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Interstage Application Server V13.0.0 GlassFish 設計・構築・運用ガイド
FUJITSU Software

8.8.1 定義時に利用できるプロパティ

定義更新を行う際、定義済みプロパティとシステムプロパティを定義値中の変数として利用できます。
以下のようにプロパティ名を{}で囲い、先頭に'$'を付加することでこれらのプロパティを指定できます。

${com.sun.aas.javaRoot}


定義済みプロパティ

GlassFishでは以下のプロパティがあらかじめ定義されており、定義更新時に利用できます。
なお、これらの項目は参照だけ可能であり、ユーザーがプロパティの値を変更することはできません。

プロパティ名

説明

com.sun.aas.installRoot

GlassFishのインストールディレクトリーです。
デフォルト値は以下のとおりです。


  C:\Interstage\glassfish5\glassfish


  /opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish

com.sun.aas.javaRoot

JDK/JREのインストールディレクトリーです。
デフォルト値は以下のとおりです。


  C:\Interstage\openjdk\jdk8


  /opt/FJSViaps/openjdk/jdk8

com.sun.aas.instanceRoot

GlassFish Serverインスタンスのルートディレクトリーです。
デフォルト値は以下のとおりです。

GlassFish Serverインスタンス


[運用資産格納ディレクトリー]\nodes\localhost-domain1\[GlassFish Serverインスタンス名]


[運用資産格納ディレクトリー]/nodes/localhost-domain1/[GlassFish Serverインスタンス名]


DAS


C:\Interstage\glassfish5\var\domains\domain1


/var/opt/FJSViaps/glassfish5/domains/domain1

com.sun.aas.instanceRootURI

GlassFish ServerインスタンスのルートディレクトリーのURI形式です。
デフォルト値は以下のとおりです。

GlassFish Serverインスタンス

[運用資産格納ディレクトリーのURI形式]/nodes/localhost-domain1/[GlassFish Serverインスタンス名]


DAS


file:/C:/Interstage/glassfish5/var/domains/domain1/


file:/var/opt/FJSViaps/glassfish5/domains/domain1/

com.sun.aas.derbyRoot

Java DBのルートディレクトリーです。
デフォルト値は以下のとおりです。


  C:\Interstage\glassfish5\javadb


  /opt/FJSViaps/glassfish5/javadb

com.sun.aas.hostName

GlassFishが動作するマシンのホスト名です。

file.separator

ファイルパスの区切り文字です。


  “\”が使用されます。


  “/”が使用されます。

path.separator

環境変数の区切り文字です。


  “;”が使用されます。


  “:”が使用されます。

以下のように利用します。

C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin set resources.jdbc-connection-pool.__TimerPool.property.databaseName=${com.sun.aas.instanceRoot}/lib/databases/ejbtimer

/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin set resources.jdbc-connection-pool.__TimerPool.property.databaseName=\$\{com.sun.aas.instanceRoot\}/lib/databases/ejbtimer

システムプロパティ

システムプロパティは、以下のそれぞれに対して定義できます。

それぞれにシステムプロパティを定義した場合の有効範囲と指定方法は、以下のとおりです。

ターゲット

有効範囲

指定方法

GlassFish Serverクラスター

指定されたGlassFish Serverクラスター配下のすべてのGlassFish Serverインスタンスで有効になります。

GlassFish Serverクラスター名を指定します。

GlassFish Serverインスタンス

指定されたGlassFish Serverインスタンスで有効になります。

GlassFish Serverインスタンス名を指定します。
DASのGlassFish Serverインスタンスを指定する場合は、「server」を指定してください。


GlassFish ServerクラスターとGlassFish Serverインスタンスに同一のシステムプロパティが重複して定義されている場合は、

GlassFish Serverインスタンスの定義内容が有効となります。

以下の項目については、各GlassFish Serverインスタンスで有効となる値が一意となるように設定してください。
これらの値は、GlassFish Serverクラスターが参照する設定、または、GlassFish Serverインスタンスのシステムプロパティとして定義されます。
なお、GlassFish Serverインスタンスの作成時、GlassFish Serverクラスターが参照する設定のシステムプロパティで定義されたポート番号が、他のGlassFish Serverインスタンスにより利用されている場合、設定で定義された値を起点に利用可能なポート番号が自動的に採番されてGlassFish Serverインスタンス配下にシステムプロパティが作成されます。

設定のシステムプロパティで定義されているポート番号を利用しているインスタンスが他に存在しない場合は、GlassFish Serverインスタンスのシステムプロパティは作成されず、設定のシステムプロパティの定義値(下記表の省略値)がGlassFish Serverインスタンスで有効になります。

プロパティ名

省略値

範囲(注)

説明

ASADMIN_LISTENER_PORT

24878

1~65535

運用管理用HTTPリスナーのポート番号です。
GlassFish ServerインスタンスがDASからの管理リクエストを受け付けるポート番号に使用されます。

HTTP_LISTENER_PORT

28797

1~65535

HTTPリスナーのポート番号です。
詳細は、「8.8.3 ネットワーク設定の定義項目」を参照してください。

HTTP_SSL_LISTENER_PORT

28898

1~65535

SSL通信用のHTTPリスナーのポート番号です。
詳細は、「8.8.3 ネットワーク設定の定義項目」を参照してください。

IIOP_LISTENER_PORT

30700

1~65535

IIOPリスナーのポート番号です。
詳細は、「8.8.4 IIOPサービスの定義項目」を参照してください。

IIOP_SSL_LISTENER_PORT

30820

1~65535

SSL通信用のIIOPリスナーのポート番号です。
詳細は、「8.8.4 IIOPサービスの定義項目」を参照してください。

IIOP_SSL_MUTUALAUTH_PORT

30920

1~65535

SSL通信クライアント認証用のIIOPリスナーのポート番号です。
詳細は、「8.8.4 IIOPサービスの定義項目」を参照してください。

JMX_SYSTEM_CONNECTOR_PORT

28756

1~65535

JMXコネクタが使用するRMIレジストリの接続ポート番号です。
詳細は、「8.8.5 管理サービスの定義項目」を参照してください。

JAVA_DEBUGGER_PORT

29009

1~65535

Java Platform Debugger Architecture(JPDA)の接続ポート番号です。Java VMのデバッグ起動時に本ポート番号が開かれます。

詳細は「8.8.15 Java VMの定義項目」を参照してください。

注意

以下のように利用します。

C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin set Cluster001.iiop-service.iiop-listener.orb-listener-1.port=${IIOP_LISTENER_PORT}
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin create-system-properties --target Cluster001 IIOP_LISTENER_PORT=33700
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin create-system-properties --target Instance002 IIOP_LISTENER_PORT=23701

/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin set Cluster001.iiop-service.iiop-listener.orb-listener-1.port=\$\{IIOP_LISTENER_PORT\}
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin create-system-properties --target Cluster001 IIOP_LISTENER_PORT=33700
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin create-system-properties --target Instance002 IIOP_LISTENER_PORT=23701

また、以下の項目はGlassFish Serverクラスターごとに値を設定してください。DASのGlassFish Serverインスタンスに設定する場合を除き、GlassFish Serverインスタンスごとにシステムプロパティを設定することはできません。

プロパティ名

説明

JMS_PROVIDER_PORT

JMSプロバイダのポート番号です。
詳細は、「8.8.10 JMSサービスの定義項目」を参照してください。

以下のように利用します。

C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin set Cluster001-config.jms-service.jms-host.default_JMS_host.port=${JMS_PROVIDER_PORT}
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin set Cluster001-config.system-property.JMS_PROVIDER_PORT.value=27676

/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin set Cluster001-config.jms-service.jms-host.default_JMS_host.port=\$\{JMS_PROVIDER_PORT\}
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin set Cluster001-config.system-property.JMS_PROVIDER_PORT.value=27676

システムプロパティの設定については、以下も参照してください。