SIREN: New Translation(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『SIREN: New Translation』とは、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)によるPlayStation 3用のホラーゲームで、『SIREN』シリーズの3作目。初代『SIREN』の新訳として開発された。
ある日、自分宛てに届いたメッセージに興味をもった高校生のハワード・ライトは、日本の山奥に存在する羽生蛇村(はにゅうだむら)を訪れる。本作は、羽生蛇村を舞台に巻き起こる怪異に立ち向かう様々な人物の物語である。

演:ジョナサン・レッグ
2007年の人物で、文化人類学部教授。羽生蛇村の儀式について取材するために訪れたメリッサ一行に同行し村を訪れる。メリッサとは離婚をしており、作中でも頻繁に喧嘩をする描写が描かれている。シッターを雇う金銭的な余裕がなかったことから、メリッサとの娘であるベラを村に連れてくる。村の怪異に巻き込まれ探索を進めるが、不入谷聖堂で見つけた天地救之伝に一連の騒動が全て予言されていたことを知り、儀式を止めるべく奮闘する。物語終盤、ハワードの手により蚕子が消滅し時空が歪んだことで奈落に落とされ、1976年の羽生蛇村にタイムスリップしてしまう。タイムスリップの最中、娘のベラが過去の世界へ飛ばされ蚕子の呪いにより不死の力を得て今日までアマナとして生きてきた様子が脳裏に流れる。ベラを永遠の存在にするため、サムはハワードを再び羽生蛇村に来させて儀式を邪魔させるため31年という長い年月をかけてハワードを待ち続け、彼のブログが開設された時メールを送った。このメールがハワードが羽生蛇村に来るきっかけとなった冒頭のメールである。
初代『SIREN』の竹内多聞にあたる人物である。

メリッサ・ゲイル(Melissa Gale)

ベラを引き連れて屍人から逃げるメリッサ

演:エマ・ハワード
2007年の人物でケーブルテレビ局のレポーター。仕事に対して強い熱意をもっている。ベラ・モンローの母親であり、ベラの父親であるサムとは数年前に離婚している。羽生蛇村に伝わる儀式を取材するため、テレビ局の人間であるソルと共に羽生蛇村を訪れる。取材の同行で呼ばれたサムが娘のベラを連れてきたことに激怒する。ベラに対して強い愛情を抱いており、村で怪力屍人と出くわした際はベラを逃がすため自身もろとも火をつけ怪力屍人を退治するなどの描写が描かれている。最終的には自身も怪力屍人となってしまうが、屍人ノ巣で屍人化したソルがベラに襲い掛かっているところを屍人化しているにも関わらず救出し、奈落の底へ落ちてしまう。
初代『SIREN』の美浜奈保子と高遠玲子にあたる人物である。

ベラ・モンロー(Bella Monroe)

画像左がベラ

演:リアーナ・クロッカー
2007年の人物で、サムとメリッサの実の娘。半年前に祖母が他界してからはサムと2人で暮らしていた。取材の同行で村を訪れるサムに引き連れられ、自身も羽生蛇村に行くこととなる。作中では怪力屍人から受けた攻撃により頭脳屍人となってしまい、顔面が虫のような顔に変異したがタイムループ後はハワードと共に屍人ノ巣へ向かう。屍人ノ巣の崩壊により奈落の底へ墜落したベラは7世紀の羽生蛇村へタイムループしてしまう。7世紀の羽生蛇村で飢餓に苦しんだベラは突如天から現れた蚕子の肉を食べてしまい、不死の力を得る。神に生贄を捧げ続けることを課せられたベラは、後にアマナと名称を変えて、儀式を成功させるためにハワード達に襲い掛かる。
なお、ベラを操作する際は攻撃することはできず、屍人に触れただけでゲームオーバーとなるが、扉をこじ開けようとする屍人を押さえつけることができる程の腕力を有している。
初代『SIREN』の四方田春海に当たる人物である。

アマナ(Amana)

儀式の成功を目論むアマナ

演:アレクシス
羽生蛇村の求道女で1976年の人物。生贄の儀式を毛嫌いしており儀式を止めることに全力を注ぐが、その正体はタイムスリップして過去の世界に飛ばされたベラが成長した姿である。幼いベラが7世紀の羽生蛇村にタイムスリップし、飢えを凌ぐために食した蚕子の肉がきっかけとなり、不死の呪いをかけられる。そこから対価として生贄を捧げ続ける業を背負わされる。あまりに長い時を過ごしたベラは、途中自身が何者なのかを思い出すことができず、自身をアマナと名乗り本来の目的を忘れてしまう。ハワードと羽生蛇村で遭遇し、自身の記憶が戻るにつれて自分の使命である儀式の成功とウロボロスの輪の完成について思い出し、科せられた呪いから自身を解放するため尽力する。覚醒したアマナは美耶古を生贄に捧げるべくハワード達に牙を向く。
初代『SIREN』の「八尾比沙子」にあたる人物である。

ソル・ジャクソン(Sol Jackson)

ディレクター兼カメラマンのソル・ジャクソン

演:ケニー・スコット
2007年の人物で、テレビクルーのディレクター兼カメラマン。羽生蛇村に伝わる生贄の儀式について取材するためにメリッサと共に村を訪れる。メリッサに対して恋心を抱いており、取材の後にディナーに誘っていたことがわかる。メリッサの娘であるベラを守ることに尽力し、自ら犠牲となってベラを屍人の群れから逃がすが、自身が屍人となってからは愛情が強すぎるためか執拗にベラを追いかけ回すようになる。タイムループ後も羽生蛇鉱山で屍人の群れに襲われまたしても屍人化してしまう。最終的には蜘蛛屍人となったソルがベラに襲い掛かるが、怪力屍人と化したメリッサの手により阻まれ、奈落の底に落ちていく。
初代『SIREN』の名越栄治にあたる人物である。

犀賀省悟(さいが せいご)

屍人に襲われていたサムと対峙する犀賀省悟

演:服部整治
1976年の人物で、犀賀医院の院長。村の暗部を担う重要な役割である犀賀家の人間である。幼い頃に両親を亡くしてから犀賀家に引き取られた。旧姓は三田村。冷酷な性格であり、儀式の成功のために生贄を殺害したり、屍人化した元恋人を容赦なく手にかけるなど残虐な様子が描かれる。英語に堪能であり、村を訪れたサムやメリッサと問題なくコミュニケーションを取る。タイムループの後、村の古文書を発見し村に伝わる秘宝の宇理炎が村に眠っていることを知り、1人捜索に向かう。村の怪異やしがらみに絶望していた犀賀省悟は、宇理炎の力をより使いこなすことができるハワードに宇理炎を渡し、いんふぇるのでハワードと戦い消滅させられてしまう。その際、「これで退場できる」と安堵の表情を見せてこの世を去った。
初代『SIREN』の宮田司郎に当たる人物だが、志村晃や牧野慶、神代淳などのキャラクターの役割も兼ねている。

主要キャラクター(操作不可)

美耶古(みやこ)

演:岡本奈月
1976年の人間で、本作のヒロイン。冒頭で行われた生贄の儀式の犠牲になりそうであったところをハワードに助けられ、その後行動を共にする。美耶古の血には寄り坐しの力があり、血が混ざると赤い水が体内に入っても屍人化せず、また宇理炎の力を使いこなすことができる。道中ハワードに自身の血を与えたことでハワードは不死の力を得て、犀賀省悟からもらった宇理炎の力を使うことができるようになったことで、儀式により生まれた完全体の蚕子を消滅させることができた。
初代『SIREN』の神代美耶子にあたる人物だが、本作では名称は「美耶古」となっている。また、前作では年齢が14歳で盲目であったが、本作では16歳で目も見えている。

嶋田習次(しまだ しゅうじ)

模範的な警官だった嶋田習次は赤い水の影響により屍人となる

1976年の人物で、周囲から模範とされていた警官。ハワードが羽生蛇村に到着して怪異に巻き込まれてから最初に立ちはだかる屍人である。怪異の前から精神に異常をきたしており、駐在所近辺の人物を複数殺害している。ハワードとの闘いで胴を木材で貫かれ死亡するが、直後に鳴り響いたサイレンにより復活し、ハワードに発砲する。その後は村を徘徊し登場人物の前に姿を現すが、最終的には羽根屍人と化し、屍人ノ巣付近の頭脳屍人が倒されたことで自身も動きを止める。
初代『SIREN』の石田徹雄にあたる人物。

河辺幸江(こうべ ゆきえ)

natuhi0
natuhi0
@natuhi0

Related Articles関連記事

SIREN(サイレン)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

SIREN(サイレン)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『SIREN』とは、2003年にソニー・コンピューターエンタテイメントが開発、PlayStation2用に販売されたホラーゲームである。他人の視界を利用してマップを見渡せる幻視ジャック(視界ジャック)や純日本風の舞台設定など、他にはないシステムや世界観から、国内外で大ヒットとなった。主人公の進め方次第でシナリオの難易度が変化はするも高難易度であることも知られている。

Read Article

ワンダと巨像(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ワンダと巨像(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ワンダと巨像』とは、2005年にPS2用としてソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたアクションアドベンチャーゲームである。後に廉価版やHDリマスター版、フルリメイク版の発売も行われた。英国アカデミー賞のゲーム部門の「技術賞」にノミネート、同賞同部門にて「芸術的実績賞」と「アクション&アドベンチャー賞」を受賞した経歴を持つ。失われた少女の魂を取り戻す為、16の巨像を倒していく事になった青年の戦いを描くストーリーとなっている。

Read Article

ICO(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ICO(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ICO(イコ)』は2001年12月にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたアクションアドベンチャーゲーム。PlayStation 2用ゲームで、廉価版やPlayStation 3用のHDリマスター版も発売されている。 頭から角の生えた少年イコを操作し、囚われの少女ヨルダとともに様々な仕掛けを解きながら霧の古城から脱出する。 謎解き要素やパズル部分が独特で一筋縄ではいかない部分が謎解き好きに評価が高い。また美しい風景や独特な音楽などが独自の世界観を醸し出している。

Read Article

閲覧注意!ホラーゲームの元ネタの事件やモデルを紹介!サイレントヒルなど

閲覧注意!ホラーゲームの元ネタの事件やモデルを紹介!サイレントヒルなど

好き嫌いがわかれるゲームのジャンルの一つに「ホラーゲーム」が挙げられるのではないだろうか。かなりリアリティがある為、苦手な人にとってはトラウマになってしまうほどの作品もある。実はそんな「ホラーゲーム」の中には実際に起こった事件や、昔に発売されていたゲーム・映画などを参考にした作品も存在しているのだ。本記事では有名なホラーゲームの元ネタや、モデルとなった事件についてまとめて紹介する。

Read Article

【SIREN】人生で一番怖かった…最恐ホラーゲームNo.1決定戦!【バイオハザード7 レジデント イービル】

【SIREN】人生で一番怖かった…最恐ホラーゲームNo.1決定戦!【バイオハザード7 レジデント イービル】

『SIREN』や『バイオハザード7 レジデント イービル』など、世にも恐ろしいホラーゲームの数々。まるで映画を観ているような迫力があって面白いんだけど、油断していると突然恐ろしい形相をした何かが迫ってきたりと、心臓に悪いものもちらほらあります。この記事では、とにかく怖いホラーゲームについてまとめました。この中から最恐を選ぶとすれば、あなたはどの作品を挙げますか?

Read Article

松本人志が絶賛!ゲーム・ワンダと巨像の監督上田文人を紹介!

松本人志が絶賛!ゲーム・ワンダと巨像の監督上田文人を紹介!

知る人ぞ知る名作ゲーム『ワンダと巨像』。フィールド内にいる「巨像」を倒すのみという非常にシンプルなルールだが、グラフィックスの美しさや音楽に特にこだわりを持って作られており、国内外で様々な賞を受賞した。このゲームを監督したのは「上田文人」という人物で、ダウンタウンの松本人志が、テレビやラジオなどでたびたび話題にあげて大きな反響を呼んでいる。本記事ではゲーム監督「上田文人」とはどのような人物なのか、まとめて紹介する。

Read Article

【ICO】映像・音楽・切ない世界観が美しい名作ゲーム10選【風ノ旅ビト】

【ICO】映像・音楽・切ない世界観が美しい名作ゲーム10選【風ノ旅ビト】

世代や年齢を超えたゲーマーが増えてきた昨今。数あるゲームの中には、まるで映画を観ているかのような美しい映像や音楽が魅力的な作品がたくさんあります。さらにその中には、胸がキュッと切なくなるような世界観を持っているものも。この記事では、そんな素晴らしい名作ゲームを10個厳選しました。映画鑑賞を楽しむ感覚でプレイしてみてください。

Read Article

目次 - Contents