京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

曳山巡行その1

      

      

大津祭は、本市の中央部に位置する京町三丁目の天孫(四宮)神社の祭礼である。かつての社名から四宮祭ともよばれていた。長浜曳山祭,日吉山王祭と並んで湖国三大祭の一つに数えられ、滋賀県無形民俗文化財に指定されている。10月8日に行われる本祭には13の曳山町から13基の曳山が出され、終日コンチキチンの囃子と見事な「からくり」を演じながら市内を巡行する。いずれも江戸時代に製作された華麗な曳山は、まさに「動く文化財」の様相を呈しているといってよい。天孫神社の前に勢ぞろいした曳山は事前に籤引きで決められた順番により巡行が始まる。例年なら当日は曳山を追いかけて巡行場所を移動するが雨模様の天気予報のため、最初のからくりを披露する場所で曳山の到着を待つことにした。曳山町界隈の町家は幔幕や提灯が飾られ、祭りの雰囲気を盛り立てている。最初に通りに姿を見せた曳山は西行桜狸山 (さいぎょうざくら たぬきやま)といい、狸は、屋上に載せられて、祭の先導ととも守護とも見られるようになり、祭日の天気を守ることになったという。これにちなんで、この山は毎年くじとらずで、先頭を巡行する。