TryParseとは?
C#では、文字列を他の型(例えばintやdoubleなど)に変換する必要がしばしばあります。通常、int.Parse()
やdouble.Parse()
のようなメソッドを使用しますが、これらのメソッドは変換できない文字列が与えられた場合、例外を投げます。これを防ぐためにTryParse
メソッドが用意されています。
TryParse
は、変換が成功したかどうかをブール値(trueまたはfalse)で返し、出力パラメータを通じて変換された値を提供します。この方法は、エラーハンドリングを効果的に行い、プログラムの安定性を高めます。
TryParseの基本的な使い方
構文
TryParse
メソッドの基本的な構文は次の通りです:
bool TryParse(string s, out Type result)
ここで、s
は変換しようとする文字列、Type
は変換後の型(例:int、doubleなど)、result
は変換後の値を格納する変数です。
例:整数への変換
以下は、文字列を整数に変換する一般的な例です:
string input = "123";
int number;
bool result = int.TryParse(input, out number);
if (result)
{
Console.WriteLine("変換成功: " + number);
}
else
{
Console.WriteLine("変換失敗");
}
このコードでは、TryParse
は入力文字列"123"
をint
に変換しようと試み、結果として得られた数値をnumber
に格納します。変換が成功すればresult
はtrue
になり、そうでなければfalse
になります。
TryParseの利点
-
安全性:
TryParse
は例外を発生させず、エラーハンドリングを容易にします。 - 効率: 不正な入力に対する例外処理のコストが削減されます。
- 可読性: コードがシンプルで読みやすくなります。