Oneside Flat Web

◆不定期日記ログ◆

LOG 2009-11

■2009-11-01 : PSP Go
 思わずPSP Goを買ってきてしまった。
 ここんとこ、世界の流れに反して消費行動が盛んだが、物欲の秋なので仕方がない。
PSP Go
うすい!小さい!
 様子を見てからにしようかな、と思ったけれど、昔から2chのゲハ板は任天堂信者とSONY信者により壊滅しており、ことゲームハードに関しては客観的評価を手に入れることが難しい。
 発売日に買ってしまうことにした。


 もともと僕がPSPに価値を感じていたのは、モンハンでも無双でもなく「寝転がって遊べるPS One」という部分だった。
 ゲームアーカイブスが目的の僕にとって、UMDはまったく不要であり、無謀にもそれを廃したデザインを推してきたSONYを評価したい。
 そもそも携帯機にディスクが搭載されていたこと自体が不恰好だったのだ。

 説明書には「デュアルショック3(無線)」とペアリングできると書いてあるけど、webサイトの仕様書をみると「外部ディスプレイ接続時」とか「PS3が必要」とか書いてある。
 説明不足もいいとこだ。
 もし無線コントローラが使えるなら、さらに自堕落なプレイスタイルが実現する。
 そう、もはや布団から手を出す必要すらなくなるのだ。
 続報を待ちたい。


 さて……ファイナルファンタジータクティクスでも始めるか!
 アサシンからアルテマがラーニングできなくて投げたからな!
 借り物だったしな!
 
■2009-11-03 : 文化の比
 唐突に「定規とコンパスだけで正五角形を作図せよ」という問題が出された。

 ちょっと考えたがサッパリわからない。
 敵を知らずして闘いに臨むべきではなかろう。
 まずは正五角形の特徴を調べることにした。
 いきなり正五角形の作図法を調べても、理解も証明も困難だろう、という判断だ。

 まず、正多角形なので、全ての辺の長さが一緒だ。
 内角は108度。煩悩の角度である。3つの三角形に分断して証明した覚えがある。

 特筆すべきは、辺の長さと、対角線の長さの比率が「黄金比」になっている点だ。
 ややめんどくさいが、三角形の合同&相似と解の公式を使えば証明できる。
Golden ratio
 黄金比。聞いたことがあるか?
 およそ1:1.618。これは古代から最も美しい形の基本の比率とされている。
 『パルテノン神殿』『ミロのビーナス』……この世の建築・美術の傑作群には、偶然なのか?あるいは計算なのか?この黄金比が隠されている。
 自然界にもたびたび現れる比率だ、とロバート・ラングドン先生も言っていた。
 ちなみに正方形の一辺と対角線の比(1:1.41…)は「白銀比」と呼ばれ、コピー用紙とかに使われている。
 なるほど、正四角形が白銀比で、正五角形が黄金比ってわけか。

 とにかくその黄金比が得られれば、五角形の辺の長さから対角線の長さが分かるわけで、コンパスで残りの点をガチャガチャ探り当てて、この問題はゲームセットだ。

 黄金比、黄金比……

 まて……芸術家たちはどこから「黄金比」を学んだ?
 「美しさの基本」とかを、どこで?
 学者から聞いたり、定規で計ったわけじゃあないはずだ……
 それはコピーってやつで、本物じゃあない……本物があるはずだ!

 ぼくが……今!この目で見ているものでいいのか!?
 今までにも!すでに!さっきからも!見ているもので!!
 LESSON4……敬意を払え!
ソニエール館長
(イラストはイメージです)
 俺の肉体で五角形を作図するッ!
 どこかがきっと黄金比なハズだァー!!


 真面目な解答は、真面目な黄金比の作図法を調べていただければ、中学校の数学ツールだけでも辿り着けると思うので、割愛。
 
■2009-11-09 : 冬支度
 
 おふとんが暖かすぎて、生きていくのがつらい。
 
 
■2009-11-11 : 白い巨象
 ある晩、象は象小屋で、ふらふら倒れて地べたに座り、藁もたべずに、十一日の月を見て、「もう、さようなら、サンタマリア。」とこういった。
 「おや、何だって? さよならだ?」月がにわかに象にきく。
 「ええ、さよならです。サンタマリア。」
 「何だい、なりばかり大きくて、からっきし意気地のないやつだなあ。仲間へ手紙を書いたらいいや。」月がわらってこういった。
 「お筆も紙もありませんよう。」象は細ういきれいな声で、しくしくしくしく泣き出した。
 「そら、これでしょう。」すぐ眼の前で、可愛い子どもの声がした。象が頭を上げて見ると、赤い着物の童子が立って、硯と紙を捧げていた。象は早速手紙を書いた。

 里見へ

 この手紙をもって僕の白象としての最後の仕事とする。
 まず、稲扱小屋の実態を解明するために、大河内教授に蜂起をお願いしたい。
 以下に、稲扱についての愚見を述べる。
 稲の脱穀を考える際、第一選択はあくまで象の雇用であるという考えは今も変わらない。
 しかしながら、現実には僕自身の場合がそうであるように、発見した時点でブリキでこさえた大きな時計や百キロもある鎖をきたした進行症例がしばしば見受けられる。
 その場合には、赤い竜の眼をして見下ろすことが必要となるが、残念ながら未だ満足のいく成果には至っていない。
 これからの労働環境の飛躍は、象の労働にかかっている。
 僕は、君がその一翼を担える数少ない象であると信じている。
 能力を持った者には、それを正しく行使する責務がある。
 君には稲扱の発展に挑んでもらいたい。
 遠くない未来に、ずいぶん眼にあうことがこの世からなくなることを信じている。
 ひいては、僕の手紙を読んだ後、花火みたいに野原の中へ飛び出す一石として役立てて欲しい。
 じっさい、象は生けるけいざいなり。
 なお、自ら稲扱小屋の第一線にある者が鎖と分銅を早期発見できず、過労で死すことを心より恥じる。

 財前五郎

 おや、川へはいっちゃいけないったら。
 
■2009-11-14 : バリアフリー
 何度「多機能トイレ」だと言っても、
 すぐ「滝のおトイレ」だと思われてしまうので、
 日本語はクレイジーだと思った。
 
■2009-11-21 : チャイニーズ食生活
 現代中国語では、「機」は「机」と略す。
 中国でドラえもんが「机器猫」と表記されているのは、べつに机の引き出しから出てきたからではなく、機械の猫だから、という理由に過ぎない。
 「机場」といえばエアポートのことである。

 「飛行機と机以外何でも食べる」と評される中華料理の世界だが、
 評した人もまさか机=飛行機であるとは思い至らなかったであろう。
 
■2009-11-24 : バッシ・クラウザー
 ついに親不知の抜歯が始まった。
 歯医者に行きはじめてから随分かかったな!と思われるかもしれないが、それだけ細かい虫歯がたくさんあったのだ。

 一度詰めた場所は、どうしてもオリジナルの歯との間にわずかな段差ができるため、再び蝕まれやすい。ほとんど全ての治療痕を掘り返し、新しく詰め直していくような治療であった。どうでもいいが「虫歯」と「蝕む」は語感が似ているな。
 歯とはいえ、人工物を体に入れたら定期的なメンテナンスが必要だ、というマイコーの鼻の教訓である。

 そんな口内革命の仕上げである親不知の抜歯。
 左下の一本は眠れる獅子(完全埋没)であるそうなので、合計3本を順に処刑する。
 革命の最後は処刑と相場が決まっているのだ。

 歯を削られるのにはいい加減慣れたが、抜歯となると話は別である。
 砕いただの割っただの縫っただの腫れただのと恐ろしい噂をたびたび聞く。
 もはや暴力!これは口内暴力だ!
 だいたいこんな奥のモノをどーやって抜くんだ!

 「こんな奥に生えてるものを、どーやって抜くんですか?」

 美人助手は指を曲げてテコの原理みたいなジェスチャーをして答えた。

 「こーやって、エイッて」

 怖すぎる。

 「まあ、上の歯なんで、腫れることもないでしょうし、すぐ済みます」

 先生はそう言いながら、なんか金属の棒を口の中につっこんだ。
 口の右上の奥のほうで、メコッっと音がした。
 ああ、歯が浮いたな、これから何か恐ろしい道具でンギギィィーってやるんだな……

 「血が止まるまでガーゼを噛んでて下さい、お疲れ様でした」

 えっ済んでる。
 覚悟する間もなく、あっさりと、右上の親不知は処刑されたのであった。

 麻酔が切れてもまったく痛みを感じることは無かった。
 一晩、唾液が鉄の味になってしまったので、飲み込むのが気持ち悪く、
 唾液を溜めたまま「一行で笑ったら○○」系のスレを見たりして修行をした。



 左上「右上がやられたようだな……」
 右下「ククク……だが奴は三不知さんしらずの中でも最弱……とんだ面汚しよ……」

 革命はまだまだ続く!