JP2000134617A - 画像符号化装置 - Google Patents

画像符号化装置

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JP2000134617A
JP2000134617A JP30113698A JP30113698A JP2000134617A JP 2000134617 A JP2000134617 A JP 2000134617A JP 30113698 A JP30113698 A JP 30113698A JP 30113698 A JP30113698 A JP 30113698A JP 2000134617 A JP2000134617 A JP 2000134617A
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JP30113698A
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Hiroshi Saito
浩 齋藤
Hideaki Mita
英明 三田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力画像を分割して並列に圧縮符号化する装
置において、並列処理間の符号化歪みの差を無くすとと
もに、局所的あるいは瞬間的な量子化ステップの変動を
抑制して画質を安定させる。 【解決手段】 入力画像を画面分割回路2で2個の分割
画像に分割し、MPEG2エンコーダ3,4により分割
された2つの画像信号を与えられた量子化ステップで並
列に圧縮符号化し、MPEG2エンコーダ3,4から出
力される2チャンネルの符号データを多重化手段17で
多重化する。多重化手段17は、2チャンネルの符号デ
ータから入力画像全体を復号可能な1本の合成ストリー
ムを生成し、合成ストリームの発生符号量によってスタ
ッフィング処理を制御し、合成ストリームの発生符号量
が所望の符号量となるように2個のMPEG2エンコー
ダ3,4に対して同一の量子化ステップをフィードバッ
クする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像データを圧縮符
号化して、伝送または記録する画像符号化装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】自然動画像に対する高能率な圧縮符号化
技術として、DCT(離散コサイン変換)と動き補償を
組み合わせた方式が有効とされ、国際標準としてMPE
G2方式(ISO/IEC13818)が広く利用され
始めている。近年では、MP@ML(メインプロファイ
ル・メインレベル)に対応した1チップ符号化LSIも
開発され、比較的容易に符号化できるようになってきた
(例えばISSCC97[FP16.2])。
【0003】一方、放送分野では画像の高画質化を目指
してプログレッシブ方式やHDTVなどの新放送方式が
提案され、圧縮符号化技術を応用したディジタル放送の
実現に向けて検討が重ねられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、新放送
方式として提案されている525プログレッシブ、ある
いは1125インタレース、750プログレッシブなど
のH14L(ハイ14レベル)やHL(ハイレベル)相
当の高画質映像信号は、単位時間当たりの有効画素数が
多いために、1個のMP@ML符号化LSIで符号化す
ることは処理能力の面で不可能である。
【0005】そこで、複数個の符号化LSIを用いて処
理を並列化することが試みられているが、空間的あるい
は時間的に分割して独立に符号化する並列符号化方式で
は並列処理間の適応的ビット配分が困難になる。例え
ば、ある符号化LSIでは発生符号量が極端に少ないた
めに無効データをスタッフィング処理する一方、他の符
号化LSIでは極端に発生符号量が多くなって符号化を
打ち切らざるを得ないようなアンバランスが生じる場合
がある。さらにここまで極端な場合では無くても、並列
処理間の符号化歪みの差が分割の境界を際立たせるため
に歪みが検知されやすくなり、主観画質を劣化させるこ
とが課題とされてきた。
【0006】したがって、本発明の目的は、高画質化を
達成することができる画像符号化装置を提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、本発明では第1に、入力画像をN個(Nは2以上の
整数)の領域に分割して圧縮符号化する画像符号化装置
において、N個の分割画像を得る画面分割手段と、N系
統に分割された画像信号を与えられた量子化ステップで
並列に圧縮符号化するN個の符号化手段と、N個の符号
化手段から出力されるNチャンネルの符号データを多重
化することによりNチャンネルの符号データから入力画
像全体を復号可能な1本の合成ストリームを生成する多
重化手段とを備え、これによって並列符号化を実現する
とともに、多重化手段において、多重化後の総発生符号
量、つまり合成ストリームの発生符号量によってスタッ
フィング処理を制御することで不必要なスタッフィング
を抑制し、また総発生符号量が所望の符号量となるよう
な量子化ステップを常時再計算して、すべての並列符号
化手段に対して同一の量子化ステップをフィードバック
する符号量制御を行うことにより、並列処理間のビット
配分を自動的に最適化して高画質化を可能とするもので
ある。
【0008】第2に、符号化手段がMPEG2に準拠す
るとき、MPEG2エンコーダはデコーダの入力バッフ
ァがオーバーフローあるいはアンダーフローの破綻を引
き起こさないために、VBV(Video Buffering Verifi
er)バッファ制御を行う必要がある。本発明では、個々
の並列符号化単位にVBVバッファ制御を行うのではな
く、緩やかに変化する画像全体のVBVバッファの充足
度に応じて量子化ステップを決定することで局所的ある
いは瞬間的な量子化ステップの変動を抑制して画質を安
定させることを可能とするものである。
【0009】第3に、上記第2の手段に示した量子化ス
テップの更新による符号量制御でも所望の符号量に抑え
込むことが困難になると予測される場合、VBVバッフ
ァの充足度によってAC(交流)係数を周波数に応じて
選択的に符号化する、あるいはI、P、Bのピクチャタ
イプに応じて重み付けを変更する、あるいはプリフィル
タの特性を変更して入力画像の性質を変化させること
で、量子化歪みが多く発生する複雑な動画像においても
視覚的に歪みが検知されにくい符号化を可能とするもの
である。
【0010】具体的に説明すると、第2の手段で示す制
御(VBVバッファ制御)で符号量は制御可能である
が、例えば圧縮が難しい細かい絵柄が連続して入力され
るような場合、第2の手段に加えて第3の手段でデータ
量を調整することで画質劣化を抑え込むことが可能であ
る。第3の手段(VBVバッファの充足度によってAC
(交流)係数を周波数に応じて選択的に符号化する、あ
るいはI、P、Bのピクチャタイプに応じて重み付けを
変更する、あるいはプリフィルタの特性を変更して入力
画像の性質を変化させること)は、符号化が困難でVB
Vバッファが追い込まれたときに特に有効である。予測
はVBVバッファのレベル(つまり、VBVバッファの
充足度)をチェックすることで容易に可能である。
【0011】つぎに、VBVバッファの充足度によって
AC係数を周波数に応じて選択的に符号化する点あるい
は、VBVバッファの充足度に応じてN個の符号化手段
で符号化すべきAC係数を選択する点について説明す
る。DCT符号化では、記録・伝送されるデータは周波
数に分解されている。低周波数の成分ほど再生画質に影
響が大きく、高周波数の成分は精細な情報のみを含んで
いる。したがって、特にVBVバッファが追い込まれて
符号化が困難な場合は、高周波数成分から順次切り捨て
ていくことで、相対的に重要度の高い低周波数成分を符
号化することができる。つまり、選択的に符号化という
のは、低周波数成分を優先して高周波数成分を捨てるこ
とを意味する。
【0012】つぎに、I、P、Bのピクチャタイプに応
じて重み付けを変更する点について説明する。例えばV
BVバッファに余裕がなく追い込まれた場合は、I、
P、Bの順に重要度が高いとして重み付けをすると、I
ピクチャほど多くの符号量で符号化される。通常はI、
P、Bの重み付けをしないことに対して画質の改善が得
られる。
【0013】つぎに、プリフィルタの特性を変更して入
力画像の性質を変化させる点について説明する。前述と
同様に、VBVバッファに余裕がなくなった場合には、
入力画像をフィルタ処理でぼかす。これによって高周波
成分が減少するため、先の例のように、相対的に重要度
の高い低周波数成分が選択的に符号化されたのと同様の
画質改善が得られる。
【0014】上記の多重化手段は、具体的には、N個の
符号化手段の出力が供給されるN個のFIFOメモリ
と、N個のFIFOメモリの出力を切り替えて出力する
切り替えスイッチと、N個の符号化手段の出力の符号量
を積算するN個の符号量カウンタと、N個の符号量カウ
ンタの積算値の総和に基づいてフレーム毎にスタッフィ
ングすべき無効データのビット数を算出するスタッフィ
ング制御回路と、スタッフィング制御回路が指示するビ
ット数だけ無効データを切り替えスイッチからの出力に
挿入するスタッフィング回路と、N個の符号量カウンタ
の積算値の総和にスタッフィングすべき無効データのビ
ット数を加えた最終的な合成ストレームの発生符号量を
所望の符号量に制御するために最適で唯一の量子化ステ
ップを算出してN個の符号化手段にフィードバックする
量子化スイッチ決定回路とからなる。これによって、並
列符号化でありながら符号量制御のフィードバックルー
プをFIFOメモリの前で完結しているので、フィード
バックディレイを最小限にとどめることができ、きめ細
かく正確な符号量制御が実現できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、MP@MLのMPEG2エンコーダを2個並列にし
てMP@H14Lに相当する525プログレッシブ信号
を符号化する場合を例に、図1から図6を用いて説明す
る。
【0016】(第1の実施の形態)図1は本発明におけ
る第1の実施の形態の画像符号化装置のブロック図を示
している。図1において、1は525プログレッシブ信
号の入力端子である。2は525プログレッシブ画像を
上下に2等分割する画面分割手段としての画面分割回路
である。3および4はそれぞれ並列化された符号化手段
としての第1および第2のMPEG2エンコーダであ
り、2系統に分割された画像信号を与えられた量子化ス
テップで並列に圧縮符号化する。5および6は第1およ
び第2のMPEG2エンコーダ3,4が発生する符号量
を積算する第1および第2の符号量カウンタである。
【0017】7および8は第1および第2のMPEG2
エンコーダ3,4が発生する符号データを一時格納する
第1および第2のFIFOメモリである。9はFIFO
メモリ出力の切り替えスイッチである。10は所望の符
号量にするための量子化ステップを決定する量子化ステ
ップ決定回路である。11はフレーム毎にスタッフィン
グすべき無効データのビット数を算出するスタッフィン
グ制御回路である。12はバッファアンダーフローを防
止するためにスタッフィング制御回路11が指示するビ
ット数だけ無効データを挿入するスタッフィング回路で
ある。13はストリームの合成によって内容変更を必要
とするヘッダのパラメータを書き換えるヘッダ処理回路
である。14は最終的に合成された525プログレッシ
ブ信号の圧縮ストリームの出力端子である。15,16
はそれぞれ加算器である。
【0018】上記において、第1および第2の符号量カ
ウンタ5,6、第1および第2のFIFOメモリ7,
8、FIFOメモリ出力の切り替えスイッチ9、量子化
ステップ決定回路10、スタッフィング制御回路11、
スタッフィング回路12およびヘッダ処理回路13が多
重化手段17を構成し、第1および第2のMPEG2エ
ンコーダ3,4から出力される2チャンネルの符号デー
タを多重化することにより2チャンネルの符号データか
ら入力画像全体を復号可能な1本の合成ストリームを生
成する。また、この多重化手段17は、合成ストリーム
の発生符号量によってスタッフィング処理を制御し、合
成ストリームの発生符号量が所望の符号量となるように
第1および第2のMPEG2エンコーダ3,4すべてに
対して同一の量子化ステップをフィードバックする。
【0019】なお、ヘッダ処理回路13におけるパラメ
ータ書き換えについては、N個の並列符号化手段によっ
てどの程度必要かは違うが、例えば合成ストリームは分
割されたストリームより大きな画像サイズになっている
はずである。したがって、画像サイズに関するパラメー
タは書き換える必要がある。
【0020】以上のように構成された画像符号化装置に
ついて、多重化手段17の動作の詳細を含めて、以下そ
の動作を説明する。
【0021】図2は525プログレッシブ信号を上下に
2等分割して疑似インタレース信号に変換する概念を示
す概念図である。入力端子1から入力される525プロ
グレッシブ信号は、図2(a),(c)に示すように、
有効画素数720画素×480ライン、フレームレート
59.94Hzの順次走査であり、MPEG2における
MP@H14L相当の映像信号である。これを画面分割
回路2で画面を上下に2等分して1ライン毎に交互に抜
き出すことで、図2(b),(d)に示すように、擬似
的に有効画素数720画素×120ライン、フィールド
レート119.88Hzの飛び越し走査に分割すること
ができる。
【0022】なお、図2(a),(b)では、1ライン
毎に交互に抜き取ることを説明している。これによりプ
ログレッシブ信号をインターレース信号として扱うこと
ができる。図2(c),(d)の黒丸、白丸は画素を示
しており、白黒は同図(a),(b)の実線と破線の関
係と同じである。丸を串刺しにしている破線は時間軸方
向を示しており、隣接するフレーム/フィールドとの間
隔を表している。
【0023】このように、525プログレッシブ信号を
上下2等分して生成した疑似インタレース信号の単位時
間当たりの有効画素数はMPEG2におけるMP@ML
相当となるため、処理量的にMP@MLのMPEG2エ
ンコーダを2個並列に用いることで符号化が可能であ
る。
【0024】ここでは、上下に2等分した上半分の画像
を第1のMPEG2エンコーダ3で、下半分の画像を第
2のMPEG2エンコーダ4で並列に符号化して、符号
データをそれぞれ第1のFIFOメモリ7および第2の
FIFOメモリ8に書き込む形態であるとする。
【0025】第1の符号量カウンタ5は上半分の発生符
号量を積算し、第2の符号量カウンタ6は下半分の発生
符号量を積算する。ただし、第2の符号量カウンタ6に
ついてはスライスヘッダより上位階層のヘッダデータ
(例えばシーケンスヘッダ、GOPヘッダ、ピクチャヘ
ッダなど)の符号量については積算しない。したがって
第1および第2の符号量カウンタ5,6の積算値の総和
は後段のFIFOメモリ出力の切り替えスイッチ9の読
み出しで合成されるストリームのスタッフィング前の符
号量に等しくなる。
【0026】スタッフィング制御回路11は、合成スト
リームの発生符号量が極端に少ない場合のバッファアン
ダーフローを防止するため、フレーム毎にスタッフィン
グすべき無効データのビット数を第1および第2の符号
量カウンタ5,6の積算値の総和から算出する。スタッ
フィング回路12は、スタッフィング制御回路11が指
示するビット数だけ無効データを切り替えスイッチ9か
らの出力に挿入する。
【0027】量子化ステップ決定回路10は、第1およ
び第2の符号量カウンタ5,6の積算値の総和にスタッ
フィング制御回路11の指示するスタッフィングビット
数(スタッフィングすべき無効データのビット数)を加
えた最終的な合成ストリームの発生符号量が加算器1
5,16を介して入力されると、上記最終的な合成スト
リームの発生符号量を所望の符号量に制御するため、直
ちに最適で唯一の量子化ステップを算出して第1および
第2のMPEG2エンコーダ3,4に同一の量子化ステ
ップをフィードバックする。
【0028】したがって、並列化されたMPEG2エン
コーダ3,4は、ある時刻においてすべて同一の量子化
ステップで符号化することになり、並列処理間の符号化
歪みのばらつきを抑制することが可能になる。並列に符
号化されて第1および第2のFIFOメモリ7,8に書
き込まれた符号データは、FIFOメモリ出力の切り替
えスイッチ9によって双方のピクチャヘッダコードを検
出する度に切り替えながら交互に読み出され、1本のス
トリームに合成される。
【0029】図3はFIFOメモリ出力の切り替えスイ
ッチ9の動作を示す模式図である。図3の左側には、第
1および第2のFIFOメモリ7,8に書き込まれて順
次出力されるデータの並びと、第1および第2のFIF
Oメモリ7,8におけるデータの読み出し順を示し、同
図の右側にはFIFOメモリ出力の切り替えスイッチ9
から出力されるデータの並びを示している。第1のFI
FOメモリ7には、シーケンスヘッダおよびGOPヘッ
ダに続いて、ピクチャヘッダとスライスヘッダ0〜スラ
イスヘッダ14までが繰り返し並び、第2のFIFOメ
モリ8には、シーケンスヘッダおよびGOPヘッダに続
いて、ピクチャヘッダとスライスヘッダ15〜スライス
ヘッダ29までが繰り返し並んでいる。
【0030】このとき、FIFOメモリ出力の切り替え
スイッチ9は、第2のFIFOメモリ8から読み出され
た下半分の画像に対する符号データについてはスライス
階層よりも上位階層のヘッダデータを廃棄することで、
MPEG2のシンタックスを満足するように貼り合わせ
ることができる。
【0031】スタッフィング制御回路11では、合成ス
トリームの発生符号量が極端に少なく、MPEG2のデ
コーダの入力バッファがアンダーフローする危険性があ
る場合にどれだけのビット数だけ無効データを挿入する
べきかを算出してスタッフィング回路12に無効データ
の挿入を指示するとともに、発生符号量の総和から量子
化ステップを決定するために量子化ステップ決定回路1
0にもスタッフィングビット数を与える。
【0032】ここで、量子化ステップ決定回路10、ス
タッフィング制御回路11およびスタッフィング回路1
2の構成について説明する。量子化ステップ決定回路1
0は、VBVバッファ充足度に応じて、例えば図6のよ
うな関数で量子化ステップを決めるものである。スタッ
フィング制御回路11は、スタッフィングが必要かどう
かを判断して必要ならばスタッフィングする無効データ
のビット数を計算するものである。スタッフィング回路
12は、スタッフィング制御回路11の結果に従って実
際のスタッフィングを実行するものである。
【0033】以上のようなストリームの合成によって、
シーケンスヘッダにおける画像垂直サイズやピクチャヘ
ッダにおけるVBVディレイ、スライスヘッダにおける
スライスの垂直位置など、書き換えが必要になるいくつ
かのヘッダパラメータをヘッダ処理回路13で書き換え
て525プログレッシブ信号としてデコード可能な1本
の圧縮ストリームを完成する。
【0034】このように構成することによって、並列符
号化でありながら符号量制御のフィードバックループを
第1および第2のFIFOメモリ7,8の前で完結して
フィードバックディレイを最小限にとどめて、きめ細か
く正確な符号量制御が実現できるとともに、並列エンコ
ーダ単位の不必要なスタッフィングを抑制して合成した
ストリームに対してのみスタッフィングを行うことで符
号化効率を改善できる。さらに、同一の量子化ステップ
を用いて並列符号化するために並列処理間で自動的に最
適なビット配分が達成される。その結果、高画質化が達
成できる。
【0035】(第2の実施の形態)以下、本発明の第2
の実施の形態の画像符号化装置について、図面を参照し
ながら説明する。
【0036】第1の実施の形態1と同様の構成で、特に
符号化方式がMPEG2である場合において、さらに高
画質符号化を達成する量子化ステップ決定回路10の動
作について、固定レートの場合を例にとって説明する。
【0037】図4は入力フレーム順41が符号化順42
に並べ替えて符号化されるMPEG2の符号化出力43
によるVBVバッファの増減44と、その際のVBVバ
ッファ充足度45を示すタイムチャートである。発生符
号量の累計からフレームの復号によって消費される符号
量を減じて、のこぎり状の変動を繰り返すVBVバッフ
ァの増減44において、符号の発生とともに右斜め上方
に伸びていくのこぎり歯の傾きは伝送路のビットレート
によって決まり、固定レートの場合の傾きは一定で、レ
ートが高くなる程傾きが大きくなる。
【0038】デコーダの入力バッファを破綻させない範
囲で最高の画質を得るためには、VBVバッファの充足
度の増減44が常に上限値と下限値の間にあるように制
御しながら可能な限り強制的な発生符号量の制限を加え
ないことが肝要である。そこで、VBVバッファ充足度
45を実際の発生符号量と目標符号量の差分の総和とし
て、比較的緩やかに変化するVBVバッファ充足度45
を量子化ステップの決定に利用する。
【0039】ここで、実際の発生符号量と目標符号量と
VBVバッファの増減44の上限値、下限値との関係に
ついて説明する。目標符号量は平均のビットレートを1
フレームあたりで等分割したものであるが、実際にはそ
の通りに正確には合わない。そこで、過去に発生した実
際の符号量の積算値がVBVバッファの充足度とほぼ等
価になるが、その積算値が上限、下限を超えないように
する必要がある。
【0040】図5は本発明における第2の実施の形態の
画像符号化装置の量子化ステップ決定回路のブロック図
を示している。図5において、51は発生符号量と目標
符号量との差分の総和からVBVバッファの充足度を求
める積算回路である。52はVBVバッファの充足度か
ら量子化ステップを決定する量子化ステップ決定関数で
ある。
【0041】図1に示した画像符号化装置のように、2
並列符号化の場合、同時に処理される2マクロブロック
(図では、MBと記す)の発生符号量と2マクロブロッ
ク分の目標符号量の差を積分する構成になる。マクロブ
ロックは、画面をブロック状に分割して符号化する際の
1まとまりの単位である。複数のマクロブロックで構成
される1フレームの符号量をマクロブロックの数で割っ
たものがマクロブロック当たりの符号量ということにな
る。並列に処理する場合は、注目しているマクロブロッ
クが同時に2個あることになるので、2マクロブロック
単位で考えることになる。
【0042】量子化ステップは、VBVバッファの充足
度から関数を用いて直接的に決定できる。例えば、図6
に示すような量子化ステップ決定関数を用いる場合、V
BVバッファの充足度が目標値に近い範囲で感度を低く
設定することにより、局所的な画像の性質によって量子
化ステップが急激に変動することを抑制して画質の安定
化を達成する一方、VBVバッファ充足度が極端に大き
いところでは感度を高く設定してオーバーフローを防止
している。以上のように、符号量制御における画質と応
答時間をこの関数形によって任意に設定することが可能
になる。
【0043】なお、以上の実施の形態では、525プロ
グレッシブ信号を上下に2等分割して2個のMP@ML
のMPEG2エンコーダで符号化する場合を例に説明し
たが、1125インタレースや750プログレッシブな
どのHDTV信号を並列に符号化する場合、あるいは1
個のMPEG2エンコーダの処理速度がさらに遅い場合
でも、分割方法や並列数を最適(3以上の任意の値)に
設定し、合成方法を変更することで同様に実施可能であ
る。
【0044】(第3の実施例)第2の実施の形態を拡張
することを基本として、第1のMPEG2エンコーダ
3,第2のMPEG2エンコーダ4が、VBVバッファ
充足度に応じて決定される量子化ステップが大きくなる
ほど、高周波のAC係数を符号化せず、低周波のAC係
数のみを選択的に符号化するものとすることで、VBV
バッファがオーバーフローすることを防止するととも
に、画質劣化を抑制することが可能となる。
【0045】(第4の実施の形態)第2の実施の形態の
第1および第2のMPEG2エンコーダ3,4におい
て、VBVバッファ充足度に応じて決定される量子化ス
テップが大きい程、(Iピクチャの目標符号量)>(P
ピクチャの目標符号量)>(Bピクチャの目標符号量)
となるように、ピクチャタイプによって差をつけること
で、VBVバッファのオーバーフローを防止し、画質劣
化を抑制することが可能となる。
【0046】(第5の実施の形態)第2の実施の形態の
第1および第2のMPEG2エンコーダ3,4におい
て、VBVバッファ充足度に応じて決定される量子化ス
テップが大きい程、入力画像の通過帯域を制限するロー
パスフィルタの特性を変化させて入力画像の高周波成分
を除去するようにすることで、オーバーフローを防止
し、画質劣化を抑制することが可能となる。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
画像符号化装置によれば、また並列符号化単位で不必要
なスタッフィングを行わず、合成したストリームに対し
てのみスタッフィングを行うことで符号化効率を改善で
きる。さらに、同一の量子化ステップを用いて並列符号
化するために並列処理間で自動的に最適なビット配分が
なされる結果、高画質化が達成できる。
【0048】請求項2記載の画像符号化装置によれば、
圧縮符号化方式としてMPEG2を用いる場合、緩やか
に変化する画面全体の合成ストリームのVBVバッファ
充足度に従って量子化ステップを変化させることで、局
所的、瞬間的な量子化ステップの変動を抑制して画質を
安定させるとこができる。
【0049】請求項3,4または5の画像符号化装置に
よれば、VBVバッファの充足度に応じて符号化するA
C係数を選択する、あるいはI、P、Bのピクチャタイ
プに応じてビット配分(重み付け)を変更する、あるい
はプリフィルタの特性を変更することで量子化歪みが多
く発生する複雑な動画像においても視覚的に歪みが検知
されにくくなるように符号化することが可能となる。
【0050】請求項6記載の画像符号化装置によれば、
並列符号化でありながら符号量制御のフィードバックル
ープをFIFOメモリの前で完結しているので、フィー
ドバックディレイを最小限にとどめることができ、きめ
細かく正確な符号量制御が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における画像符号化
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における525プロ
グレッシブ信号の上下2等分割を表す概念図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるFIFOメ
モリ出力の切り替えスイッチの動作を表す模式図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるVBVバッ
ファの増減を表すタイムチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態における量子化ステ
ップ決定回路の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における量子化ステ
ップ決定関数の例を表す模式図である。
【符号の説明】
1 入力端子 2 画面分割回路 3 第1のMPEG2エンコーダ 4 第2のMPEG2エンコーダ 5 第1の符号量カウンタ 6 第1の符号量カウンタ 7 第2のFIFOメモリ 8 第2のFIFOメモリ 9 FIFOメモリ出力の切り替えスイッチ 10 量子化ステップ決定回路 11 スタッフィング制御回路 12 スタッフィング回路 13 ヘッダ処理回路 14 出力端子 15 加算器 16 加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B047 AA30 EA07 5B057 AA20 CG02 CG03 CH04 5C059 KK11 KK13 PP04 RB12 SS01 SS11 TA41 TA45 TA46 TB07 TC18 TD07 TD11 UA31 UA34 5C078 AA04 BA57 CA00 DA01 DA07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像をN個(Nは2以上の整数)の
    領域に分割して圧縮符号化する画像符号化装置であっ
    て、 N個の分割画像を得る画面分割手段と、 前記N系統に分割された画像信号を与えられた量子化ス
    テップで並列に圧縮符号化するN個の符号化手段と、 前記N個の符号化手段から出力されるNチャンネルの符
    号データを多重化することにより前記Nチャンネルの符
    号データから入力画像全体を復号可能な1本の合成スト
    リームを生成する多重化手段とを備え、 前記多重化手段は、前記合成ストリームの発生符号量に
    よってスタッフィング処理を制御し、前記合成ストリー
    ムの発生符号量が所望の符号量となるように前記N個の
    符号化手段すべてに対して同一の量子化ステップをフィ
    ードバックするようにしたことを特徴とする画像符号化
    装置。
  2. 【請求項2】 N個の符号化手段がそれぞれMPEG2
    エンコーダであって、多重化手段は、生成する合成スト
    リームの発生符号量から画像全体に対するVBVバッフ
    ァ制御を行い、画像全体のVBVバッファの充足度に応
    じてN個の符号化手段にフィードバックする量子化ステ
    ップを決定するようにしたことを特徴とする請求項1記
    載の画像符号化装置。
  3. 【請求項3】 多重化手段は、画像全体のVBVバッフ
    ァの充足度に応じてN個の符号化手段で符号化すべきA
    C係数を選択することを特徴とする請求項2記載の画像
    符号化装置。
  4. 【請求項4】 多重化手段は、画像全体のVBVバッフ
    ァの充足度に応じてN個の符号化手段で符号化するIピ
    クチャ、Pピクチャ、Bピクチャの重み付けを変更する
    ことを特徴とする請求項2記載の画像符号化装置。
  5. 【請求項5】 多重化手段は、画像全体のVBVバッフ
    ァの充足度に応じて入力画像全体を適応フィルタ処理す
    ることを特徴とする請求項2記載の画像符号化装置。
  6. 【請求項6】 多重化手段は、N個の符号化手段の出力
    が供給されるN個のFIFOメモリと、前記N個のFI
    FOメモリの出力を切り替えて出力する切り替えスイッ
    チと、前記N個の符号化手段の出力の符号量を積算する
    N個の符号量カウンタと、前記N個の符号量カウンタの
    積算値の総和に基づいてフレーム毎にスタッフィングす
    べき無効データのビット数を算出するスタッフィング制
    御回路と、前記スタッフィング制御回路が指示するビッ
    ト数だけ無効データを前記切り替えスイッチからの出力
    に挿入するスタッフィング回路と、前記N個の符号量カ
    ウンタの積算値の総和に前記スタッフィングすべき無効
    データのビット数を加えた最終的な合成ストリームの発
    生符号量を所望の符号量に制御するために最適で唯一の
    量子化ステップを算出して前記N個の符号化手段にフィ
    ードバックする量子化スイッチ決定回路とからなる請求
    項1記載の画像符号化装置。
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