当方のGL07Sも無事テザリングができるようになりました。参考までに当方では
    content insert –uri content://settings/secure –bind name:s:tether_dun_apn –bind value:s:dmm,dmm.com,,,dmm@dmm.com,dmm,,,,,440,10,3,*
    に一部変更です。皆さんはわかっていたことかもしれませんが、それぞれの環境で値、というか内容が異なるのですね。私程度の知識の方の参考になれば、と簡単な解説を入れておきます。間違っていたらごめんなさい。
    content insert –uri content://settings/secure –bind name:s:tether_dun_apn –bind value:s:dmm(←自分で決めた名前),dmm.com(←APNの内容),,,dmm@dmm.com(←ユーザー名),dmm(←パスワード),,,,,440(←MCCの値),10,3,*
    感謝いたします。

    • よかったですね。
      そうなんですね。 DMM の設定内容、変わったのかもしれませんし、僕は SMS なし+通話なし(IP 電話のみ)なので、違うのかもしれませんね。
      情報ありがとうございました!

  6. 皆様の情報をもとに、freetelのSIMでもテザリングできました。有難うございました。

    content insert –uri content://settings/secure –bind name:s:tether_dun_apn –bind value:s:freetel,freetel.link,,,freetel@freetel.link,freetel,,,,,440,10,3,*

  7. 皆様の情報をもとに、freetel音声通話付SIMで成功しました。エディタ経由でコマンドプロンプトに貼り付けました。テザリングは諦めていたので、大変助かりました。

    • 文珠川慧久さん、有益な情報リンク、ありがとうございます。
      invalid int:”” ですが、空文字列を整数に変換できないというエラーですので、確証はないのですが考えられるのは、ブログに書かれていた文字列は正しかったのですが、実際に打ち込んだコマンドではコンマとピリオドがずれていたとか(失礼なこと書いてごめんなさい)、ROM イメージ書き換えでバージョンが変わっていたためパラメーターの省略方法に変更があったとか(可能性は低い)かもしれません。
      当てずっぽうで、すみません。。。

  8. SoftBankのiPhoneのsimでも無事テザリングに成功しました。
    情報ありがとうございます。

    参考までに
    content insert –uri content://settings/secure –bind name:s:tether_dun_apn –bind value:s:SoftBank,jpspir,,,sirobit,amstkoi,,,,,440,20,3,*

  9. ありがとう!ございます。
    OCNモバイルONE いけました。050アプリが一旦接続不可になりますが、
    テザリングが安定するころには復帰します。

  10. 3Gでしか接続できないエリアですが、mineoでも大丈夫でした。

    content insert –uri content://settings/secure –bind name:s:tether_dun_apn –bind value:s:mineo,mineo-d.jp,,,mineo@k-opti.com,mineo,,,,,440,10,3,*

    分かりやすい手順解説で、大変助かりました。

    •  その後、モデムイメージの入替えでBand1対応して、
       上のサイトにあったSQLite DebuggerがGooglePlayになかったので、
       回線接続が不安定だったのですが、
       適当に下記のコマンドを実行したら、テザリングしてない時でも
       常時LTEを掴むようになりました。
       理屈は分かっていませんが、とりあえず結果報告です。
      content insert –uri content://settings/secure –bind name:s:tether_dun_apn –bind value:s:mineo,mineo-d.jp,,,mineo@k-opti.com,mineo,,,,,440,10,3,default,supl,ia

  11. so-netの0SIMでいけました。Android SDK はexeの方でなくZIPのほうをCドライブの下で解凍したらできました。参考までに
    content insert –uri content://settings/secure –bind name:s:tether_dun_apn –bind value:s:0sim,so-net.jp,,,nuro,nuro,,,,,440,10,3,*
    結果報告しておきます。ありがとうございました。

  12. 何だか難しそうですが、GL07Sを使い続けるためにトライしてみます(汗)。
    ひとつお尋ねしたいのですが、このテザリング設定はemobile解約後行うものなんですか?
    それとも解約までにやっておくことなのでしょうか?もし解約までに設定してもemobileのテザリングは使用可能なのでしょうか??
    ちなみに今後は楽天モバイルにしようかと考えています。アドバイスよろしくお願い致します。

    • ヨシさん、返信が遅くなってすみません。ここで紹介しているテザリング設定は、購入時の イーモバイル用のものを、DMMmobile や楽天モバイルなどの MVNO 用に書き換える作業ですので、書き換えると、イーモバイルにはつながらなくなります。
      戻せないわけではないので、イーモバイルの設定を書き直せば、もとに戻すことはできますが、あいにく、ここでは案内していないので、楽天モバイルを契約してから実施しないと、テザリングは使えないということになります。
      ですので、楽天モバイルを契約してからトライしてみてください。
      ちなみに、娘が楽天ヘビーユーザーで、楽天モバイルを契約したのですが、私が契約している DMMmobile と違い、かなり速度が遅いです。MVNO なんて、どこも似たり寄ったりだと思って、ポイントに目が行った娘に「じゃ楽天でもいいんでない?」と勧めたのを後悔しています。

      • 尾画茶さん、アドバイス頂き有難うございます。いつ設定しようかと思っていたのですが
        やらなくて良かったです。
        また楽天モバイルの貴重な情報もいただき有難うございます。
        雑誌等では『速い!』との評価と『通話5分無料』に心惹かれていたのですが後悔されるほどの遅さとの情報(涙)。・・・軽くショックを受けております。
        ご紹介頂いた速度比較サイトを拝見させて頂きましたところ、楽天モバイルには《新》と《旧》があるようですね。同じ会社なのにサービス(速度)に差が出る状況ってあるのでしょうか?そして娘様はどちらなのでしょう?。契約した後、「速度の速い方に移る」なんて事が出来ないんでしょうか?楽天モバイルに不安が募ります・・・。

      • 2015/10/5 までと、 2015/10/6 からとで新旧が分かれているようです。
        娘が契約したのは、2015 年 12 月なので…… 新ですね。
        決して使えないレベルではないけれども、au の時と比べてかなり遅いと言っていました。
        地域とかによっても違うかもしれません。主に名古屋と滋賀県米原市で使用しています。

  13. GL07S+DMMを使っています。こんどテザリングを使う予定があるので試そうと思っています。Android SDKをインストールしたら、android Studioがイントロールされました。なので、platform-tools フォルダーがどれに当たるのかわかりません。よろしかったら教えてください。

  14. 返信ありがとうございました。いただいた情報で、SDKを使わない方法で無事テザリングが使えるようになりました。ありがとうございました。

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