JP2003013957A - 磁性流体を使用したhdd用ピボット軸受 - Google Patents

磁性流体を使用したhdd用ピボット軸受

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JP2003013957A
JP2003013957A JP2001160349A JP2001160349A JP2003013957A JP 2003013957 A JP2003013957 A JP 2003013957A JP 2001160349 A JP2001160349 A JP 2001160349A JP 2001160349 A JP2001160349 A JP 2001160349A JP 2003013957 A JP2003013957 A JP 2003013957A
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magnetic
pivot
magnet
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Akira Yamamura
章 山村
Terutoshi Komatsu
輝寿 小松
Chanhia Kan
チャンヒア カン
Yulan Liu
イーラン リュウ
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/10Construction relative to lubrication
    • F16C33/1025Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant
    • F16C33/103Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant retained in or near the bearing
    • F16C33/1035Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant retained in or near the bearing by a magnetic field acting on a magnetic liquid

Abstract

(57)【要約】 【課題】 HDDのヘッド部に用いるピボット軸受のコ
ンタミネーションの発生の防止、ダンピング効果さらに
は機械的精度の向上を目的とする。 【解決手段】 軸受ハウジング3内に保持したピボット
軸1の周囲に磁石2を嵌合し、該磁石2の外周と軸受ハ
ウジング3の内壁との間隙4に磁性流体7を保持してな
ることを特徴とするHDD用ピボット軸受である。磁石
はヨークを介在させて分割することによって、磁束密度
を高め磁性流体の保持力を高めることもできる。また、
磁性流体として導電性磁性流体を用いてもよい。ピボッ
ト軸と軸受ハウジングとの間に撥油剤を介在させて磁性
流体の滲みを防止する。軸受ハウジングの外周に磁性体
を被覆することによって磁束の漏洩を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンピュータの
補助記憶装置用HDD(ハードディスクドライブ)のヘ
ッド部に用いるピボット軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】HDD等に用いられている従来の代表的
なピボット軸受は、図4に示すように、転がり軸受11
を介して固定側シャフト10と回転側ハウジング12が
自由に回転できるようになっている。転がり軸受11か
らの潤滑剤等のコンタミネーションは、かかる図4の場
合を含めて現在殆どのものが考慮されていない。転がり
軸受の動作時に周囲に発散するコンタミネーションがデ
ィスク表面やヘッドに吸着すると、数十nmで浮上して
いるヘッドの浮上特性に影響を与え、甚だしい時には浮
上を不可能にしてヘッドとディスクの損傷を引き起こ
す。このような問題があるのみならず、従来の転がり軸
受を用いたピボット軸受の場合、今日要求される性能を
満足できなくなってきた。一部に磁性流体シールをつけ
る提案もなされているが、その構造からコストアップの
要因となり、実用化には至っていない。
【0003】また、HDDヘッド部のピボット軸受の場
合は、磁気ディスク上の情報の記録又は読み取りのため
に、ヘッド支持部が軸受を中心に、ほぼ30°の角度で
往復運動、すなわち揺動をする。この揺動の起動時や、
揺動の方向転換時の瞬時的な駆動力によって、パルス的
な力がヘッド支持部に加わり高周波の振動が生じる。ま
た軸受自身がボールと転動面との弾性接触による種々の
鋭いピークの共振周波数を発生する。これらの振動は揺
動動作時のディスクトラック位置の識別、位置決めのた
めの位置決め信号のノイズ成分となり、正確な位置決め
を阻害する。このような背景からダンピング効果のある
軸受が求められているが、従来の転がり軸受ではボール
と転動面との弾性接触が動作の基本であり、ダンピング
効果はほとんどない。加えて、転がり軸受は潤滑のため
の薄いグリース層がボールと転動面の間に介在するが、
これについてもダンピング効果は望めない。
【0004】更に転がり軸受では微小揺動時に潤滑不良
が発生しやすく、いわゆるフレッチング摩耗が進行する
ことが問題となっている。この他に、従来の転がり軸受
は、個々の部品の精度等、局所的な精度に性能が左右さ
れ、高い回転精度を有する軸受を歩留まりよく生産する
ことが難しかった。
【0005】また、転がり軸受の有する問題を解決する
ため、流体を用いた動圧軸受も開発されてきているが、
通常の潤滑油を使用しており油漏れが問題となってい
る。その上、動圧軸受は、軸を高速回転させることによ
って軸受を浮上させる力を得るため、HDD用のピボッ
ト軸受のように揺動が主で回転運動がないか低速の場合
には用いることができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、まず、軸受
において潤滑剤等によるコンタミネーションの発生を防
ぎ、さらにダンピング効果があって、静電気をアース
し、かつ無音性の軸受を提供することを目的とする。ま
た、本発明の今一つの目的は、フレッチング磨耗の発生
しない軸受、揺動を行うHDD用軸受として用いること
ができ、油漏れ等液体の漏れのない流体軸受を提供する
ことである。さらに、本発明のこの他の目的は、高い回
転精度を有し、製造工程において歩留まりがよく、長寿
命の軸受を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、軸受にお
ける潤滑剤として磁性流体もしくは導電性磁性流体を用
い、磁石を用いてその位置をコントロールすることによ
って上記の目的を達成できることを見出した。すなわ
ち、この発明は、下記の構成よりなる。
【0008】(1)軸受ハウジング内に保持したピボッ
ト軸の周囲に磁石を嵌合し、該磁石の外周と軸受ハウジ
ングの内壁との間隙に磁性流体を保持してなることを特
徴とする磁性流体を使用したHDD用ピボット軸受。
【0009】(2)磁石をヨークを介在させることによ
って、ピボット軸に対して直角方向に分割して配置して
なる前記(1)記載の磁性流体を使用したHDD用ピボ
ット軸受。
【0010】(3)軸受ハウジングの開口から突出する
ピボット軸と、該開口との間に撥油剤を介在させてなる
前記(1)又は(2)記載の磁性流体を使用したHDD
用ピボット軸受。
【0011】(4)軸受ハウジングの外周に磁束の漏洩
を防止する磁性体を被覆してなる前記(1)ないし
(3)のいずれかに記載の磁性流体を使用したHDD用
ピボット軸受。
【0012】(5)上記磁性流体が導電性磁性流体であ
る(1)ないし(4)のいずれかに記載の磁性流体を使
用したHDD用ピボット軸受。
【0013】以下、本発明の構成原理について説明す
る。磁性流体は、通常磁粉が一定の密度で全体に分散し
ている。そのため、通常の状態では、非磁性体のボール
を磁性流体中に入れると、一定の位置から動くことはな
い。しかし、図6に示すように、例えばボールが沈んで
いるときに磁性流体の下方に磁石(図示せず)を近づけ
ると、磁性流体中で分散している磁粉が磁石に引き寄せ
られ、磁場の強さの勾配に従って、磁性流体には図面の
上下方向において密度に勾配が生じる。すなわち、磁粉
には下向き矢印のように磁場の強い方へ引き寄せる力が
働き、一方でボールには、上向き矢印のようにボールを
浮上させる力が働く。ボールに働くこの力は磁気的浮力
(magnetic levitation force)と呼ばれる。この磁気
的浮力によってボールに働く他の力(この場合は重力及
びアルキメデスの原理による浮力)とのつりあいをくず
すことにより、ボールを浮き上がらせることができる。
すなわち、強さに勾配のある磁場中に置くことで、磁性
流体中の非磁性固体を低磁場側へ動かし、その位置を保
つことができる。本発明者らはこの磁気的浮力を効果的
に軸受に用いることに成功した。
【0014】図7は、磁性流体ではなく潤滑油等の流体
を用いた場合の軸受を模式的に示した部分断面図であ
り、本発明の軸受との比較のために示した。図中、一点
鎖線はピボット軸1の中心線を表している。軸受ハウジ
ング3の回転が止まっているときは、図7に示すよう
に、矢印gで示した重力に従って軸受ハウジング3が下
方に下がってしまい、他の部品と接触して軸受の役割を
果たさなくなる。したがって、HDD用のピボット軸受
のように主として揺動をする軸受には用いることができ
ない。
【0015】これに対して、本発明のピボット軸受は、
磁石はピボット軸の周囲に直接固定されており、該磁石
と軸受ハウジングとの間には微少間隙があって、その間
隙に磁石の磁力、すなわち吸引力によって磁性流体もし
くは導電性磁性流体を保持する。図8には、図7と対比
させて本発明の軸受の部分断面図を模式的に示した。本
発明の軸受は、図8に示すように、上述した磁気的浮力
を用いて、軸受ハウジング3を矢印gで示した重力に逆
らって常に浮上させた状態に保つことが可能である。図
8においてヨーク8から軸受ハウジング3へ向かって外
向きに描かれた矢印は、磁石2からヨーク8を介して軸
受ハウジング3に向かう磁束の向きにほぼ等しく、磁性
流体が軸受ハウジングを浮上させる力を示している。こ
の力は軸受ハウジングが静止しているとき、揺動をして
いるとき、回転しているときのいずれにおいても一定の
大きさで安定して働き軸受ハウジングを浮上させるた
め、本発明の軸受はHDDのピボット軸受として優れて
いる。さらに、本発明の軸受では磁性流体の飛散や漏洩
がなく、コンタミネーションの発生を防ぐことができ
る。上述したように通常の潤滑油を流体軸受に使用する
と油漏れの問題が生じるが、本発明に用いる磁性流体は
磁石の磁力により磁性流体を保持するので、液体が漏れ
るという問題は発生しない。
【0016】また、本発明では、個々のボールでの点接
触支持ではなく、ピボット軸と軸受ハウジングの微小な
間隙に介在する磁性流体もしくは導電性磁性流体によっ
て支持する。したがって、ピボット軸と軸受ハウジング
の対向する面の精度の平均値により性能が定まる。これ
は局所的な精度に性能が左右される転がり軸受とは異な
り、高い回転精度を確保し、かつ生産歩留まりを向上す
ることができる。
【0017】さらに、本発明の軸受では、軸受ハウジン
グとピボット軸の間が液体であることにより、機械的摩
擦がないこと及び流体の粘性によって振動のダンピング
効果が生じる。かつ、転がり軸受のように機械的接触部
がないので無音性であり、同時にフレッチング磨耗を発
生することがなく、長寿命となる。
【0018】図5は、従来の転がり軸受及び本発明の磁
性流体を用いたピボット軸受の2種類の軸受によるHD
Dヘッド部分の振動の大きさを、振動の周波数に対して
それぞれ測定したグラフである。図5中、縦軸及び横軸
はそれぞれ振動の振幅(dB)及び振動の周波数(H
z)を示しており、(a)のグラフは従来の転がり軸受
を用いた場合の測定結果であり、(b)は本発明のピボ
ット軸受の場合の測定結果である。図から明らかなよう
に、本発明のピボット軸受は、従来の転がり軸受に比較
して、測定した周波数全域において、ヘッド部分に伝わ
る振動の大きさが小さくなっている。これは、本発明の
ピボット軸受のダンピング効果が顕著に表れた結果であ
る。さらに、(a)の転がり軸受では、周波数の変化に
対して急激に振幅の変化する点が見られるが、(b)の
本発明のピボット軸受では、周波数に対応してなだらか
に変化しており、HDDのヘッドに急激な変動を与える
ことがなく安定して動作することが分かる。さらに、本
発明者らが実験したところ、本発明の軸受は、ピボット
軸と軸受ハウジングの間に介在する磁性流体膜の粘性に
よるダンピング効果が極めて大きく、数kHzまでの寄
生振動を抑制できることが分かった。すなわち、本発明
では、大ストロークの揺動から、トラック位置決め追随
制御時の微小揺動に至るまで、これらの振動を吸収して
軸受は十分に滑らかに動作することが分かった。
【0019】一方、磁石を用いる関係上軸受ハウジング
外部へ磁束が漏洩してHDD内部の環境に電磁的な影響
を及ぼすことが考えられるので、軸受ハウジングの材質
によってはその最外周に磁性体の被覆を施し、磁束の漏
洩を防止する。磁束の漏洩が防止できるのは、表面に磁
性体の被覆を施すことで軸受ハウジング内部の磁石との
間に閉じた磁路が形成されるため、磁束が安定して保持
されるためである。例えば軸受ハウジングの材質をアル
ミニウムとすると、被覆する磁性体はニッケル、鉄、鉄
−ニッケル合金(パーマロイ)などがよく、被覆手段は
電気メッキ、蒸着、スパッタリング等がある。
【0020】さらに、本発明では、軸受ハウジングの開
口から突出するピボット軸と該開口との間の僅かな間隙
には撥油剤を介在させて前記磁性流体の滲みを防止す
る。さらに、本発明では、通常の磁性流体を用いても本
発明の効果は十分に発揮されるが、磁性流体として導電
性磁性流体を用いることができる。従来の転がり軸受
は、スチールボールを使用しており、軸受全体が電気的
に導通していて、摩擦によって静電気が発生した場合に
はそれを逃がしていた。本発明においても、磁性流体が
揺動によって特に静電気を生じる場合には、導電性磁性
流体を用いることにより、発生した静電気を逃がすこと
ができる。
【0021】本発明の軸受は、通常は磁石の上下に円環
状の磁性体(本明細書ではヨークと称する)を配置する
ことが好ましく、これは図8においてはヨーク8として
示されている。通常の磁石は精密な加工精度で形成する
のが困難であるが、これに対してヨークは磁性体であれ
ばよく、金属等を用いれば十分な加工精度が得られる。
そこで、ヨークで軸受内部の大きさを実質的に決定し、
磁石の大きさに多少ばらつきがあっても収容できるよう
にする。すると、磁石の大きさがばらついてもヨークと
軸受ハウジングの間の微小間隙は一定になるように製造
できる。加えて、ヨークには磁束を集中させる効果もあ
り、そのため、ヨークの上面(又は下面)及び側面から
軸受ハウジングへ向かう高い磁束密度分布によって、軸
受ハウジングは図8における上下方向に浮上すると共
に、横方向にも浮上し軸受ハウジングの水平方向の変位
や傾きを吸収できる。
【0022】一方で、金属材料の磁石を用いる場合に
は、磁石自体を精密な加工精度で形成できるため、磁石
の上下のヨークを用いなくとも本発明のピボット軸受を
形成できる。この場合には、図9に示すように上下のヨ
ークは配置されず、磁石と中間のヨークのみが、あるい
は磁石のみが軸受ハウジング内部に配置される。上下の
ヨークを用いない軸受の場合には、部品点数を減らすこ
とができるため、部品製造コスト、および組立コストを
削減することができるという利点がある。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいてこの発明の
実施例を説明する。もちろんこの発明はかかる実施例に
よって限定されるものではない。
【0024】実施例1 図1(A)は、本実施例で製作したピボット軸受の、ピ
ボット軸を含む面での断面図である。図1(A)中1は
ピボット軸で、周囲には磁石2が固定してあり、磁石2
部分には、軸受ハウジング3が、間隙4を保持してピボ
ット回転可能に取付けられている。5は軸受ハウジング
の蓋である。ピボット軸1は軸受ハウジング3の底部6
及び蓋5より突出している。前記間隙4には磁性流体7
が保持されており、また、軸受ハウジング3の底部6お
よび蓋5から突出するピボット軸1の回転部には撥油剤
13が塗布してある。
【0025】図1(B)は、図1(A)の断面の右側半
分における磁力線の流れを計算により求めた磁場解析図
(有限要素法による)で、磁束の分布の様子を示してい
る。この磁束の作用により、間隙4に磁性流体7を保持
する。撥油剤13は磁性流体が滲み出すことを防止する
役目を果たす。
【0026】実施例2 実施例2で製作したピボット軸受は実施例1と基本的に
は同様の構成であり、図2(A)に実施例2のピボット
軸受の断面図を示した。図2(A)中、図1と同一名称
部分は同一符号をもって示してある。
【0027】実施例1と相違するところは、図2(A)
に示すように、磁石2をヨーク8(SUS416)をも
ってピボット軸1の軸の直角方向に3分割した点であ
る。磁石2をヨーク8によって3分割したことにより、
磁束の流れは図3(B)に示すようになり、磁性流体7
に対する磁気浮上効果が強くなる。環状の磁石3つはそ
れぞれが反発し合うように同極側が向かい合わせにな
り、その間に透磁性材料からなるヨークを配置した。そ
のため、上下の磁石から発生する磁束は磁石間で互いに
反れ、磁石が1個の場合よりもより強い磁束が外側へ、
すなわちハウジングへ向かうことになる。これにより、
磁性流体の磁気浮上効果が大きくなる。また、この実施
例では軸受ハウジング3の外周に磁束の漏洩を防止する
磁性体9として、ニッケル層を電気メッキにより形成し
た。
【0028】
【発明の効果】この発明は、HDD用ピボット軸受部の
潤滑剤として磁性流体を使用することで、軸受ハウジン
グが揺動をしているとき及び静止しているときにも軸受
を浮上させる効果があり、コンタミネーションの発生を
防ぎ、液体が外に漏れ出ることがない。さらに固定部と
回転部との間が液体であることにより、大ストロークの
揺動から微小揺動に至る広い範囲でダンピング効果があ
る。また、機械的接触によって転がり軸受は独特の雑音
が発生しフレッチング磨耗が生じているが、この発明で
は磁性流体の作用によって無音性であり、フレッチング
磨耗も発生しない。さらに、この発明は軸受ハウジング
の外周に磁性体を被覆することで磁束の漏洩を防止す
る。しかもこの発明では構成が簡単であるので、製作、
メンテナンスとも容易となるのみならず、この発明の軸
受は高い回転精度を確保し、生産歩留まりも向上でき
る。さらに、導電性磁性流体を用いることにより、揺動
により発生した静電気をアースすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明の実施例のピボット軸受のピボッ
ト軸を含む面での断面図である。 (B) (A)における右半分の磁場解析図である。
【図2】(A)本発明の他の実施例のピボット軸受のピ
ボット軸を含む面での断面図である。
【図3】(B) 図2(A)における右半分の磁場解析
図である。
【図4】従来の転がり軸受の一例の断面図である。
【図5】従来の転がり軸受及び本発明のピボット軸受を
使用した場合の、HDDヘッド支持部の振動の大きさを
測定したグラフである。
【図6】磁性流体の磁気的浮力を説明するための図であ
る。
【図7】潤滑油を用いた流体軸受の静止時の状態を模式
的に示した部分断面図である。
【図8】本発明のピボット軸受を模式的に示した部分断
面図である。
【図9】本発明のピボット軸受の上下のヨークを用いな
い例であり、ピボット軸を含む面での断面図である。
【符号の説明】
1 ピボット軸 2 磁石 3 軸受ハウジング 4 間隙 5 蓋 6 底部 7 磁性流体 8 ヨーク 9 磁性体 10 シャフト 11 転がり軸受 12 ハウジング 13 撥油剤 14 潤滑油
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小松 輝寿 シンガポール ブロック21カランアベニュ ー04−165 フェローテック コーポレー ション シンガポール ピーティーイー エルティーディー内 (72)発明者 カン チャンヒア シンガポール ブロック21カランアベニュ ー04−165 フェローテック コーポレー ション シンガポール ピーティーイー エルティーディー内 (72)発明者 リュウ イーラン シンガポール ブロック21カランアベニュ ー04−165 フェローテック コーポレー ション シンガポール ピーティーイー エルティーディー内 Fターム(参考) 3J011 AA10 BA06 JA03 KA02 KA03 RA04 5D068 AA01 BB01 CC11 EE19 EE22 GG05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受ハウジング内に保持したピボット軸
    の周囲に磁石を嵌合し、該磁石の外周と軸受ハウジング
    の内壁との間隙に磁性流体を保持してなることを特徴と
    する磁性流体を使用したHDD用ピボット軸受。
  2. 【請求項2】 磁石をヨークを介在させることによっ
    て、ピボット軸に対して直角方向に分割して配置してな
    る請求項1記載の磁性流体を使用したHDD用ピボット
    軸受。
  3. 【請求項3】 軸受ハウジングの開口から突出するピボ
    ット軸と、該開口との間に撥油剤を介在させてなる請求
    項1又は2記載の磁性流体を使用したHDD用ピボット
    軸受。
  4. 【請求項4】 軸受ハウジングの外周に磁束の漏洩を防
    止する磁性体を被覆してなる請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の磁性流体を使用したHDD用ピボット軸受。
  5. 【請求項5】 上記磁性流体が導電性磁性流体である請
    求項1ないし4のいずれかに記載の磁性流体を使用した
    HDD用ピボット軸受。
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