TAR (.tar,.tgz,.tb2,.tbz2,.tar.gz,.tar.bz2)

予備知識

    • MIMEタイプ:application/tarapplication/x-tar
    • TARアーカイブファイル形式
    • 複数のファイルを単一のアーカイブにまとめる.
    • Unixシステムでよく使われる.
    • 圧縮ユーティリティと組み合せて使われることが多い.
    • GZIPまたはBZIP2で圧縮されたTARファイルには拡張子.tgz,.tb2,.tbz2がサポートされる.
    • TARはTape Archiveから派生した頭字語である.
    • ファイルシステム情報とディレクトリ構造を保ちながらファイルを順に圧縮せずに保管する.
    • 暗号化や圧縮はサポートしない.
    • POSIX.1-1998およびPOSIX.1-2001標準の一部である.

ImportとExport

  • TARアーカイブからファイルをインポートするとき,各形式の特定のコンバータが使用される.
  • Import["file.tar"]{"fn1", "fn2",}という形の式を返し,"file.tar"の中のすべてのファイルの完全パス指定を与える.
  • Import["file.tar",elem]はTARファイルから指定された要素をインポートする.
  • Import["file.tar","fn"]はアーカイブから"fn"を抽出し,それをインポートする.
  • Import["file.tar",{elem,suba,subb,}]はサブ要素をインポートする.
  • Import["file.tar",{{elem1,elem2,}}]は複数の要素をインポートする.
  • Import["file","TAR"]またはImport["file",{"TAR",elem,}]は任意のファイルをTARアーカイブとしてインポートする.
  • Export["file.tar",expr,elem]expr が要素 elem を指定してるとしてTARアーカイブを作成する.
  • Export["file.tar",{expr1,expr2,},{{elem1,elem2,}}]は各 expri が対応する elemi を指定しているとして扱う.
  • Export["file.tar","fn"->expr]"fn"のファイル拡張子からファイル形式を推測し,expr をファイルにエキスポートしてTARアーカイブとして圧縮する.
  • Export["file.tar","fn1"->expr1,"fn2"->expr2,]は複数の式をTARファイルアーカイブとしてエキスポートする.
  • 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
  • Import, Exportファイルからインポートする,あるいはファイルへエキスポートする
    CloudImport, CloudExportクラウドオブジェクトからインポートする,あるいはクラウドオブジェクトへエキスポートする
    ImportString, ExportString文字列からインポートする,あるいは文字列へエキスポートする
    ImportByteArray, ExportByteArrayバイト配列からインポートする,あるいはバイト配列へエキスポートする

Import要素

  • 一般的なImport要素:
  • "Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト
    "Summary"ファイルの概要
    "Rules"使用可能なすべての要素の規則のリスト
  • 個々のファイルの選択・指定には以下が使える:
  • "FileNames"TARアーカイブの内容を表すファイル名のリスト
    "filename"単一のファイル
    "filename","format" 指定の形式の単一のファイル
    "filename","format",elem特定のファイルの要素elem
  • Importはデフォルトで"FileNames"要素をTAR形式に使用する.
  • Import["file.tar","fn"]はファイル"fn"をインポートする.
  • Import["file.tar",All]はTARアーカイブ全体をインポートする.
  • ファイル名は相対的な,あるいは絶対的なディレクトリ指定と,StringMatchQでサポートされる省略された文字列パターンを含むことができる.
  • Import["file.tar","dir/*.jpg"]はサブディレクトリdir から全JPEGファイルをインポートする.
  • Export["file.tar","file1.gif"->expr1,"file2.txt"->expr2]はGIFファイルとテキストファイルを含むアーカイブを作成する.
  • Export["file",{expr1,expr2},{"TAR",{{"file1","GIF"},{"file2","Text"}}}]も同じである.

例題

すべて開くすべて閉じる

  (1)

PNGファイルとテキストファイルを含むTARファイルを作成する:

デフォルトでは,TARアーカイブをインポートすると,アーカイブ内のファイルの名前が返される:

デフォルト要素を使ってすべてのファイルをインポートする:

PNGファイルを抽出してインポートする:

全テキストファイルを抽出してインポートする:

スコープ  (1)

TARアーカイブの要素:

TARアーカイブ内のファイルの一つについて利用できる要素を抽出する:

アーカイブ内のファイルの一つから要素をいくつかインポートする:

別々の形式の複数のファイルのデフォルト要素をインポートする:

Import要素  (1)

"FileNames"  (1)

TARアーカイブ内のすべてのファイルの名前を取得する:

これはデフォルトの要素である:

特性と関係  (1)

エキスポートするテキストを取得する:

ZIP,TARGZ,TARBZ2,TARZSTの圧縮を,圧縮していない場合のサイズと比較する:

ZIP,TARGZ,TARBZ2,TARZSTの圧縮速度を比較する: